
プレ男関節リウマチで長く通院している60代の叔父が、急に38℃以上の熱が出て、やせてきて、すねに紫斑と足のしびれも出てきたんだって。

メル美リウマチって関節の病気だと思っていたけど、関節以外にも症状が出ることがあるのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、悪性関節リウマチ(リウマトイド血管炎)の話です。難病情報センターの「悪性関節リウマチ」(令和7年12月更新、難治性血管炎の医療水準・患者QOL向上に資する研究班)をもとにまとめました。関節リウマチそのものは関節リウマチの記事にまとめています。
どんな病気?
- 関節リウマチに、血管炎をはじめとする関節以外の症状が出て、治りにくい、または重い状態をともなうものを「悪性関節リウマチ」といいます
- 関節の病変が進んで動かしにくくなっただけで、内臓の障害がない場合は、悪性関節リウマチとはいいません
- 海外では「リウマトイド血管炎」と呼ばれています
- 原因は関節リウマチと同じく不明ですが、免疫の異常が強くみられます。親から子に遺伝することはありません
どんな人に多い?
- 受給者証をもつ人は4,825人(令和5年度)で、関節リウマチの人の約0.6%と考えられています
- 男女比は1対2、診断のピークは60歳代です。関節リウマチより少し高齢で、男性の割合が多い傾向があります
症状
関節リウマチによる多くの関節の炎症に加えて、次のような全身の血管炎の症状が、かなり急速に出ます。
- 38℃以上の発熱、体重減少
- 皮膚の下のしこり(皮下結節)、紫斑
- 筋肉痛、筋力の低下
- 間質性肺炎、胸膜炎
- 手足のしびれ(多発単神経炎)
- 消化管の出血
- 目の炎症(上強膜炎)
- 皮膚の潰瘍や、手足の先の壊死が主な症状になることもあります

プレ男関節リウマチの人に、熱や紫斑、しびれがかなり急に出る…叔父の症状に当てはまるところがあるんだ。
治療と経過
- リウマチによる炎症をできるだけ早く取り除くことが基本で、寛解するまでは入院治療が原則です
- ステロイド、抗リウマチ薬、生物学的製剤、免疫抑制薬などを、症状や重さによって選びます。血漿交換を行うこともあります
- 調査では、経過は軽快21%、不変26%、悪化31%、死亡14%と報告され、亡くなる原因は呼吸不全が最も多く、感染症、心不全、腎不全などが続きます
- 関節リウマチの治療の進歩によって、悪性関節リウマチの発生は減ってきていると考えられています(関節リウマチの治療)

悪性関節リウマチは、関節リウマチに血管炎などの関節以外の症状が出る重いタイプで、発熱、体重減少、紫斑、手足のしびれなどがかなり急速に出ます。関節リウマチの治療の進歩で、発生は減ってきていると考えられています。
- 中くらいの動脈の血管炎は結節性多発動脈炎の記事もどうぞ

メル美関節以外の症状も、すぐリウマチの主治医に伝えるようにすすめてあげてね。
まとめ
- 関節リウマチに血管炎など関節以外の症状が出る重いタイプ
- 関節リウマチの人の約0.6%、60歳代がピーク、男性の割合が多め
- 発熱・体重減少・皮下結節・紫斑・間質性肺炎・手足のしびれ・手足の先の壊死などが急速に
- 寛解まで入院治療が原則
- 関節リウマチの治療の進歩で発生は減ってきている
参考文献
- 難病情報センター. 悪性関節リウマチ(指定難病46)(情報更新日:令和7年12月、難治性血管炎の医療水準・患者QOL向上に資する研究班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/43 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。