
プレ男最近、布団に入っても2時間くらい眠れないんだ。「7時間は寝なきゃ」って焦るほど、目がさえちゃって…。

メル美それ、つらいね。眠れないのって、病気のこともあるのかな?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、不眠症の話です。厚生労働省の「e-ヘルスネット」の記事(三島和夫先生)をもとにまとめました。ふだんの睡眠のコツは睡眠の基本もどうぞ。
不眠症とは
- 不眠症は、夜の不眠が続き、日中に心や体の不調を感じて生活の質が下がる——この2つがそろったときに診断されます
- 不眠のタイプには、寝つきが悪い(入眠障害)、夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)、早朝に目が覚めて二度寝できない(早朝覚醒)などがあります
- 日中の不調は、だるさ、意欲や集中力の低下、気分の落ちこみ、頭が重い、めまい、食欲がないなど
- 不眠と日中の不調が週3日以上あり、3か月以上続けば慢性不眠症、3か月未満なら短期不眠症です
めずらしくない、よくある病気
- 大人の30〜40%に何らかの不眠症状があり、女性に多いことが知られています
- 慢性不眠症は、大人の約10%に見られます
- 年齢とともに増え、60歳以上では半数以上に不眠症状があります
- 日本では、大人の5%が不眠のために睡眠薬を使っています

メル美大人の3〜4割に不眠症状があるんだ。ひとりで悩まなくていいんだね。
大事なのは「睡眠時間」より「昼間の不調」
- 必要な睡眠時間には大きな個人差があります。日本人の平均は7時間半くらいですが、3〜4時間で足りる人もいれば、10時間ほど必要な人もいます
- 健康な人でも、年齢とともに必要な睡眠時間は短くなります。「若いころはもっと眠れたのに」は禁物です
- 眠りが浅く感じても、昼間の生活に支障がなければ不眠症ではありません。睡眠時間や目覚めの回数にこだわりすぎないことが大切です
不眠の原因はさまざま
| 原因 | 例 |
|---|---|
| ストレス | 神経質・きまじめな人は不眠にこだわりやすい |
| 体の病気 | 高血圧・心臓病・呼吸器の病気・前立腺肥大(トイレが近い)・糖尿病・リウマチ(痛み)・アレルギー(かゆみ) など |
| こころの病気 | うつ病。単なる不眠と思っていたらうつ病だった、ということも |
| 睡眠の病気 | 睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群など(ふつうの睡眠薬では治らない) |
| 薬・嗜好品 | 一部の薬、カフェイン(利尿作用でトイレでも目が覚める)、たばこのニコチン |
| 生活リズム・環境 | 交替勤務、時差、騒音、光、寝室の温度・湿度 |
- 気分の落ちこみ、何をするのもおっくう、趣味が手につかないなどもあるときは、早めに専門医へ(うつのサイン)
- いびきや呼吸が止まると言われたら、睡眠時無呼吸のことも(いびきと睡眠時無呼吸)
眠るためのコツ
- 起きる時刻・寝る時刻を毎日一定に。週末の夜ふかしや寝坊、昼寝のしすぎは体内時計を乱します。昼寝は午後3時前までに30分以内
- 睡眠時間にこだわらない。「〇時間眠りたい」と目標を立てない。どうしても眠くないときは、思いきって寝床から出る(眠れずに寝床で悶々とすると、かえって目がさえます)
- 朝、太陽の光を浴びる。「早起きが早寝につながる」。夜の強い照明は体内時計を遅らせます
- 適度な運動。午後に、軽く汗ばむくらいの運動を。激しい運動はかえって寝つきを悪くします
- 自分なりのストレス解消法を

プレ男「7時間寝なきゃ」って焦ってたのが、逆効果だったのかも。眠れないときは一回起きてみよう。

不眠症は、大人の約10%に見られるよくある病気です。睡眠時間にこだわりすぎず、毎日同じ時刻に起きて朝の光を浴びましょう。家での工夫で改善しないときは、専門医に相談してください。
受診の目安
- 家での対処で効果が出ないときは、専門医に相談しましょう。いったん慢性不眠症になると、適切な治療を受けないと回復しにくいといわれています
- 不眠が続くと「また眠れないのでは」という不眠恐怖が生まれ、緊張やこだわりでさらに悪化する悪循環に陥ることもあります
- e-ヘルスネットは、睡眠薬を過度に心配する必要はなく、いま使われている睡眠薬は適切に使えば安全だとしています。自己判断ではなく医師と相談して使いましょう
- 睡眠の病気が疑われるときは、日本睡眠学会の睡眠医療認定医、精神科医、脳神経内科医などに相談を
まとめ
- 不眠症は、夜の不眠と日中の不調がそろったもの。週3日以上・3か月以上なら慢性
- 大人の30〜40%に不眠症状、慢性不眠症は約10%
- 睡眠時間より昼間の不調が問題。時間にこだわらない
- 原因はストレス、体やこころの病気、睡眠時無呼吸、カフェインなどさまざま
- 起床時刻を一定に、朝の光、眠れなければ寝床を出る。改善しなければ専門医へ
参考文献
- 三島和夫. 不眠症. 厚生労働省 e-ヘルスネット(2023年1月23日更新). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-02-001.html (閲覧日:2026年9月29日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。