大人の教養An Evening of Culture

第一幕Act I — Love & Letters

菊池寛『恩讐の彼方に』主人を斬り、主人の妾と逃げ、峠で旅人を殺してきた男・市九郎。出家して了海となり、毎年人が落ちて死ぬ絶壁を、ひとりで掘りぬこうと槌をふるう。19年目、父の仇を討ちにきた若者があらわれた

No.1022026年10月12日

菊池寛の短編『恩讐の彼方に』。安永3年、旗本・中川三郎兵衛の家来の市九郎は、主人の妾お弓との不義を責められて主人を斬り、お弓と江戸を逃げます。木曾の鳥居峠で茶店をひらき、夜は旅人を襲う強盗に。若い夫婦を殺した夜、死んだ女の髪飾りを取りにはしるお弓の姿に、市九郎は逃げだし、出家して了海と名のります。豊前の山国川の「鎖渡し」で、毎年人が落ちて死ぬと聞いた了海は、絶壁を掘りぬく大誓願をたてました。そして19年目、父の仇を討ちにきた主人の子・実之助があらわれます。青空文庫の本文で紹介します。

目次
  1. 主殺し
  2. 峠の強盗
  3. 了海
  4. 鎖渡し
  5. 槌の音
  6. 仇討ちの若者
  7. 敵と敵とが、ならんで
  8. 月の光の山国川
  9. まとめ

プレ男「恩讐の彼方に」って、題名がかっこいいね。

メル美罪をおかした男と、その男を仇としてさがす若者の話なの。

今回は、菊池寛の短編『恩讐の彼方に』です。青空文庫の本文(底本:文芸春秋『菊池寛 短編と戯曲』)で読みました。本文中の「」の言葉は、青空文庫の本文からの引用です。

※この作品には、人を殺す場面、自ら死のうとする思いがえがかれています。

主殺し

峠の強盗

プレ男自分も人を殺してきたのに、お弓の姿を見て、はじめて「浅ましい」と思ったんだね…。

了海

鎖渡し

槌の音

メル美ひとりで、18年…。笑われても、だれもいなくなっても、ずっと。

仇討ちの若者

敵と敵とが、ならんで

月の光の山国川

『恩讐の彼方に』で、了海は21年かけて絶壁を掘りぬきます。父の仇を討ちにきた実之助は、ともに槌をふるい、貫通の夜、「お切りなされい」と言う了海の前で、涙にむせぶばかりでした。

まとめ


参考文献

  1. 菊池寛. 恩讐の彼方に(底本:『菊池寛 短編と戯曲』文芸春秋). 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/000083/card496.html (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。