相鉄ホールディングスの強みとは:横浜を地盤に鉄道・バス、スーパー、不動産、ホテルを手がける会社。いちばん稼ぐのはホテル業で営業利益の約42%。2026年3月期は営業利益388億円(+2.7%)、自己資本比率は25.0%
相鉄ホールディングスを、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月28日、東証の適時開示)で分析しました。営業収益3,076億円(+5.3%)、営業利益388億円(+2.7%、営業利益率12.6%)、経常利益357億円(+2.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益248億円(+10.9%)、ROE12.9%、自己資本比率25.0%。セグメントの営業利益は、ホテル業164億円(+30.1%、横浜ベイシェラトンが過去最高の売上)、不動産業140億円(−26.7%、集合住宅・戸建326戸を分譲)、運輸業57億円(+16.6%)、その他22億円、流通業9億円(黒字化)。有利子負債4,406億円。年70円の配当(配当性向27.1%)、2027年3月期は相鉄新横浜線の費用増で営業利益370億円(−4.7%)・年70円の予想。京浜急行電鉄・東急との比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男相鉄って、横浜の電車の会社だよね

メル美決算短信だと、いちばん稼いでいるのはホテルなんだって。鉄道より大きいのは意外ね
企業分析の連載、244社目は相鉄ホールディングスです。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月28日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載の京浜急行電鉄の強みとは・東急の強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、相鉄ホールディングス株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
1. ひとことで言うと
横浜を中心に、鉄道・バスの運輸業、スーパーマーケットなどの流通業、マンション分譲・ショッピングセンター賃貸などの不動産業、ホテル業を手がける会社
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 営業収益 | 3,076億円 | +5.3% |
| 営業利益 | 388億円 | +2.7% |
| 営業利益率 | 12.6% | 前期 12.9% |
| 経常利益 | 357億円 | +2.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 248億円 | +10.9% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 12.9% | 前期 12.9% |
| 自己資本比率 | 25.0% | 前期 24.0% |
| 配当 | 年70円(配当性向27.1%) | 前期 65円 |
2. 何で稼いでいるか
| セグメント | 主な動き(決算短信の記載) | 営業収益 | 営業利益 |
|---|---|---|---|
| ホテル業 | 横浜ベイシェラトンホテル&タワーズが客室単価の上昇で過去最高の売上。宿泊特化型ホテルの改装 | 755億円(+12.8%) | 164億円(+30.1%) |
| 不動産業 | マンション・戸建326戸を分譲、相鉄ジョイナスなどの賃貸、横浜駅西口大改造構想 | 732億円(+2.8%) | 140億円(−26.7%) |
| 運輸業 | 新型車両13000系、タッチ決済の後払い乗車、バスの運賃改定 | 451億円(+3.5%) | 57億円(+16.6%) |
| その他 | ビルメンテナンスなど | 305億円(+8.9%) | 22億円(+28.7%) |
| 流通業 | スーパーマーケット、駅売店のコンビニへの転換 | 972億円(+2.5%) | 9億円(前期は損失) |
- セグメントの営業利益の合計392億円のうち、約42%がホテル業、約36%が不動産業です(計算値)
- 営業収益がいちばん大きいのは流通業ですが、営業利益は小さい事業です
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① ホテル業の伸び
- 宿泊需要が好調で、「横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ」は過去最高の売上でした。ホテル業の営業利益は+30.1%です
② 横浜の街づくり
- 会社は、「不動産事業を核とする成長戦略」を掲げ、横浜駅西口大改造構想や、鶴ヶ峰駅北口の再開発などに取り組んでいます
③ 高いROE
- ROEは12.9%です
4. 弱み・リスク
① 借入の多さ
- 有利子負債(借入金・社債)は4,406億円で、1年で251億円増えました。自己資本比率は25.0%です
② 不動産業の減益
- 不動産業の営業利益は−26.7%でした
③ 2027年3月期は減益の予想
- 会社は、相鉄新横浜線にかかる営業費用の増加などで、2027年3月期の営業利益を370億円(−4.7%)と予想しています
5. ライバルとの比較
首都圏の私鉄と並べます。どれも2026年3月期です。規模が違うので、おおまかな比較です。
| 相鉄HD | 京浜急行電鉄 | 東急 | |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 3,076億円(+5.3%) | 3,042億円(+3.5%) | 1兆862億円(+3.0%) |
| 営業利益 | 388億円(+2.7%) | 336億円(−5.9%) | 1,032億円(−0.3%) |
| 営業利益率 | 12.6% | 11.0% | 9.5% |
| ROE | 12.9% | 7.2% | 10.0% |
| 自己資本比率 | 25.0% | 34.4% | 31.2% |
- 相鉄HDは、利益率とROEが高い一方、自己資本比率は3社でいちばん低い結果です(→京浜急行電鉄の強みとは、東急の強みとは)
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
相鉄HDの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| ホテル業の営業利益 | 164億円 | 決算短信(セグメント別の状況) |
| 不動産業の営業利益・分譲戸数 | 140億円・326戸 | 決算短信(セグメント別の状況) |
| 有利子負債 | 4,406億円 | 決算短信(財政状態の概況) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 営業収益3,213億円、営業利益370億円、当期純利益221億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年70円、2027年3月期予想70円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男電車の会社だけど、ホテルと不動産で稼いでいるんだね。借入の多さも見ておこう
まとめ
- 相鉄HDは、横浜を地盤にした運輸・流通・不動産・ホテルの会社
- 2026年3月期は営業利益388億円(+2.7%)、ROE12.9%
- 稼ぎ頭はホテル業(164億円、営業利益の約42%)
- 有利子負債4,406億円、自己資本比率25.0%
- 2027年3月期は営業利益370億円(−4.7%)・年70円の予想
参考文献
- 相鉄ホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月28日). https://www2.jpx.co.jp/disc/90030/140120260427512011.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 京浜急行電鉄. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月11日). https://www2.jpx.co.jp/disc/90060/140120260507517959.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 東急. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日). https://www2.jpx.co.jp/disc/90050/140120260507517486.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。