
プレ男学んだことを吐きだす!? それを鳥がついばむ!? どういう話なの?

メル美インドの聖典ヴェーダの、流派の名前のいわれなんだって。ふしぎだけど、名前のつけかたがおもしろいの。
こんにちは、Dr. Taro です。 神話の解説、今回はインド神話のヤージュニャヴァルキヤとヤマウズラのヴェーダです。『ヴィシュヌ・プラーナ』第3部第5章(M.N.ダット英訳、1896年、プロジェクト・グーテンベルク)を読みました。師と弟子の話はダウミヤの3人の弟子へ。太陽がたびたび馬の姿になる話は太陽の妻サンジュニャーと影のチャーヤーへ。
プロフィール
| ヴァイシャンパーヤナ | ヤジュル・ヴェーダを伝えた師 |
| ヤージュニャヴァルキヤ | ブラフマラータの子。信心ぶかく、師によくしたがうことで名高い弟子だった |
| ティッティリ | ヤマウズラ。ほかの弟子たちが、この鳥の姿になった |
| タイッティリーヤ | ヤマウズラがついばんだ文句につけられた名 |
| ヴァージ(馬) | 馬の姿の太陽からさずかった文句を学ぶ人々のよび名 |
1. 師のあやまち
- 『ヴィシュヌ・プラーナ』によると、聖仙たちは、「メール山の集まりに、決まった時に来なかった者は、7夜のうちに、バラモンを死なせる罪をおかすことになる」という約束をしていました
- ヴァイシャンパーヤナだけが、その時に来られず、約束をやぶってしまいました。そして、思いがけず、姉妹の子を死なせてしまいました
- ヴァイシャンパーヤナは弟子たちに言いました。「わたしのために、この罪をはらう儀式をしてくれ」
2. 吐きだした文句
- すると、ヤージュニャヴァルキヤが言いました。「この力のないバラモンたちをわずらわせることはありません。わたしひとりで、つぐないの行をします」
- 師はおこりました。「ほかのバラモンをばかにする者よ。わたしから学んだものを、すべてかえせ。言うことをきかない弟子が、何の役にたつか」
- ヤージュニャヴァルキヤは「師を思って言ったのです。もうけっこうです。学んだものは、おかえしします」と言い、学んだヤジュルの文句を、おなかから吐きだして、去っていきました
3. ヤマウズラになった弟子たち
- ヴァイシャンパーヤナのほかの弟子たちは、ヤマウズラ(ティッティリ)の姿になって、吐きだされた文句をついばみました
- それで、その文句は「タイッティリーヤ」とよばれるようになった、と『ヴィシュヌ・プラーナ』は語ります

メル美ヤマウズラ(ティッティリ)がついばんだから「タイッティリーヤ」。名前の由来が、鳥だったんだ!
4. 太陽をたたえる
- ヤージュニャヴァルキヤは、ヤジュルの文句をとりもどしたいと思い、太陽をたたえる行をはじめました
- 「解脱の門である太陽に、礼をささげます。かがやく光のみなもと、リグ・ヤジュル・サーマの3つのヴェーダとしての、三重の光のみなもとに」
- 「月を光で養い、祖霊と神々に甘露をそそぐ者に。雨の季節、寒い季節、暑い季節の3つの季節に、水をくばり、すいあげる太陽に、礼をささげます」
- 「のぼってくるまでは、人が儀式をおこなえず、水もきよめにならない者に。金の車に乗り、甘露をちらす旗をかかげる、世界の目である者に」
5. 馬の姿の太陽
- たたえられた太陽は、馬の姿になって言いました。「のぞむものを言いなさい」
- ヤージュニャヴァルキヤは頭をさげて言いました。「わたしの師も知らない、ヤジュルの文句を教えてください」
- 太陽は、ヴァイシャンパーヤナも知らない「アヤータヤーマ」というヤジュルの文句をさずけました
- 馬の姿の太陽からさずかったので、この文句を学ぶバラモンたちは「ヴァージ(馬)」とよばれるようになった、と書かれています

プレ男先生とけんかしても、あきらめずに太陽にたのんで、新しい教えをもらったんだ。ねばりづよいね!

ダット訳の『ヴィシュヌ・プラーナ』では、ヴァイシャンパーヤナのほかの弟子たちがヤマウズラ(ティッティリ)になって文句をついばんだので「タイッティリーヤ」とよばれ、馬の姿の太陽から文句をさずかったヤージュニャヴァルキヤの流れは「ヴァージ」とよばれた、と語られています。
まとめ
- 師ヴァイシャンパーヤナとあらそった弟子ヤージュニャヴァルキヤは、学んだヤジュルの文句を吐きだして去った
- ほかの弟子たちはヤマウズラ(ティッティリ)になってそれをついばみ、その文句は「タイッティリーヤ」とよばれた
- ヤージュニャヴァルキヤは太陽をたたえ、馬の姿の太陽から、師も知らない文句をさずかった
- その流れを学ぶ人々は「ヴァージ(馬)」とよばれた
- 太陽が馬になる太陽の妻サンジュニャーと影のチャーヤー、師と弟子のダウミヤの3人の弟子、インド神話の入門もどうぞ
参考文献
- Manmatha Nath Dutt(英訳). A Prose English Translation of Vishnupuranam(Calcutta, 1896). Part III, Section V. Project Gutenberg. https://www.gutenberg.org/ebooks/66208 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

