オークマの強みとは:5軸制御マシニングセンタや複合加工機などの工作機械の会社で、売上の73%が海外。2026年3月期は受注2,408億円(+11.7%)、売上高2,359億円(+14.1%)、営業利益155億円(+5.8%)
オークマを、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日、東証の適時開示)で分析しました。受注額2,408億円(+11.7%)、売上高2,359億円(+14.1%)、営業利益155億円(+5.8%、営業利益率6.6%)、経常利益164億円(+5.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益126億円(+30.9%)、ROE5.3%、自己資本比率72.0%。海外売上高の割合は73.3%で、米国610億円(25.9%)、中国530億円(22.5%、前期は334億円)、欧州345億円。米国は航空・宇宙・防衛・データセンタ関連などの大手企業の需要が堅調で、米州の下期の受注高は過去最高。中国は大手EVメーカーの大型案件を受注。欧州は弱含み。部材・輸送コストや人的資本投資、米国関税の価格転嫁。年100円の配当(配当性向48.1%)、2027年3月期は売上高2,450億円・営業利益190億円(+22.5%)・年100円の予想。アマダ・ファナックとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男オークマって、工作機械の会社だよね。どこの国で売れているの?

メル美決算短信だと、売上の7割以上が海外なんだって。米国と中国が大きいみたい
企業分析の連載、284社目はオークマです。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のアマダの強みとは・ファナックの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、オークマ株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
1. ひとことで言うと
5軸制御マシニングセンタや複合加工機などの工作機械と、自動化システムをつくって売る会社。売上の73.3%が海外
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 受注額 | 2,408億円 | +11.7% |
| 売上高 | 2,359億円 | +14.1% |
| 営業利益 | 155億円 | +5.8% |
| 営業利益率(決算短信の値) | 6.6% | 前期 7.1% |
| 経常利益 | 164億円 | +5.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 126億円 | +30.9% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 5.3% | 前期 4.2% |
| 自己資本比率 | 72.0% | 前期 76.3% |
| 配当 | 年100円(配当性向48.1%) | 2024年10月に1株を2株に分割 |
2. 何で稼いでいるか
| 海外売上高(地域) | 2026年3月期 | 連結売上高に占める割合 | 前期 |
|---|---|---|---|
| 米国 | 610億円 | 25.9% | 545億円 |
| 中国 | 530億円 | 22.5% | 334億円 |
| 欧州 | 345億円 | 14.6% | 334億円 |
| その他アジア・パシフィック | 168億円 | 7.2% | 145億円 |
| その他米州 | 74億円 | 3.1% | 85億円 |
| 海外合計 | 1,728億円 | 73.3% | 1,451億円 |
| 報告セグメント(所在地) | 外部顧客への売上高 | セグメント利益 |
|---|---|---|
| 日本 | 1,174億円 | 88億円 |
| 米州 | 685億円 | 30億円 |
| 欧州 | 344億円 | 7億円 |
| アジア・パシフィック | 157億円 | 9億円 |
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 米国の大手企業の需要
- 米国では、大手企業を中心に航空、宇宙・衛星、防衛関連、データセンタ・エネルギー関連などの需要が堅調で、米州の下期の受注高は過去最高でした
② 中国の大型案件
- 中国では、大手EVメーカーからの大型投資案件を受注に結びつけ、中国向けの売上高は334億円から530億円に増えました
③ 工程集約と自動化
- 強みとする5軸制御マシニングセンタ・複合加工機の生産能力を高めるため、江南工場の再開発などを進めています
4. 弱み・リスク
① コストと関税
- 部材コストの上昇、輸送コストの高止まり、人的資本投資の強化などの影響を受け、コスト増と米国関税の負担を販売価格に転嫁することに努めました
② 中堅・中小企業と欧州の需要
- 中堅・中小事業者は設備投資に慎重な姿勢が続き、欧州は自動車産業の停滞などで需要は弱含みでした
③ 中国の大型案件の一服
- 第4四半期には、大手EVメーカーからの大型案件の受注が一服しました
5. ライバルとの比較
工場の機械の会社と並べます。会計基準と主な製品が違うので、おおまかな比較です。
| オークマ | アマダ(IFRS) | ファナック | |
|---|---|---|---|
| 売上高(売上収益) | 2,359億円(+14.1%) | 4,374億円(+10.3%) | 8,578億円(+7.6%) |
| 営業利益 | 155億円(+5.8%) | 448億円(−8.7%) | 1,838億円(+15.7%) |
| 営業利益率 | 6.6% | 10.2% | 21.4% |
| ROE | 5.3% | 5.8% | 9.3% |
| 自己資本(親会社所有者帰属持分)比率 | 72.0% | 69.4% | 89.2% |
- くわしくはアマダの強みとは・ファナックの強みとはへ
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
オークマの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 受注額 | 2,408億円 | 決算短信(経営成績の概況) |
| 米国・中国の売上高 | 610億円・530億円 | 決算短信(海外売上高) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 売上高2,450億円、営業利益190億円、当期純利益130億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年100円、2027年3月期予想100円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男売上だけでなく受注額も出ているんだね。中国の大型案件が一服したあとの受注も見ておこう
まとめ
- オークマは、5軸制御マシニングセンタ・複合加工機などの工作機械の会社
- 売上の73.3%が海外、米国610億円・中国530億円
- 2026年3月期は受注2,408億円(+11.7%)、営業利益155億円(+5.8%)
- 米国の大手企業の需要と、中国の大手EVメーカーの大型案件
- 2027年3月期は営業利益190億円(+22.5%)・年100円の予想
参考文献
- オークマ. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日). https://www2.jpx.co.jp/disc/61030/140120260511522592.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- アマダ. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月14日). https://www2.jpx.co.jp/disc/61130/140120260513530498.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- ファナック. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月24日). https://www.fanuc.co.jp/ja/ir/announce/pdf/2026/financialresult202603.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。