はしごは約75度で立てかけ、上で作業しない。脚立は天板に「乗らない・座らない・またがらない」:はしご・脚立の事故は5年で162件、半数近くが使い方や不注意から【NITE】
照明の交換、エアコンの掃除、庭木の手入れ、DIY。はしごや脚立は便利ですが、NITE(製品評価技術基盤機構)によると、2017〜2021年度の5年間に「はしご・脚立」の事故が162件あり、原因の半数近くは使い方の誤りや不注意でした。はしごは昇り降りのためだけに使って上で作業せず、立てかける角度は約75度、下は補助者に支えてもらう。脚立は天板に乗らない・座らない・またがらない、上で壁や物を強く押したり引いたりしない。開き止め具を確実にロックし、水平な地面に置きましょう。脚に布を巻くなどの加工も危険です。

プレ男脚立のいちばん上にまたがって、天井の照明を交換しよう。そのほうが安定しそう!

メル美脚立にまたがるのは、NITEが「しないで」って言っている使い方だよ。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回ははしご・脚立の安全な使い方です。NITE(製品評価技術基盤機構)の製品安全情報マガジン Vol.414・Vol.368 と発表資料(2022年9月16日)をもとにまとめました。
5年で162件、半数近くは使い方から
- NITEに通知された「はしご・脚立」の事故は、2017〜2021年度の5年間で162件
- 事故の原因の半数近くは、使う人の不適切な取りあつかいや不注意でした
- 被害者の約4割は60歳代以上。高齢の人の転落は、ほかの製品より重傷・死亡の割合が高くなっています。親の家の作業を手伝うときにも気をつけたいところです
こんな事故がありました
- はしご兼用脚立をはしごの形で使っていて、降りる途中に転倒。立てかける角度が合っていない、支える人がいない、傾いた場所で使った、ことが影響したと考えられます
- 部屋の内装作業で脚立を使っていて転落し、手首を骨折。壁を強く押した反動と、天板にまたがっていたことが原因と考えられます
- 屋根に上るため、傾いた地面にコンクリートブロックを敷いてはしごを立てたら、左右の高さと角度がそろわず、転落して骨にひび
- 床や壁を傷つけないよう、はしごの脚に布を巻いて養生シートの上で使ったら、はしごがすべって転落
- 看板を外すため、脚立の天板にまたがって重い荷物を下ろそうとしたら、脚立が傾いて転落

プレ男脚に布を巻くのも、よかれと思ってやりそう…。
はしごのポイント
- はしごの上で作業しない。はしごは昇り降りのためだけに使う
- 立てかける角度は約75度。急すぎると背中から転落、浅すぎると脚がうしろにすべって前に転落するおそれ。はしごの側面の「角度指示ラベル」を参考に
- 下の部分を補助者にしっかり支えてもらう
脚立のポイント
- 天板に乗らない・座らない。天板に乗れるものと、乗るのを禁止しているものがあります。本体の表示と取扱説明書にしたがう
- 天板にまたがらない。脚立は、踏みざんのない面の方向(左右)に倒れやすく、またがるとその面が体のうしろにくるので、うしろに体を傾けたときにバランスがとれません
- 脚立の上で壁や物を押したり引いたりしない(反動で不安定に)
- 昇り降りする面の横方向に体を乗りだしない
はしご・脚立に共通
- 買ったら、使う前に使い方を確かめる
- 開き止め具を確実にロックし、水平な地面に置く。傾いた地面、やわらかい土、雨上がりの地面や雪の上は不安定ですべりやすい
- 脚に布を巻く・一部を切ってサイズを調整するなどの加工・改造をしない。脚の端が傷をつけにくい素材のものや、サイズを調整できる製品もあります
- 買うときは、JISマーク、SGマーク(製品安全協会の安全基準)、Aマーク(軽金属製品協会の品質・安全基準)の表示も判断の材料に
庭木の手入れで重いけがも(2026年10月)
国民生活センターの見守り新鮮情報 第553号(2026年10月8日)は、庭木の手入れ中の転落が目立ち、肋骨や背骨の骨折、急性硬膜下出血など重いけがの例もあると伝えています。
- 脚立は作業用の道具。天板から2段以上下の踏みざんに立って作業する。はしごは移動のための道具なので、上で作業しない
- 止め具を確実に固定し、固く平らな地面に置く
- ひとりきりの作業は避け、安定性補助器具がついたものを使う
- ヘルメット、動きやすい服装、すべりにくい靴で作業する
- 年をとると誰でも体や認知の機能が衰えてきます。親の家の高い所の作業は、専門業者や身近な人に頼むことも考えましょう

はしご・脚立の事故の原因は、半数近くが使い方の誤りや不注意です。はしごの上では作業せず、脚立の天板には乗らない・座らない・またがらないようにしましょう。
踏み台・足場台の使い方は大掃除の踏み台・足場台は「身を乗り出さない」、電動工具の安全はDIYの電動工具、軍手はNG?、天井の火災警報器の点検は天井の火災警報器が「ピッ」と鳴るのはへ。

プレ男天板にはまたがらない。照明の交換は、脚立の決められた段に立ってやる。

メル美開き止めのロックも、毎回確かめてね。
駅のエスカレーターでの転倒(夜の飲み会帰りに多い)は、飲み会帰りの駅のエスカレーター、ふらついていない?へ。
まとめ
- はしご・脚立の事故は5年で162件、原因の半数近くは使い方・不注意
- はしごは上で作業しない、約75度で立てかけ、補助者が支える
- 脚立は天板に乗らない・座らない・またがらない、上で押したり引いたりしない
- 開き止め具をロック、水平な地面に。脚の加工・改造はしない
- 買うときはJIS・SG・Aマークも参考に
- 脚立は天板から2段以上下に立つ。ひとりきりの作業は避け、ヘルメット・すべりにくい靴で
参考文献
- 製品評価技術基盤機構(NITE). 製品安全情報マガジン Vol.414「はしご・脚立の事故」(2022年10月11日). https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/mailmagazin/2022fy/vol414_221011.html (閲覧日:2026年10月10日)
- 製品評価技術基盤機構(NITE). 製品安全情報マガジン Vol.368「はしご・脚立の事故」(2020年11月10日). https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/mailmagazin/2020fy/vol368_201110.html (閲覧日:2026年10月10日)
- 製品評価技術基盤機構(NITE). 事故の約4割が60代以上!『はしごの上で作業しない』『脚立にまたがらない』~「はしご・脚立」の誤使用は大ケガにつながります~(2022年9月16日). https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2022fy/prs22091601.html (閲覧日:2026年10月10日)
- 国民生活センター. 見守り新鮮情報 第553号 重篤な事故になることも!脚立やはしごからの転落に注意(2026年10月8日). https://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen553.html (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。