三機工業の強みとは:ビルの空調衛生や工場の産業空調などの建築設備が中心の会社。2026年3月期は受注2,947億円(+11.2%)、利益率の改善で営業利益280億円(+27.9%)、ROE20.8%。2026年5月に1株を3株に分割
三機工業を、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月14日、東証の適時開示)で分析しました。受注高2,947億円(+11.2%)、期末繰越受注高2,508億円(+19.0%)、売上高2,547億円(+0.6%)、売上総利益率22.0%(+3.2ポイント)、営業利益280億円(+27.9%、営業利益率11.0%)、経常利益293億円(+26.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益237億円(+37.7%)、ROE20.8%、自己資本比率55.3%。セグメントは建築設備2,129億円(受注2,625億円、利益281億円、+36.5%)、環境システム301億円(上下水道・廃棄物処理)、機械システム98億円(損失9億円)、不動産27億円。都市再開発関連の大型工事を受注。年195円の配当(配当性向42.3%、分割前)、2026年5月1日に1株を3株に分割、2027年3月期は売上高2,600億円・営業利益295億円・年65円(分割後)の予想。きんでん・クラフティアとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男三機工業って、どんな会社なの?

メル美決算短信だと、ビルの空調や工場の空調などの設備工事が中心なんだって。ROEが20%を超えているみたい
企業分析の連載、294社目は三機工業です。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月14日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のきんでんの強みとは・クラフティア(旧・九電工)の強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、三機工業株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
1. ひとことで言うと
ビル空調衛生、主に工場向けの産業空調、電気設備などの「建築設備事業」が中心で、上下水道などの環境システム、搬送システムなども行う会社
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 受注高 | 2,947億円 | +11.2% |
| 期末繰越受注高 | 2,508億円 | +19.0% |
| 売上高 | 2,547億円 | +0.6% |
| 売上総利益率 | 22.0% | +3.2ポイント |
| 営業利益 | 280億円 | +27.9% |
| 営業利益率 | 11.0% | 前期 8.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 237億円 | +37.7% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 20.8% | 前期 16.3% |
| 自己資本比率 | 55.3% | 前期 52.9% |
| 配当 | 年195円(配当性向42.3%、株式分割前) | 前期 165円 |
- 売上高はほぼ横ばいでしたが、受注時や施工時の利益改善の取り組みで、営業利益が大きく増えました
2. 何で稼いでいるか
| セグメント | 主な中身(決算短信の記載) | 売上高 | セグメント利益 |
|---|---|---|---|
| 建築設備 | ビル空調衛生、産業空調、電気設備、ファシリティシステム | 2,129億円(+1.9%) | 281億円(+36.5%) |
| 環境システム | 主に官公庁発注の上下水道施設・廃棄物処理施設 | 301億円(−3.8%) | 11億円(−35.9%) |
| 機械システム | 搬送システム・搬送機器 | 98億円(−10.7%) | −9億円(損失) |
| 不動産 | 保有不動産の賃貸と建物管理 | 27億円(+2.4%) | 8億円(−7.4%) |
- 建築設備事業の受注高は2,625億円(+20.1%)で、ビル空調衛生・産業空調・電気設備の大型工事を受注しました
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 受注の積み上がり
- 都市再開発関連の大型工事などで受注が増え、期末繰越受注高は2,508億円(+19.0%)になりました
② 利益率の改善
- 売上総利益率は18.8%から22.0%に上がりました
③ 高いROE
- ROEは20.8%です
4. 弱み・リスク
① 建築設備以外の事業
- 機械システム事業はセグメント損失、環境システム事業は減益でした
② 大型工事の反動
- 機械システム・環境システムは、前年の大型工事の反動で受注・売上が減りました
③ 事業環境
- 会社は、米国の通商政策や物価上昇、中東情勢の影響に注意が必要としています
5. ライバルとの比較
設備工事の会社と並べます。どれも2026年3月期・日本基準です。主な工事の中身が違うので、おおまかな比較です。
| 三機工業 | きんでん | クラフティア | |
|---|---|---|---|
| 売上高(完成工事高) | 2,547億円(+0.6%) | 7,507億円(+6.5%) | 4,761億円(+0.5%) |
| 営業利益 | 280億円(+27.9%) | 903億円(+48.0%) | 546億円(+31.9%) |
| 営業利益率 | 11.0% | 12.0% | 11.5% |
| ROE | 20.8% | 11.0% | 12.2% |
| 自己資本比率 | 55.3% | 72.4% | 66.4% |
- くわしくはきんでんの強みとは・クラフティア(旧・九電工)の強みとはへ
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
三機工業の決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 受注高・期末繰越受注高 | 2,947億円・2,508億円 | 決算短信(経営成績の概況) |
| 売上総利益率 | 22.0% | 決算短信(経営成績の概況) |
| 建築設備事業のセグメント利益 | 281億円 | 決算短信(主要セグメント別経営成績) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 売上高2,600億円、営業利益295億円、当期純利益253億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 2027年3月期予想 年65円(1株を3株に分割した後) | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男株式分割で、配当の金額が小さく見えても、1株の大きさが変わっているんだね。気をつけて読もう
まとめ
- 三機工業は、ビル空調衛生・産業空調などの建築設備の会社
- 2026年3月期は受注2,947億円(+11.2%)、営業利益280億円(+27.9%)
- 売上総利益率は22.0%、ROEは20.8%
- 2026年5月1日に1株を3株に分割
- 2027年3月期は営業利益295億円・年65円(分割後)の予想
参考文献
- 三機工業. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月14日). https://www2.jpx.co.jp/disc/19610/140120260513530196.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- きんでん. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月27日). https://www2.jpx.co.jp/disc/19440/140120260420506537.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- クラフティア. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月28日). https://www2.jpx.co.jp/disc/19590/140120260428513134.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。