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オタ男結婚相談所って、年収が高い人が行くところでしょ?ぼくなんかが行っても…。

ハイ男ぼくは逆に、20代で相談所なんて早すぎるって思ってたな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、結婚相談所を使う男性の特徴を調べた研究です。大阪経済大学の大瀧友織さんの論文「配偶者選択における男性の結婚支援サービス利用」(『大阪経大論集』67巻3号、2016年)の原文をもとにまとめました。
どんな研究?
- 内閣府経済社会総合研究所が2011年に行った「インターネットによる未婚男性の結婚と仕事に関する意識調査」を使いました(東京大学社会科学研究所のデータアーカイブから個票の提供を受けた二次分析)
- 対象は20〜54歳の未婚男性1万72人です。岩手県・宮城県・福島県は調査の対象外で、無職の人はふくまれていません。また、正社員とくらべるために、正社員でない人が多めに集められています
- 「民間の結婚相談所を利用したことがある・利用している」かどうかと、学歴、雇用形態、年収、貯蓄、結婚意欲、伝統的な家族観、まわり(親、親以外の親族、職場の上司・同僚)から結婚を期待されているか、の関係を分析しました
- 利用したことがある人の割合は、全体で約6%でした(正社員でない人を多めに集めた調査なので、未婚男性全体の割合とは同じではありません)
わかったこと(1):相談所の利用と結びついていたもの
まず、ほかの条件をそろえずに、項目どうしの関係(相関)を見ると、こうなっていました。
- いちばん強く結びついていたのは年齢で、年齢が高い人ほど利用していました
- 次に強かったのが、まわりからの結婚への期待でした(親からの期待、親以外の親族からの期待、職場の上司・同僚からの期待)
- 結婚意欲も、比較的強く結びついていました
- 年収・貯蓄が多い人、正社員の人ほど利用している傾向もありましたが、結びつきは弱いものでした
わかったこと(2):年代別に分析すると、学歴や年収はほとんど関係なかった
20代・30代・40代・50代に分けて、ほかの条件をそろえて分析すると、こうなっていました。
| 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | |
|---|---|---|---|---|
| 学歴・雇用形態・年収・貯蓄 | 関係なし | 関係なし | 貯蓄が多いと利用(参考程度) | 中学・高校卒は利用が少ない(参考程度) |
| 結婚意欲が強い | 利用が少ない(参考程度) | 利用が多い | 利用が多い | 利用が多い(最も強い) |
| 親からの期待 | 関係なし | 利用が多い | 利用が多い(より強い) | 関係なし |
| 職場の上司・同僚からの期待 | 利用が多い(最も強い) | 利用が多い | 関係なし | 利用が多い(参考程度) |
| 伝統的な家族観 | 関係なし | 関係なし | 利用が多い | 利用が多い(参考程度) |
(「参考程度」は、統計的に10%水準の差。分析した人数は20代2,530人、30代4,167人、40代2,376人、50代999人)
- 論文は、学歴や職業、収入などは結婚意欲には影響すると先行研究で言われてきたが、相談所を使うかどうかにはほとんど効いていなかった、と書いています。結婚したい気持ちと、実際に行動するかどうかを決める要因はちがう、ということです

オタ男年収で使う・使わないが決まってるわけじゃなかったんだ。
20代では「結婚したいからこそ使わない」?
- 30代〜50代では、結婚したい気持ちが強い人ほど相談所を使っていました。ところが20代では逆に、結婚したい気持ちが強い人ほど使わない傾向がありました
- 論文は、その背景として、結婚支援サービスへのネガティブなイメージをあげています。別の聞き取り調査では、婚活イベントに参加した20代後半の女性が、ほかの参加者から「若いのにこんなところに来なくても」と言われた例が報告されている、と紹介しています
- 一方、20代では、職場の上司・同僚からの結婚への期待が、相談所の利用と最も強く結びついていました。論文は、職場で出会う結婚が減ったいまでも、若い男性にとって職場の人間関係が大きな意味を持っていることを示している、と書いています

この研究では、結婚相談所を使うかどうかは、学歴や年収よりも、結婚したい気持ちや、まわりからの期待と結びついていました。20代では、結婚したい人ほど使わない傾向もありました。「こんなところに来なくても」というイメージが、若い人の一歩を止めているのかもしれません。
研究の限界
- 男性だけの分析です。論文も、女性では関係する要因が大きくちがう可能性がある、としています
- 2011年の調査で、その後の婚活サービスの広がりやイメージの変化は反映されていません
- 調べた「結婚に向けた行動」は、民間の結婚相談所の利用だけです。論文は、相談所は比較的ハードルが高い行動で、ほかの行動では違った結果になる可能性がある、としています
- インターネット調査で、正社員でない人を多めに集めています
婚活に当てはめると
- 結婚相談所への登録は、別の研究では1年以内の結婚と強く結びついていました(くわしくはどの婚活が、1年以内の結婚につながった?)
- 相談所を使う前には、契約のルールを結婚相談所に入る前に知っておきたい法律で確認しておきましょう。方法の選び方は結婚相談所・マッチングアプリ・公的な婚活支援、どう選ぶ?もどうぞ

ハイ男「若いのに」なんて気にしなくていいんだね。結婚したいなら、使える方法は使ってみるよ。

オタ男ぼくも、まず話を聞きに行くところから始めてみる。
まとめ
- 内閣府経済社会総合研究所の2011年の調査(20〜54歳の未婚男性1万72人)で、民間の結婚相談所の利用を分析した研究(2016年)
- 年代別に分析すると、学歴・雇用形態・年収は、相談所の利用とほとんど関係がなかった
- 利用と結びついていたのは、結婚意欲と、親や職場の上司・同僚からの期待
- 20代では、結婚したい人ほど使わない傾向があった。論文は、相談所へのネガティブなイメージが背景にある可能性をあげている
参考文献
- 大瀧友織. 配偶者選択における男性の結婚支援サービス利用. 大阪経大論集. 2016;67(3):69-82. doi:10.24644/keidaironshu.67.3_69. https://doi.org/10.24644/keidaironshu.67.3_69 (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

