大人の教養An Evening of Culture

第一幕Act I — Love & Letters

森鴎外『じいさんばあさん』麻布の隠居所に越してきた、白髪の老夫婦。仲のよさは「無類」、夫婦にしては遠慮しすぎるほど。じつは二人は、37年ぶりに再会した夫と妻だった——刀の披露の夜の刃傷、越前への配流、そして妻がひとりで守りつづけたもの

No.0862026年10月12日

森鴎外の短編『じいさんばあさん』。文化6年の春、麻布竜土町の大名屋敷のなかの小さな隠居所に、髪の真っ白な、姿勢のよい爺いさんが越してきます。2、3日後には、品のよい婆あさんも。二人の仲のよさは近所で評判になり、夫婦にしては遠慮しすぎる、兄妹だろうと言う人もいました。その年の暮れ、婆あさんは将軍家斉から、「永年遠国に罷在候夫の為、貞節を尽候趣」により銀十枚をたまわります。爺いさんは美濃部伊織、72歳。婆あさんは妻のるん、71歳。二人は、37年ぶりに再会した夫婦だったのです。青空文庫の本文で紹介します。

目次
  1. 麻布の隠居所
  2. 「中の好いことは無類」
  3. 将軍からの銀十枚
  4. 賢い妻と、癇癪持ちの夫
  5. 刀の披露の夜
  6. ひとりでのこされた妻
  7. 37年ぶりの再会
  8. まとめ

メル美森鴎外の『じいさんばあさん』は、すごく仲のいい老夫婦の話なの。

プレ男ほのぼの系?でも鴎外だから、なにかありそう…。

今回は、森鴎外の短編『じいさんばあさん』です。青空文庫の本文(底本:新潮文庫『阿部一族・舞姫』)で読みました。本文中の「」の言葉は、青空文庫の本文からの引用です。

※この作品には、人を斬る場面、家族が亡くなる話が出てきます。

麻布の隠居所

「中の好いことは無類」

将軍からの銀十枚

プレ男遠くにいる夫のために、ずっと貞節をつくした…?二人に何があったんだろう。

賢い妻と、癇癪持ちの夫

刀の披露の夜

いまさらに何とか云はむ黒髪の みだれ心はもとすゑもなし

メル美結婚してからおさまっていた癇癪が、妻のいない京都で…。

ひとりでのこされた妻

37年ぶりの再会

『じいさんばあさん』のるんは、夫が越前に預けられていた37年のあいだ、武家奉公をつづけながら、美濃部家の墓に香華を絶やしませんでした。近所の人が「夫婦にしては、少し遠慮をし過ぎている」と言った二人は、37年ぶりに再会した夫婦でした。

まとめ


参考文献

  1. 森鴎外. じいさんばあさん(底本:『阿部一族・舞姫』新潮文庫、新潮社). 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/000129/card43030.html (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。