世界の神話Mythos

Egyptian Mythology

コンステーベでまつられた神。遠い国ベクテンの王女が悪霊にとりつかれると、王ラメセス2世は神像に「行ってくれ」とたのみ、像は2度うなずいた。17か月の旅のすえ、王女はたちまちいやされたが、のちに国王の夢の中で、神は金のタカになってエジプトへ飛びさった

2026年10月10日

金のペンダント。タカの頭をもち、頭の上に満月と三日月をのせた神が、台の上にすわっている
「コンスのペンダント」紀元前1300〜1080年ごろ、新王国時代(第19〜20王朝)。金。メトロポリタン美術館所蔵(パブリックドメイン)
目次
  1. プロフィール
  2. 1. ベクテンの碑
  3. 2. 悪霊にとりつかれた王女
  4. 3. 2度うなずいた神像
  5. 4. 17か月の旅と、悪霊の願い
  6. 5. 金のタカになって
  7. まとめ

プレ男コンスって、どんな神さま?

メル美テーベの神さまで、病気の王女を助けに外国まで旅した話があるんだって。神像がうなずくんだよ。

こんにちは、Dr. Taro です。 神さまの解説、今回はエジプト神話のコンスです。大英博物館のE.A.ウォリス・バッジ『神々の伝説』(1912年、プロジェクト・グーテンベルク)の第6章「コンス・ネフェルヘテプとベクテンの王女の伝説」の英訳と解説を読みました。エジプト神話の全体はエジプト神話の入門へ。

金のペンダント。タカの頭をもち、頭の上に満月と三日月をのせた神が、台の上にすわっている

「コンスのペンダント」紀元前1300〜1080年ごろ、新王国時代(第19〜20王朝)。金。メトロポリタン美術館所蔵(パブリックドメイン)

プロフィール

名前 コンス(バッジの英訳では Khensu)
テーベの2つの姿 大きな神「コンス・ネフェルヘテプ」と、悪霊を追いはらう「コンス・パ・アリ・セケル(運命を作る者)」
力 悪霊を追いはらい、病をいやす。神の力「サ」を、もう一方の像にうつすことができる
すがた(物語の中) 国王の夢の中で、金のタカになって飛びさった

1. ベクテンの碑

バッジの解説です。

2. 悪霊にとりつかれた王女

プレ男エジプトいちばんの学者でも、どうにもできなかったんだ…。

病気を「悪霊のしわざ」と考えるのは、この物語の中の考え方です。

3. 2度うなずいた神像

4. 17か月の旅と、悪霊の願い

5. 金のタカになって

メル美上のペンダントのタカの姿は、夢の中の「金のタカ」みたいだね。

バッジは、ベクテンの碑はラメセス2世の時代よりずっとあとに、コンスの神官たちが神の力を広めるために作ったものだろう、と考えています。

まとめ


参考文献

  1. E.A. Wallis Budge. Legends of the Gods: The Egyptian Texts, edited with Translations(1912年). VI. A Legend of Khensu Nefer-hetep and the Princess of Bekhten(解説). Project Gutenberg. https://www.gutenberg.org/ebooks/9411 (閲覧日:2026年10月10日)
  2. メトロポリタン美術館. Khonsu pendant, New Kingdom, Ramesside, ca. 1300–1080 BCE(65.194.1、パブリックドメイン). https://www.metmuseum.org/art/collection/search/545874 (閲覧日:2026年10月10日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

Next Stars次に読む

  1. Vエジプト神話成り立ちと大まかなあらすじはじめは、なにもない水「ヌン」だけ。太陽の神が自分で生まれ、その涙から人間が生まれた。年をとったラーへの反乱と、ビールで止めた女神ハトホル。オシリス・イシス・セト・ホルスの物語へ
  2. Vエジプト神話クヌムヒツジの頭の、ナイル川の源をあずかる神。「わたしの手が、おまえの体をあみあわせ、心臓をあたえた」。7年もナイルの水があふれず、ききんに苦しむ王ジェセルの夢にあらわれ、毎年かならず川をあふれさせると約束した
  3. Vエジプト神話トトトキ(アイビス)の姿の知恵の神。年をとった太陽神ラーに「わたしの代わりになれ」と言われ、トキとヒヒと月がその名から生まれた。毒にたおれた子どもホルスを助け、悪口を言うセトには「くさい顔」とあだ名をつけた