世界の神話Mythos

Indian Mythology

ガネーシャゾウの頭をもつ、障害をとりのぞく神。『マハーバーラタ』のはじめでは、聖仙ヴィヤーサの書記になり、「わたしのペンが一瞬も止まらないなら」と条件をつけた。ヴィヤーサは、ガネーシャがつい考えこむ、むずかしい詩句をまぜて時間をかせいだ

2026年10月10日

赤い砂岩の像。ゾウの頭と大きなおなかをもつ神が、たくさんの腕を広げ、ひざをまげて踊っている
「踊るガネーシャ」10世紀ごろ、インド(マディヤ・プラデーシュ州)、カラチュリ朝。赤い砂岩。メトロポリタン美術館所蔵(パブリックドメイン)
目次
  1. プロフィール
  2. 1. 「書き手が地上にいない」
  3. 2. 「ペンを止めないなら」
  4. 3. むずかしい詩句で時間をかせぐ
  5. まとめ

プレ男ガネーシャって、ゾウの顔の神さまだよね。インド料理屋さんで見たことある!

メル美『マハーバーラタ』っていう長い叙事詩を、書きとった神さまなんだって。

こんにちは、Dr. Taro です。 神さまの解説、今回はインド神話のガネーシャです。K.M.ガングリ訳『マハーバーラタ』(プロジェクト・グーテンベルク)の英訳と訳注を読みました。インド神話の全体はインド神話の入門へ。

赤い砂岩の像。ゾウの頭と大きなおなかをもつ神が、たくさんの腕を広げ、ひざをまげて踊っている

「踊るガネーシャ」10世紀ごろ、インド(マディヤ・プラデーシュ州)、カラチュリ朝。赤い砂岩。メトロポリタン美術館所蔵(パブリックドメイン)

プロフィール

すがた ゾウの頭をもつ神
よび名 「障害をとりのぞく者」「ガナ(神の従者たち)の導き手」(ガングリの英訳)
役目(『マハーバーラタ』) 聖仙ヴィヤーサが語る物語の書記
約束 「わたしのペンが一瞬も止まらないなら」

1. 「書き手が地上にいない」

『マハーバーラタ』第1巻(アーディ・パルヴァ)第1章です。

2. 「ペンを止めないなら」

メル美「止まらずに書く」と「わからなければ止まって」。おたがいに条件をつけあったんだね。

3. むずかしい詩句で時間をかせぐ

プレ男神さまの書くスピードに追いつくために、わざとむずかしくしたんだ! 頭いいなあ。

ガングリ訳『マハーバーラタ』では、ガネーシャは「わたしのペンが一瞬も止まらないなら」という条件で、ヴィヤーサの書記をひきうけています。

まとめ


参考文献

  1. Kisari Mohan Ganguli(英訳). The Mahabharata of Krishna-Dwaipayana Vyasa. Volume 1, Adi Parva, Section I; Volume 2 の訳注349、Volume 3 の訳注805. Project Gutenberg. https://www.gutenberg.org/ebooks/15474 , https://www.gutenberg.org/ebooks/15475 , https://www.gutenberg.org/ebooks/15476 (閲覧日:2026年10月10日)
  2. メトロポリタン美術館. Dancing Ganesha, India (Madhya Pradesh), Kalacuri dynasty, ca. 10th century(2007.480.2、パブリックドメイン). https://www.metmuseum.org/art/collection/search/74100 (閲覧日:2026年10月10日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

Next Stars次に読む

  1. VIインド神話成り立ちと大まかなあらすじ最古の聖典『リグ・ヴェーダ』は「この世界がどこから来たのか、神々は世界より後に生まれた。天の最高の見張り手なら知っているだろう——あるいは、知らないかもしれない」。神々と魔族の「乳海かくはん」、2つの大叙事詩へ
  2. VIインド神話シヴァ世界をこわす毒をひとりで飲みほし、のどが青くなった「青いのどの神」。修行する英雄アルジュナの前には狩人の姿であらわれ、矢をすべて受けとめ、剣を頭でへし折り、組みうちで気をうしなわせた。そして「おまえの勇気は、わたしにほぼひとしい」
  3. VIインド神話ハヌマーン風の神の子のサルの勇者。赤ん坊のころ、のぼる太陽を果物と思って300ヨージャナもとびあがり、インドラの雷で「あご」をくだかれた。大人になると体を山のように大きくして大海をとびこえ、さらわれたシーターに、夫ラーマの指輪をとどけた