
プレ男夜はぜんぜん眠くならなくて、寝るのはいつも3時すぎ。朝はアラームを5個かけても起きられないんだ…。

メル美私は逆に、夜10時にはもう眠くなっちゃう。朝型・夜型って、何で決まるんだろう?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、体内時計と睡眠のリズムの話です。厚生労働省の「e-ヘルスネット」の記事「概日リズム睡眠・覚醒障害」(秋田大学・三島和夫教授、2025年7月15日更新)をもとにまとめました。
体内時計は、約24時間のリズムをつくる
- 時刻の手がかりがまったくない洞窟のような環境で暮らしても、睡眠のリズムは約24時間周期で規則正しく現れます
- 睡眠だけでなく、体温、血圧、心拍、ホルモン、免疫、代謝など、体の働きの多くに約24時間のリズムがあります。これを概日リズム(サーカディアンリズム)と呼びます
- 概日リズムは、脳の視交叉上核にある体内時計が、時計遺伝子の働きでつくり出しています
体内時計は、24時間より少し長い
- 健康な成人の体内時計の周期を精密に測った研究では、平均24時間10分前後と、24時間より少し長いことがわかりました
- そのため、毎日時刻合わせをしないと、寝る・起きる時刻が少しずつ後ろにずれていきます
- 時刻合わせにいちばん大事なのは光です
- 例えば、ふだん0時ごろに寝て7時ごろに起きる人なら、明け方〜昼ごろに光を浴びると朝型(早寝早起き)に
- 夕方すぎ〜深夜に光を浴びると夜型(夜ふかし)にずれます
- 体内時計の周期には個人差があり、周期が長い人ほど夜型、短い人ほど朝型の傾向が強いことがわかっています

プレ男夕方から夜中に光を浴びると、夜型にずれちゃうんだ…。朝の光を浴びるのが大事なんだね。

体内時計の周期は平均24時間10分前後と、24時間より少し長めです。朝に光を浴びることで、遅れがちな体内時計を毎日調整しています。
概日リズム睡眠・覚醒障害とは
体内時計の周期がとても長かったり、体内時計の働きが障害されたり、光による時刻合わせがうまくいかなかったりすると、睡眠のリズムが大きく乱れて、社会生活が送れなくなることがあります。これが「概日リズム睡眠・覚醒障害」です。代表的なタイプは次のとおりです。
| タイプ | どんな状態か |
|---|---|
| 睡眠-覚醒相後退障害 | 極端な遅寝遅起き(宵っ張り)。典型例では午前3〜5時以降でないと眠れず、午前9〜11時以降まで起きられない。出勤・登校ができなくなったり、うつ状態になることも少なくない |
| 睡眠-覚醒相前進障害 | 極端な早寝早起き。早朝に目が覚め、夕方から強い眠気 |
| 非24時間睡眠-覚醒リズム障害 | 24時間の昼夜に合わせられず、眠る時間帯が毎日少しずつ遅れていく |
| 不規則睡眠-覚醒リズム障害 | 睡眠が不規則に現れる。認知症など脳の障害がある人でみられる |
| 交替勤務障害 | 夜勤が原因で、眠気、不眠、だるさ、食欲不振や便秘など。日勤に戻ると改善 |
| 時差障害 | いわゆる時差ボケ。概日リズムは前に進めにくいため、西向きより東向きのフライトで症状が強いのが一般的 |

メル美ヨーロッパ帰り(東向き)の時差ボケがつらいのは、そういう理由だったんだ。
「気合い」の問題ではないことも
- 夜型の傾向が強い人でも、多くは目覚まし時計でがんばって起き、朝に光を浴びることで体内時計の遅れを取り戻しています
- それでも出勤や登校ができないほどリズムが乱れているなら、睡眠障害の専門医に相談しましょう。治療には専門的な知識が必要です
- e-ヘルスネットでは、体内時計を調節する治療として高照度光療法などがあげられています
- 日本睡眠学会のホームページには、専門医と専門医療機関が掲載されています
- 日中の眠気については昼間の眠気、眠れない悩みは不眠症、夜勤のある人の食事は夜勤・シフト勤務の食事のコツの記事もどうぞ

プレ男まずは朝起きたらカーテンを開けて、光を浴びるところからやってみる。それでもダメなら相談だね。
まとめ
- 体内時計の周期は平均24時間10分前後。毎日の光で時刻合わせ
- 朝〜昼の光で朝型、夕方〜深夜の光で夜型に
- 極端な宵っ張りで午前3〜5時以降まで眠れない「睡眠-覚醒相後退障害」などの病気も
- 交替勤務や時差ボケも、概日リズムの乱れ。東向きのフライトのほうがつらい
- 社会生活に支障があるなら、睡眠障害の専門医に相談
参考文献
- 三島和夫. 概日リズム睡眠・覚醒障害. 厚生労働省 e-ヘルスネット(2025年7月15日更新). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-02-006.html (閲覧日:2026年9月29日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。