「上がる銘柄を教えます(有料)」は登録が必要:報酬を受け取って投資助言をするには国の登録がいる。無登録業者には行政の監督が及ばず、証券取引等監視委員会は裁判所に禁止命令を申し立てる(金融庁・証券取引等監視委員会)
SNSなどで「株価が上がる銘柄を教える」として報酬を受け取る投資助言や、無登録業者の勧誘の問題を、証券取引等監視委員会事務局による寄稿「SNS等を用いた無登録業者による投資商品の勧誘等に関する注意喚起」(消費者法ニュース143号、2025年4月、金融庁サイト掲載)と、証券取引等監視委員会の「裁判所への申立て」のページでまとめました。毎月配当をうたう出資の勧誘、報酬を受け取る投資助言、海外業者による日本の居住者とのFX取引などを業として行うには、金融商品取引法の登録が必要です。無登録業者には行政の監督権限が及ばず、金融庁は警告書を出して名前を公表し、監視委は裁判所に違反行為の禁止・停止命令を申し立てます。被害の例と、相談窓口(詐欺的な投資に関する相談ダイヤル、監視委の情報提供窓口)も。

プレ男SNSで「月額○円で上がる銘柄を教えます」っていうアカウントを見たよ。入ってみようかな

メル美ちょっと待って。お金をもらって投資のアドバイスをするには、国の登録がいるんだって
今回は、有料の投資助言と無登録業者です。証券取引等監視委員会事務局による寄稿「SNS等を用いた無登録業者による投資商品の勧誘等に関する注意喚起」(消費者法ニュース143号、2025年4月、金融庁のサイトに掲載)と、証券取引等監視委員会の「裁判所への申立て」のページで確認しました(2026年10月12日閲覧)。
この記事は被害を防ぐための説明です。特定のサービスや業者をすすめるものではありません。
登録なしでは違法になる例
寄稿は、国の登録を受けずに次のような行為を業として行うことは、金融商品取引法違反だとしています。
| 例 | 中身 |
|---|---|
| 出資の勧誘 | 「出資すれば、事業の収益で毎月配当金が支払われる」などと勧誘し、出資契約を結んだり、あっせんしたりする |
| 有料の投資助言 | 株価の上昇が見込まれる銘柄を教えるなどとして、報酬を受け取って投資助言をする |
| 海外業者のFX | 海外の業者が日本に住む顧客とFX取引をしたり、FX取引を媒介したりする |
- これらを業として行うには、金融商品取引法にもとづく国の登録が必要です
- 投資する前に、業者の登録の有無を金融庁のサイトで確かめることが重要だとしています(→無登録業者の見分け方)

メル美お金を払って銘柄を教えてもらうサービスも、相手が登録しているかを確かめないといけないのね
無登録業者の何が問題?
- 登録を受けた証券会社などとちがい、無登録業者には行政(金融庁や財務局)の監督権限が及ばず、投資者保護の規定にもとづく処分などが難しい場合があります
- 寄稿は、無登録業者には、実際にはほとんど事業をしていないのに元本や利益を保証するなどと勧誘する詐欺的な業者が多いとしています
- ほかの投資者の出資金で配当を払う自転車操業なのに、運用しているように見せかけていることがあり、一度や二度の配当があっても見せかけの可能性があるとしています(→ポンジスキームとは)
被害の例(寄稿より)
- SNSで知り合った相手に海外の業者をすすめられ、個人名義の銀行口座に送金してFX取引をしたところ、利益が出たのに出金に応じてもらえず、連絡も取れなくなった
- 成功体験を語ったブログやSNSの投稿を見て、海外業者とバイナリーオプション取引を始めたが、利益が出ているはずなのに出金に応じてもらえない
国の対応
- 金融庁:登録を受けている業者の一覧を公表し、無登録で金融商品取引業などを行う者に警告書を出して、その名前を公表しています
- 証券取引等監視委員会:無登録業者などの金融商品取引法違反の行為について、裁判所に禁止・停止命令を申し立てるための調査と申立てを行っています。裁判所は、緊急の必要があり、公益と投資者保護のために必要で適当と認めるときに、違反行為の禁止や停止を命じることができます
- 著名人になりすました偽の広告などについて、金融庁は「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」を設けています(→著名人なりすまし広告に注意)

プレ男登録していない相手だと、トラブルになっても国の監督が届きにくいんだね……
相談・情報提供の窓口(寄稿に掲載)
- 金融庁 金融サービス利用者相談室「詐欺的な投資に関する相談ダイヤル」:0570-050588(IP電話からは 03-6206-6066)、平日10時〜17時
- 証券取引等監視委員会 情報提供窓口:0570-00-3581(IP電話からは 03-3581-9909)
- 投資スクールや情報商材のトラブルは投資スクール・情報商材のトラブルへ
まとめ
- 報酬を受け取って投資助言をするには、金融商品取引法の登録が必要
- 毎月配当をうたう出資の勧誘や、海外業者のFXも、業として行うには登録が必要
- 無登録業者には行政の監督が及ばない。元本や利益の保証をうたう詐欺的な業者が多い
- 金融庁は警告書と名前の公表、監視委は裁判所への禁止命令の申立て
- 契約の前に、登録の有無を金融庁のサイトで確かめる
参考文献
- 証券取引等監視委員会事務局 証券検査課. SNS等を用いた無登録業者による投資商品の勧誘等に関する注意喚起(消費者法ニュース143号、2025年4月). https://www.fsa.go.jp/sesc/keisai/2025/20250509-1.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 証券取引等監視委員会. 裁判所への申立て. https://www.fsa.go.jp/sesc/actions/moushitate.html (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。