幽々奇譚A Nocturnal Field Guide

Ghost StoriesNo.073

田中貢太郎「岩魚の怪」毒流しで魚をとろうとする村の男たちの前に、白い法衣の僧があらわれて「殺生はやめるが好い」。黍団子をひと息にのみくだし、谷川に口をひたして水を飲んだ僧。その夜、さばいた大岩魚の腹から出てきたものは

田中貢太郎の怪談「岩魚の怪」(底本の親本は1934年の改造社『日本怪談全集』)。木曽の御嶽につづく山の谷川で、村の男たちが、山椒の皮などをつぶして毒流しの支度をしていました。昼の弁当をひらいたところへ、白い法衣の僧があらわれ、「毒流しは、罪咎のないものまで、いっしょに根だやしにする」と止めます。男たちがすすめた黍団子を、僧はひと息にのみくだし、飯は仰向いて喉をうねらせながら食べ、谷川に口をひたして水を飲みました。僧が去ると、男たちは毒流しを決行します。夕方、大きな淵に浮かんだのは、人間の大人ほどもある岩魚でした。青空文庫の本文で紹介します。

2026年10月12日

目次
  1. 毒流しの支度
  2. 白い法衣の僧
  3. 僧の食べ方
  4. 毒流しの決行
  5. 大岩魚の腹から
  6. まとめ

プレ男山の谷川に、お坊さんがひとりで来るって、ちょっとあやしいね。

メル美そのお坊さんの、ごはんの食べ方が変だったんだって。読んでみよう。

今回は、田中貢太郎の怪談「岩魚の怪」(いわなのかい)です。青空文庫の本文(底本:学研M文庫『伝奇ノ匣6 田中貢太郎日本怪談事典』、底本の親本:改造社『日本怪談全集』1934年)で読みました。本文中の「」の言葉は、青空文庫の本文からの引用です。

毒流しの支度

※いまの日本では、水産資源保護法6条により、水産動植物をまひさせたり死なせたりする有毒物を使ってとることは禁じられています(調査研究のため農林水産大臣の許可を受ける場合をのぞく)。

白い法衣の僧

僧の食べ方

プレ男ひと息でのみこむ、仰向いて喉をうねらせる、口を水にひたす…。なんだか、魚みたいだ。

毒流しの決行

大岩魚の腹から

メル美あのお坊さんは、淵の主の岩魚だったんだ…。「殺生はやめるが好い」って、自分の命のことでもあったんだね。

田中貢太郎の「岩魚の怪」で、毒流しで浮かんだ大岩魚の腹から出てきたのは、昼に僧に分けた三個の黍団子でした。僧は「殺生はやめるが好い」と、男たちを止めていました。

まとめ


参考文献

  1. 田中貢太郎. 岩魚の怪(底本:『伝奇ノ匣6 田中貢太郎日本怪談事典』学研M文庫). 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/000154/card45572.html (閲覧日:2026年10月12日)
  2. 水産資源保護法(昭和26年法律第313号)第6条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000313 (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

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