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オタ男性格や趣味の質問にたくさん答えれば、ぼくと相性ぴったりの人がデータで見つかるはず…だよね?

デア子わたしも、条件が合う人なら好きになれると思ってた。でも、会ってみると「なんか違う」ってこともあるんだよね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、会う前の情報で「惹かれ合うか」を予測できるのかを調べた研究です。米国のユタ大学のジョエル(Joel)、カリフォルニア大学デービス校のイーストウィック(Eastwick)、ノースウェスタン大学のフィンケル(Finkel)の論文「Is Romantic Desire Predictable? Machine Learning Applied to Initial Romantic Attraction」(学術誌 Psychological Science、2017年)を、著者が公開している受理版の原稿と、PubMed の要旨で読みました。
どんな研究?
- 恋人のいない大学生が参加したスピードデート(短い時間で次々に相手と話すお見合いイベント)の記録を使いました
- 参加者は、2005年の7回のイベントに163人(女性81人・男性82人)、2007年の8回のイベントに187人(女性93人・男性94人)。平均年齢は19.6歳です
- 参加者はイベントの1〜2週間前に、性格、価値観、自分の見た目や魅力の自己評価、相手に求める条件などを答えていました。分析に使った項目は、2005年が182、2007年が112です
- イベントでは、約12人の異性と1人4分ずつ話し、話すたびに「この人と話して楽しかった」「この人に惹かれた」「この人に『イエス』と言いそう」に答えました
- この答えを、機械学習(ランダムフォレストという方法)で、事前の回答から予測できるかを調べました
「好き」を3つに分けて考える
論文は、ある人がある相手をどれくらい好きになるかを、3つの部分に分けました。
| 意味 | |
|---|---|
| ① 好きになりやすさ | その人が、会った相手を全体としてどれくらい好きになりやすいか |
| ② 好かれやすさ | その人が、会った相手から全体としてどれくらい好かれやすいか |
| ③ 2人だけの相性 | ①と②を差し引いても残る、「この人がこの相手を特に好きになる」部分 |
- 2つの年の記録とも、いちばん大きかったのは③の「2人だけの相性」の部分でした(男性から女性へで約35%、女性から男性へで約31〜32%)
わかったこと(1):①と②は少し予測できた
- 事前の回答から、①好きになりやすさは約5〜18%、②好かれやすさは約18〜27%を説明できました(論文の要旨では、それぞれ4〜18%、7〜27%)
- 好かれやすさとよく結びついていたのは、自分の魅力や見た目の自己評価でした。論文は、人は自分の魅力をある程度わかっている、と書いています
- 好きになりやすさと結びついていたのは、相手に温かさを求めているか、自分は選り好みしそうと思っているか、などでした
わかったこと(2):③の「2人だけの相性」は、ほとんど予測できなかった
- 100項目以上の回答をどう組み合わせても、③の「2人だけの相性」はほとんど説明できませんでした。説明できた割合は、男性の側で−4.55〜−0.18%、女性の側で−2.68〜1.30%。マイナスは、「全員に平均の値を当てはめる」より予測が悪かったことを意味します
- 2005年の記録で作った予測を2007年の参加者に当てはめると、①と②の予測は実際の答えと弱く結びつきました(相関0.19と0.26)が、③は0.02と−0.06で、当たっていないのと同じでした

オタ男100項目以上答えても、「この2人が惹かれ合うか」はわからないんだ…。
わかったこと(3):会ったあとの感じ方なら、予測できた
- 一方で、デートの直後に答えた「ケミストリー(通じ合う感じ)があったか」など、会ったあとの感じ方を使うと、③の「2人だけの相性」も16〜29%説明できました
- 2つの年の記録と男女のどちらでも、いちばんよく当てはまったのは「ケミストリーを感じたか」でした
- 論文は、惹かれ合うかどうかは、2人が会う前に測れる性格や好みからは予測しにくい、会ってから生まれるものなのかもしれない、と考察しています

この研究では、事前の100項目以上の回答から「この人がこの相手を特に好きになるか」はほとんど予測できず、よく当てはまったのは会ったあとの「ケミストリー」でした。プロフィールで決めきれないのは、ふしぎなことではありません。
研究の限界
- 参加したのは米国の大学生(平均19.6歳)です。論文も、年齢や経済状況、文化的背景などがもっとばらばらな人たちでは、年齢などで「合う・合わない」が予測できる部分が出てくるかもしれない、と書いています
- 調べたのは4分間話したあとの気持ちです。そのあと長く付き合ううちに、事前の情報が当てはまるようになるのかはわかりません
- 論文は、長く続く相性(結婚後の満足など)を予測できるかは、この研究ではほとんどわからない、としています
- 日本の結婚相談所やマッチングアプリの「相性診断」を調べた研究ではありません
婚活に当てはめると
- プロフィールや条件で「合いそう」と思えなくても、会って話してみるまでわからない部分が大きい、というのがこの研究の結果です
- 逆に、条件がそろっていても、会って「なんか違う」と感じることも、この結果と矛盾しません
- 相手を条件で選ぶ考え方は結婚相手の条件、男女でちがう?、付き合ってからの満足度についてはカップルの満足度を左右するのは?もどうぞ

デア子プロフィールで迷ったら、まずはお茶だけでも会ってみようかな。

オタ男データを集めるより、まず会って話す、か。ぼくもやってみるよ。
まとめ
- 米国の大学生350人のスピードデートの記録で、事前の100項目以上の回答から恋愛的な好意を予測した
- 「全体として好かれやすいか」は約18〜27%説明できたが、「この人がこの相手を特に好きになるか」はほとんど予測できなかった
- 会ったあとの「ケミストリー」を使うと、その部分も16〜29%説明できた
- 惹かれ合うかどうかは、会う前の情報だけでは決めにくい。日本の婚活サービスでも同じかは、この研究からはわからない
参考文献
- Joel S, Eastwick PW, Finkel EJ. Is Romantic Desire Predictable? Machine Learning Applied to Initial Romantic Attraction. Psychological Science. 2017;28(10):1478-1489. doi:10.1177/0956797617714580. https://doi.org/10.1177/0956797617714580 (閲覧日:2026年10月22日)
- PubMed. Is Romantic Desire Predictable? Machine Learning Applied to Initial Romantic Attraction(PMID: 28853645). https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28853645/ (閲覧日:2026年10月22日)
- 同上(著者による受理版原稿、Open Science Framework). https://osf.io/x86cy (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

