企業分析2026年10月12日

マネックスグループの強みとは:米国のTradeStation、暗号資産のコインチェック、資産運用をもつ金融の会社。2026年3月期は税引前利益158億円で黒字に転換。前期のコインチェックの上場費用がなくなった

マネックスグループを、2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月12日、東証の適時開示)で分析しました。営業収益836億円(+13.3%)、税引前利益158億円(前期は46億円の損失)、親会社の所有者に帰属する当期利益109億円(前期は51億円の損失)、ROE8.7%、親会社所有者帰属持分比率16.9%。セグメントの税引前利益は、証券事業117億円(+9.4%、米国のTradeStationが過去最高の営業収益、マネックス証券は持分法)、アセットマネジメント・ウェルスマネジメント事業61億円(成功報酬が増加)、クリプトアセット事業は5億円の損失(コインチェックの取引所売買代金4兆1,294億円、−21.3%)。前期にはCoincheck Group N.V.のNASDAQ上場関連費用137億円がありました。年30.7円の配当、業績予想は非開示。松井証券・GMOインターネットグループとの比較と、見ておくべき数字も。売買や証券会社・暗号資産交換業者の選択をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

プレ男マネックスって、ネット証券の会社だよね?

メル美決算短信だと、いちばん稼いでいるのはアメリカの証券会社なんだって。暗号資産のコインチェックや、資産運用の会社もあるみたい

企業分析の連載、248社目はマネックスグループです。2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月12日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載の松井証券の強みとは・GMOインターネットグループの強みとはで確認した数字を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、マネックスグループ株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の証券会社や暗号資産交換業者をすすめるものでもありません。

1. ひとことで言うと

米国のオンライン証券「TradeStation」などの証券事業、暗号資産取引所「コインチェック」などのクリプトアセット事業、資産運用・プライベートバンキングの事業、投資事業をもつ金融グループ

項目(IFRS・連結) 2026年3月期 前期
営業収益 836億円 738億円(+13.3%)
税引前利益 158億円 −46億円(損失)
親会社の所有者に帰属する当期利益 109億円 −51億円(損失)
ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率) 8.7% −4.0%
親会社所有者帰属持分比率 16.9% 17.5%
配当 年30.7円(配当性向70.7%) 40.3円

2. 何で稼いでいるか

セグメントの利益は、税引前の利益です。2026年3月期から、セグメントの区分を変えました。

セグメント 主な動き(決算短信の記載) 営業収益 税引前利益
証券 TradeStationは過去最高の営業収益、DARTs(1日の収益を伴う約定件数)23.8万件(+5.9%)。マネックス証券(持分法)の利益も 545億円(+4.9%) 117億円(+9.4%)
AM・WM 資産運用の成功報酬が増加、米国の運用会社Westfieldを持分法に 77億円(+123.0%) 61億円
クリプトアセット コインチェックの取引所売買代金4兆1,294億円(−21.3%)、ステーキング収益 176億円(+9.7%) −5億円(損失)

3. 強み

会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。

① 米国の証券事業

② 事業の分散

③ 前期の一過性費用がなくなった

4. 弱み・リスク

① 暗号資産の相場

② 為替

③ 業績予想を出していない

5. ライバルとの比較

個人向けの金融サービスをもつ会社と並べます。会計基準・決算期・事業の中身が違うので、おおまかな比較です。

マネックスG(2026年3月期、IFRS) 松井証券(2026年3月期、非連結) GMOインターネットG(2025年12月期)
営業収益(売上高) 836億円 527億円 2,856億円
利益 158億円(税引前) 238億円(経常) 528億円(経常)
ROE 8.7% 19.6% 17.1%

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

マネックスグループの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2026年3月期 どこに書いてある
証券事業の税引前利益 117億円 決算短信(セグメント別の状況)
TradeStationのDARTs 23.8万件(+5.9%) 決算短信(証券事業)
コインチェックの売買代金 取引所4兆1,294億円、販売所3,126億円 決算短信(クリプトアセット事業)
会社の業績予想 非開示 決算短信
配当 年30.7円、2027年3月期予想30.8円 決算短信

プレ男アメリカの証券、暗号資産、資産運用と、いろいろな事業があるんだね。暗号資産は相場しだいなのも覚えておこう

まとめ


参考文献

  1. マネックスグループ. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月12日). https://www2.jpx.co.jp/disc/86980/140120260512524865.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
  2. 松井証券. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)(2026年4月27日). https://www2.jpx.co.jp/disc/86280/140120260424510220.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
  3. GMOインターネットグループ. 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月12日). https://ir.group.gmo/pdf/presen/GMO_FY25_Q4_Consolidated_Results_Statement_260212.pdf (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。