
プレ男「マーシャル・プラン」って、世界史で習った気がする。戦後の援助だっけ?

メル美そう。でも、もとになった演説を読むと、「援助のしかた」にこだわりがあったのがわかるよ。
この記事は、米国立公文書館(National Archives)の解説ページ「Marshall Plan (1948)」と、そこに掲載されたマーシャル国務長官の演説のトランスクリプトで確かめた内容です。英文の訳は、この記事で訳したものです。
1948年4月3日
- 1948年4月3日、トルーマン大統領は、ヨーロッパの復興を援助する法律に署名しました
- この法律は、ジョージ・マーシャル国務長官の名をとって「マーシャル・プラン」と呼ばれるようになります。マーシャルは1947年、戦後のヨーロッパの経済の基盤を立てなおすため、アメリカが経済援助をすることを提案していました
廃墟のヨーロッパ
- 解説によれば、1945年に第二次世界大戦が終わったとき、ヨーロッパは廃墟でした。都市はこわれ、経済は荒廃し、人々は飢えに直面していた
- 戦後の2年間、ソ連が東ヨーロッパを支配し、西ヨーロッパの国々がソ連の拡大に対してもろかったことが、危機感を強めた、と解説は書いています
ハーバード大学の演説(1947年6月5日)
- この緊急事態にこたえるため、マーシャルは1947年6月5日、ハーバード大学での演説で、ヨーロッパの国々が経済の再建計画をつくり、アメリカが経済援助をすることを提案しました
- 演説は、こう述べています。
Our policy is directed not against any country or doctrine but against hunger, poverty, desperation, and chaos.
- 「われわれの政策は、どの国にもどの主義にも向けられたものではない。飢え、貧困、絶望、そして混乱に向けられたものだ」
- その目的は、世界で経済がふたたび動きだし、自由な制度が存在できる政治的・社会的な条件が生まれるようにすること
- 援助は、危機が起きるたびのその場しのぎであってはならず、「たんなる痛みどめではなく、治療」でなければならない、とも言います

プレ男「痛みどめじゃなくて治療」。たとえがわかりやすい!
「主導権は、ヨーロッパから」
- マーシャルは、アメリカが一方的にヨーロッパの経済の計画を立てるのは、「ふさわしくもなく、効果的でもない」と言いました
- 「これはヨーロッパの人々の仕事だ。主導権は、ヨーロッパから来なければならない」
- アメリカの役割は、ヨーロッパの計画づくりを友好的に手助けすること。計画は、すべてではないとしても、いくつものヨーロッパの国が合意した共同のものであるべきだ、とします
- 一方で、他の国の復興をさまたげようとする政府は、アメリカの援助を期待できない、とも述べています
4年間で133億ドル
- 1947年12月19日、トルーマン大統領は、マーシャルの考えにそってヨーロッパに経済援助をする教書を議会に送りました。議会は圧倒的多数で法案を可決します
- その後の4年間で、議会はヨーロッパの復興のために133億ドルを計上しました。この援助は、ヨーロッパの人々が経済を立てなおすのに必要な、資金と物資をもたらした、と解説は書いています
- アメリカにとっても、マーシャル・プランは、アメリカの製品の市場をつくり、たよれる貿易相手を生み、西ヨーロッパで安定した民主的な政府が育つのを支えました
- 議会がマーシャル・プランを承認したことは、第二次世界大戦中の超党派の協力が、戦後にもつづいたことを示していた、と解説は結んでいます

メル美お金を出すだけじゃなくて、「自分たちで計画をつくって」とたのんだんだね。

米国立公文書館によれば、マーシャル国務長官は1947年6月5日のハーバード大学の演説で、ヨーロッパの国々が再建計画をつくり、アメリカが経済援助をすることを提案しました。その後4年間で、議会は133億ドルを計上しています。
まとめ
- マーシャル・プランは、1948年4月3日にトルーマン大統領が署名した、ヨーロッパの復興を援助する法律
- もとは1947年6月5日、マーシャル国務長官のハーバード大学での演説
- 「どの国にもどの主義にも向けられたものではなく、飢え、貧困、絶望、混乱に向けられたもの」
- 援助は「痛みどめではなく治療」。「主導権はヨーロッパから」
- 4年間で133億ドル
- 米国の文書はケネディの就任演説、大統領令9066号、ツィンマーマン電報もどうぞ
参考文献
- U.S. National Archives. Marshall Plan (1948). https://www.archives.gov/milestone-documents/marshall-plan (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。