
プレ男ちょっと待っていただけなのに、地上では何時代もすぎていた!? 浦島太郎みたい!

メル美インドにも、神さまの世界と地上では時間の流れがちがう、っていうお話があるんだって。
こんにちは、Dr. Taro です。 神話の解説、今回はインド神話のカクドミ王とレーヴァティーです。『ヴィシュヌ・プラーナ』第4部第1章(M.N.ダット英訳、1896年、プロジェクト・グーテンベルク)を読みました。にた話として、日本の浦島子もどうぞ。インド神話のクリシュナとゴーヴァルダナ山もどうぞ。
プロフィール
| カクドミ王 | ライヴァタともよばれる。100人兄弟の長男。都はクシャスタリー |
| レーヴァティー | カクドミ王の娘 |
| ブラフマーの世界 | 王が娘の夫を相談しに行ったところ |
| ハハーとフフー | ブラフマーの前で歌っていたガンダルヴァ |
| 時のずれ | 歌のあいだは、王には「ひととき」に思えたが、地上では何時代もすぎていた |
| 娘の夫 | バラデーヴァ(バララーマ)。ヴィシュヌ(ケーシャヴァ)の一部の化身 |
1. 娘のむこさがし
- アーナルタの国の王レーヴァタの子カクドミ(ライヴァタ)は、100人兄弟の長男で、レーヴァティーという娘がいました
- 王は、娘をだれにとつがせたらよいか相談しようと、娘をつれて、ハスから生まれた神ブラフマーの世界へのぼっていきました
2. ひとときの歌
- 王が着いたとき、ブラフマーの前では、ガンダルヴァのハハーとフフーが歌っていました。王は、歌がおわるのを待ちました
- そのあいだにすぎた時代は、王にはほんのひとときのように思えました
- 歌がおわると、王はブラフマーにひれふして、娘にふさわしい夫をたずねました。ブラフマーが「だれをむこにしたいのか」とたずねると、王は気に入っていた何人かの名をあげました
3. 「地上では何時代もすぎた」
- ブラフマーは、うなずいてほほえみながら言いました。「あなたがあげた人々の家は、もう地上にあとかたもない。あなたがガンダルヴァの歌を聞いているあいだに、何時代もすぎたのだ」
- 「いまのマヌの、28番めの大きな時代も、もうおわりかけている。カリの時代がせまっている。友も、大臣も、召使いも、妻も、身内も、軍も、富も、もうとうに時の手にさらわれてしまった」

メル美歌を聞いていたあいだに、知っている人がみんないなくなっていた…。こわいけど、ふしぎなお話だね。
4. ブラフマーのすすめ
- おそれた王が「では、娘をだれにとつがせればよいのでしょう」とたずねると、ブラフマーはヴィシュヌの大きさを説いて言いました
- 「はじめも中ほども終わりもなく、すべての中にある者、それがヴィシュヌだ。……いま、ヴィシュヌは、自分の一部を地上にくだしている。あなたの美しい都クシャスタリーは、いまはドヴァーラカーとよばれ、そこではケーシャヴァの一部であるバラデーヴァがおさめている。娘を、人の姿をしたその方にとつがせなさい」
5. 小さくなった人々
- 王が地上にもどると、人々は、からだも力も小さくなり、知恵も弱くなっていました。都クシャスタリーも、すっかりかわっていました
- 王は、むねが水晶のようにかがやくバラデーヴァに、娘をとつがせました。娘がとても背が高かったので、ヤシの木の旗じるしのバラデーヴァは、すきの先で娘の背をちぢめ、娘はほかの女性と同じくらいの背になった、と書かれています
- 娘をとつがせたあと、王はヒマラヤの山へ行き、心をしずめて修行をしました

プレ男むかしの人は背が高くて、時代がたつと人が小さくなった…っていう考えなんだね。

ダット訳の『ヴィシュヌ・プラーナ』では、ブラフマーは「あなたがガンダルヴァの歌を聞いているあいだに、何時代もすぎたのだ」と言い、王に娘をバラデーヴァにとつがせるようすすめました。
まとめ
- カクドミ王は、娘レーヴァティーの夫を相談しに、ブラフマーの世界へのぼった
- ガンダルヴァの歌を待つあいだはひとときに思えたが、地上では何時代もすぎていた
- ブラフマーは、ヴィシュヌの一部の化身バラデーヴァに娘をとつがせるようすすめた
- 地上にもどると人々は小さくなっていた。王は娘をとつがせ、ヒマラヤで修行した
- にた話の浦島子、ヴィシュヌ、クリシュナとゴーヴァルダナ山もどうぞ
参考文献
- Manmatha Nath Dutt(英訳). A Prose English Translation of Vishnupuranam(Calcutta, 1896). Part IV, Section I. Project Gutenberg. https://www.gutenberg.org/ebooks/66208 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。



