
プレ男休まずに何時間もパソコンに向かうのが、できる男だと思ってたんだけど…。夕方にはぐったりなんだよね。

メル美ちょっとだけ手を止めて休むのって、効果あるのかな?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は仕事の合間の小休憩です。Albulescu らが2022年に発表したシステマティックレビューとメタ分析「休ませて!マイクロブレイクの、元気と成果を高める効果」(PLOS ONE)をもとにまとめました。
「マイクロブレイク」とは
- 仕事の作業と作業のあいだにとる、10分以内の短い休憩のことです
- この分析では、健康な社会人や学生が、疲れる作業をしたあとに小休憩をとるグループと、とらないグループ(比べる相手)を比べた実験の研究を集めました
- 集まったのは19の論文・22の研究、合わせて2,335人です
- 休憩の長さは、研究によって8秒から10分までさまざま。休憩中にしていたことは、体を動かす(6研究)、リラックスする(6研究)、動画を見るなど頭を使う(5研究)などでした
- 休憩の前の作業は、事務的な作業(8研究)、頭を使う作業(7研究)、感情を使う作業(3研究)、アイデアを出す作業(3研究)など。作業をしていた時間は、わかっている研究で2分〜4時間でした
結果:元気が出て、疲れが減る
| 研究の数 | 人数 | 効果量 d | |
|---|---|---|---|
| 活力(元気・やる気)が高まる | 9 | 913 | 0.36 |
| 疲れが減る | 9 | 803 | 0.35 |
| 作業の成績が上がる | 15 | 1,132 | 0.16(有意差なし) |
- 効果量 d は、効果の大きさを表す数字です。この論文では、活力や疲れの d=0.35〜0.36 を「小さいが統計的に意味のある」効果としています
- 小休憩で、活力が高まり、疲れが減る効果は、小さめですがはっきり出ていました。研究どうしの結果のばらつきも少なく、休憩の長さや作業の種類などに関係なく効果がみられました
- 一方、作業の成績は、全体ではっきりした差がありませんでした

プレ男少し休むだけで、元気が出て疲れが減るのか。
成績が上がるかは、作業の種類しだい
作業の成績を、休憩の前にしていた作業の種類で分けると、ちがいが出ました。
| 休憩の前の作業 | 成績への効果 d |
|---|---|
| 事務的な作業(くり返しの作業) | 0.56(ただし2研究だけ) |
| アイデアを出す作業 | 0.38 |
| 頭を使う作業 | -0.09(有意差なし) |
- 事務的な作業やアイデアを出す作業のあとでは、小休憩で成績が上がりました。事務的な作業の結果は2研究だけなので、慎重に読む必要があります
- 頭を使う負担の大きい作業では、10分以内の休憩では成績は変わりませんでした。研究者は、とても疲れる作業から回復するには10分より長い休憩が必要なのかもしれない、と書いています
- 休憩が長いほど、成績へのプラスの効果が大きくなっていました
何をして休む?
論文は、ほかの研究の結果として、次のようなことを紹介しています(このメタ分析そのものでは、休憩中の過ごし方による差は調べられていません)。
- ストレッチや運動などの体を動かす休憩は、前向きな気分の高まりや、疲れの軽さと関係していた
- 家族や友だちに連絡するなどの人とのつながりの休憩は、活力と関係していた
- 休憩中に仕事に関係することをすると、元気が下がる、睡眠の質が下がる、いやな気分がふえる、といった関係がみられた

10分以内の小休憩でも、活力が高まり、疲れが減る効果がみられました。ただ、頭を使う負担の大きい作業では、10分以内の休憩では成績は変わらず、もっと長い休憩が必要なのかもしれません。
読むときの注意
- 活力や疲れは、すべて本人の自己評価のアンケートで測られていました
- 成績の結果には出版バイアス(よい結果ほど発表されやすい)の可能性がありましたが、それで結論が大きく変わるほどではなかった、と研究者は書いています
- 研究の数がまだ少なく、どれくらいの長さの休憩が一番よいかは、はっきりしていません
ちょっと外を歩くと発想が広がる、という実験はアイデアに行きづまったら歩く?、1回5分以内の運動はエクササイズ・スナック、時間の使い方は時間管理は本当に役に立つ?へ。

プレ男1時間に1回は立ち上がってストレッチしよう。休憩中は仕事のチャットを見ない!

メル美難しい作業のあとは、しっかり長めに休むのもアリだね。
まとめ
- マイクロブレイクは、作業の合間の10分以内の短い休憩
- 22研究(2,335人)のメタ分析で、活力が高まり(d=0.36)、疲れが減った(d=0.35)。効果は小さめだが確か
- 作業の成績は全体では差がなかった(d=0.16)。事務的な作業・アイデアを出す作業では上がり、頭を使う作業では変わらず
- 休憩が長いほど、成績にプラス
- 休憩中に仕事のことをすると、かえって元気が下がるという研究も
参考文献
- Albulescu P, Macsinga I, Rusu A, Sulea C, Bodnaru A, Tulbure BT. “Give me a break!” A systematic review and meta-analysis on the efficacy of micro-breaks for increasing well-being and performance. PLoS One. 2022;17(8):e0272460. doi:10.1371/journal.pone.0272460. https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0272460 (閲覧日:2026年10月22日)
- 同上(PubMed). https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36044424/ (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。