
ハイ男ぶっちゃけ、結婚すると稼いだお金が半分持っていかれるんでしょ?離婚したら財産は半分って聞くし…。

ブン子それ、ちゃんと法律で決まってるのかな。結婚って、お金の面ではどういう約束なんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、結婚とお金の法律の話です。民法の条文と、こども家庭庁・法務省の資料をもとにまとめました(法律の一般的な説明で、個別の相談は弁護士などにしてください)。
結婚すると、法律で決まること
民法には、夫婦のお金について、次のような決まりがあります。
| 決まり | 民法 | 内容 |
|---|---|---|
| 同居・協力・扶助 | 752条 | 夫婦は同居し、互いに協力し、助け合わなければならない |
| 婚姻費用の分担 | 760条 | 夫婦は、資産や収入などを考えて、生活にかかる費用を分担する |
| 日常の家事の連帯責任 | 761条 | 夫婦の一方が日常の家事のために買いものや契約をしたら、もう一方も連帯して支払いの責任を負う |
| 財産はそれぞれのもの | 762条 | 結婚前から持っている財産や、結婚中に自分の名前で得た財産は、その人の「特有財産」。どちらのものかわからない財産は、ふたりの共有と推定される |

ハイ男結婚したら全部ふたりのものになるわけじゃないんだ。自分の名前で稼いだお金は、法律上は自分のものなんだね。
結婚前なら「夫婦財産契約」も結べる
- 婚姻届を出す前なら、夫婦のお金について、法律の決まり(法定財産制)とちがう「夫婦財産契約」を結ぶことができます(755条)
- ただし、夫婦の承継人や第三者に主張するには、婚姻届を出すまでに登記が必要です(756条)
- 結婚した後は、変更できません(758条)
離婚のときの「財産分与」
- 財産分与は、夫婦が結婚中にいっしょに築いた財産を、離婚のときに分け合う制度です。まずは夫婦の話し合いで決め、まとまらなければ家庭裁判所に請求できます(768条)
- 2026年4月1日に施行された民法の改正で、次のように変わりました
| 改正前 | 改正後(2026年4月1日〜) | |
|---|---|---|
| 請求できる期間 | 離婚から2年 | 離婚から5年 |
| 考えること | 明確な規定なし | 結婚中に得た財産の額、それぞれの寄与の程度、婚姻期間、生活水準、協力・扶助の状況、年齢・心身の状況・職業・収入などを例示 |
| 寄与の程度 | — | 原則2分の1ずつ(ちがうことが明らかでない限り、等しいとする) |
- 寄与の程度が原則2分の1なのは、直接お金を稼ぐ仕事だけでなく、家事や育児の分担なども財産を築くことへの貢献にふくまれるからです
- 家庭裁判所は、手続きをスムーズにするため、当事者に財産の情報の開示を命じることもできるようになりました

ブン子「半分持っていかれる」じゃなくて、家事や育児もふくめて「ふたりで築いた財産を半分ずつ」ってことなんだね。

財産分与では、家事や育児の分担も財産を築くことへの貢献にふくまれ、寄与の程度は原則2分の1ずつとされています。結婚前からの財産や自分の名前で得た財産は、それぞれの特有財産です。
結婚は「お金の契約」?
- 法律で見ると、結婚には生活費の分担や支払いの責任など、お金の約束がふくまれています。その意味では、結婚は「お金の契約」でもあります
- でも、法律の出発点は「互いに協力し、助け合う」(752条)。お金の決まりは、ふたりで暮らしを支え合うためのものです
- 結婚前に、家計の管理のしかた、貯金や住宅、仕事を続けるかなどを話し合っておくと、あとで困りません

マジ男お金の話は照れくさいけど、結婚前にちゃんと話しておくのが、いちばんの安心だね。
- 結婚のメリットはそもそも結婚のメリットって何?、手続きは婚姻届の出し方、離婚や不貞行為の法律は結婚・離婚・浮気の法律の記事もどうぞ
まとめ
- 民法では、夫婦は協力・扶助し(752条)、生活費を分担(760条)、日常の家事の支払いは連帯責任(761条)
- 結婚前からの財産・自分の名前で得た財産は、それぞれのもの(762条)
- 結婚前なら、登記をして夫婦財産契約を結べる(755・756条)
- 財産分与は2026年4月から請求期間5年、寄与の程度は原則2分の1(家事・育児もふくむ)
- お金の約束は、ふたりで支え合うためのもの。結婚前に話し合っておこう
参考文献
- e-Gov法令検索. 民法(明治二十九年法律第八十九号)第752条、第755条、第756条、第758条、第760条〜第762条、第768条. https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 (閲覧日:2026年9月30日)
- こども家庭庁. 民法等の一部を改正する法律の概要(財産分与に関するルールの見直し). https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/0fa9ab25-d36d-4025-9774-f207290f2c61/ec42471e/20250513_policies_hitori-oya_0fa9ab25_03.pdf (閲覧日:2026年9月30日)
- 法務省. 民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について〔令和8年4月1日施行〕. https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00357.html (閲覧日:2026年9月30日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

