
プレ男太陽の奥さん!? 毎日いっしょにいたら、あつすぎてたいへんそう…。

メル美本当に、あつさにたえられなかったんだって。それで、自分のかわりに「影」をおいていったの!
こんにちは、Dr. Taro です。 神話の解説、今回はインド神話の太陽の妻サンジュニャーと影のチャーヤーです。『ヴィシュヌ・プラーナ』第3部第2章(M.N.ダット英訳、1896年、プロジェクト・グーテンベルク)を読みました。サンジュニャーの子どもたちの話はヤマとアシュヴィン双神へ。『マハーバーラタ』で太陽の娘とされるタパティーは、ここではチャーヤーの子として出てきます。
プロフィール
| サンジュニャー | 工匠ヴィシュヴァカルマンの娘で、太陽の妻 |
| サンジュニャーの子 | マヌ・ヴァイヴァスヴァタ、ヤマ、女神ヤミー。のちにアシュヴィン双神とレーヴァンタ |
| チャーヤー | 「影」。サンジュニャーが、自分のかわりに夫のそばにのこした者 |
| チャーヤーの子 | サナイシュチャラ(土星)、マヌ・サーヴァルニ、娘タパティー |
| ヴィシュヴァカルマン | 太陽を、ろくろにのせて光をけずった |
| 光のかけら | ヴィシュヌの円盤、シヴァの三叉戟、富の神の武器、カールッティケーヤの槍などになった |
1. あつすぎる夫
- 『ヴィシュヌ・プラーナ』によると、工匠ヴィシュヴァカルマンの娘サンジュニャーは、太陽の妻で、マヌ・ヴァイヴァスヴァタ、ヤマ、女神ヤミーの3人の子を生みました
- けれどもサンジュニャーは、夫の熱にたえられませんでした。そこで、チャーヤー(影)を夫のそばにのこして、森へ行き、修行をしました
- 太陽は、チャーヤーをサンジュニャーだと思いこみ、チャーヤーとのあいだにも、サナイシュチャラ(土星)、マヌ・サーヴァルニ、娘タパティーの3人の子が生まれました
2. 影の正体
- あるとき、チャーヤーは、サンジュニャーの子ヤマにいかって、のろいをかけました。そして、ヤマと太陽に、「わたしは、本当は、ヤマの母のサンジュニャーではない」と明かしてしまいました
- 太陽は、めい想によって、妻が牝馬の姿で、ウッタラ・クルの地にいるのを見つけました

メル美影がほんものになりすましていたなんて…。でも、子どもにはつい本音が出ちゃったんだね。
3. 馬の姿で
- 太陽は、自分も馬の姿になって、サンジュニャーのもとへ行きました。そして、2人のあいだにアシュヴィン双神とレーヴァンタの3人の子が生まれ、太陽はサンジュニャーを家へつれもどしました
4. けずられた太陽の光
- 父のヴィシュヴァカルマンは、太陽の熱をへらすため、太陽をろくろの上にのせて、光をけずりました。英訳では「8分の1」とあり、それ以上は、けずりとれなかったといいます
- けずりとられた光のかけらは、かがやきながら地に落ちました。ヴィシュヴァカルマンは、そのかけらから、ヴィシュヌの円盤、シヴァの三叉戟、富の神の武器、カールッティケーヤの槍など、神々の武器をつくりました

プレ男太陽をろくろでけずる! しかも、そのけずりかすが神さまたちの武器になったんだ。すごい発想!

ダット訳の『ヴィシュヌ・プラーナ』では、ヴィシュヴァカルマンが太陽をろくろにのせて光をけずり、そのかけらからヴィシュヌの円盤やシヴァの三叉戟をつくった、と語られています。
まとめ
- 太陽の妻サンジュニャーは、夫の熱にたえられず、影(チャーヤー)をのこして森で修行した
- 太陽はチャーヤーを妻だと思いこんだが、チャーヤーがヤマに「ほんとうの母ではない」と明かしてしまった
- 太陽は牝馬の姿の妻をウッタラ・クルで見つけ、アシュヴィン双神たちが生まれ、妻をつれもどした
- 父ヴィシュヴァカルマンは太陽の光をけずり、そのかけらからヴィシュヌの円盤やシヴァの三叉戟などの武器をつくった
- サンジュニャーの子のヤマとアシュヴィン双神、ここではチャーヤーの子とされるタパティーもどうぞ
参考文献
- Manmatha Nath Dutt(英訳). A Prose English Translation of Vishnupuranam(Calcutta, 1896). Part III, Section II. Project Gutenberg. https://www.gutenberg.org/ebooks/66208 (閲覧日:2026年10月12日)
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