
メル美母が「夜中に何度も目が覚めて、朝4時には起きちゃう」って。夜9時には布団に入ってるらしいんだけど…。

プレ男うちの父も同じこと言ってた。年をとると眠れなくなるものなの?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、年をとってからの睡眠の話です。厚生労働省の「e-ヘルスネット」の記事「高齢者の睡眠」(秋田大学・三島和夫教授、2026年9月15日更新)をもとにまとめました。親の睡眠の悩みを聞いたときにも役立つ内容です。
実際に眠れる時間は、年齢とともに短くなる
- 寝床にいる時間ではなく、脳波で見て実際に眠っている時間は、年齢とともに少しずつ短くなります
- 多くの研究をまとめた解析(メタ解析)では、いわゆる「8時間睡眠」ができるのは中学生くらいまで。20代で約7時間、40代で約6.5時間、60代で約6時間、70代以降は6時間以下でした
- ただしこれは平均値で、同じ年代でも必要な睡眠時間には3時間以上の個人差があります。朝起きたときに十分休めたと感じられれば、心配はいりません
睡眠は「浅く」「早寝早起き」に
- 年をとると、深いノンレム睡眠が減ります。「年を重ねると睡眠が浅くなる」というのは、このことです
- そのため、物音や隣で寝ている人の動き、軽い尿意などで目が覚めやすく、夜中に何度も起きることが増えます
- さらに、血圧・体温・ホルモンなど体のリズムが前にずれるため、早寝早起きになります

プレ男白髪や老眼みたいに、睡眠も年とともに変わるんだね。
寝床に長くいすぎていませんか?
- 睡眠習慣の調査では、50代までは実際の睡眠時間と寝床にいる時間がほぼ同じでした。ところが60代以降は、睡眠時間が短くなるのに、寝床にいる時間は逆に長くなっていました
- 「眠れないまま寝床でうとうと過ごす時間」が長くなると、睡眠の満足感が下がり、寝床にいること自体に緊張するようになって、不眠が悪化することがわかっています
- 「やることがないから、なんとなく寝床に入る」のではなく、しっかり眠くなってから寝床へ。寝床にいる時間は、実際の睡眠時間より少し長い程度(30分〜1時間)におさえるのが、快眠への第一歩です

年をとると、実際に眠れる時間は短くなります。眠れないまま寝床で長く過ごすと、かえって不眠が悪くなることがあるので、眠くなってから寝床に向かいましょう。
年のせい、だけではないことも
眠りが悪くなる原因は、年齢だけではありません。
- 退職、死別、ひとり暮らしなどの環境の変化や心理的なストレス
- 日中の活動量が減ること、昼寝が増えること
- 睡眠を妨げる病気:夜の息苦しさ(呼吸器の病気)、夜間頻尿(前立腺肥大や糖尿病など。頻尿・夜間頻尿)、かゆみ、痛み(関節リウマチなど)、うつ病や認知症
- 治療中の薬の副作用
高齢の人に多く、専門の医療機関での検査と診断が必要な睡眠障害もあります。
- 閉塞性睡眠時無呼吸(睡眠時無呼吸症候群)
- レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)
- 周期性四肢運動障害
- レム睡眠行動障害
これらにはそれぞれの治療法があり、ふつうの睡眠薬では治らないばかりか、悪くなることもあります。気になるときは、まずかかりつけの病院やクリニックに相談して、専門医を紹介してもらいましょう。日本睡眠学会のホームページでは、各地域の睡眠医療の認定施設や認定医が紹介されています。

メル美母は夜中にトイレで起きるとも言ってた。まずはかかりつけの先生に相談してみるように伝えるね。
認知症の人の睡眠を保つために
e-ヘルスネットでは、認知症の人の睡眠を保つポイントとして、次のことがあげられています。
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寝室の環境(室温・明るさ)を整える
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日中はできるだけ日光を浴びる、体を動かす
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寝る時刻・起きる時刻、食事の時刻をできるだけ一定に
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長い昼寝を避ける(30分以上長引くときは声をかけていったん起こす)、日中にベッドを使わない
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夕方以降に水分をとりすぎない
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アルコール・カフェイン・ニコチンを避ける
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痛みに十分に対処する(気づかれていないことも多い)
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睡眠薬や鎮静薬を使いすぎると、眠気、誤嚥、転倒や骨折などの危険が高まるため、長期間の使用はできるだけ避けることが勧められています
まとめ
- 実際に眠れる時間は60代で約6時間、70代以降は6時間以下(平均。個人差は3時間以上)
- 年をとると睡眠は浅く、早寝早起きに
- 眠れないのに寝床に長くいると不眠が悪化。眠くなってから寝床へ、寝床の時間は睡眠時間+30分〜1時間
- 病気や薬、睡眠時無呼吸・むずむず脚などが隠れていることも。まずはかかりつけに相談
参考文献
- 三島和夫. 高齢者の睡眠. 厚生労働省 e-ヘルスネット(2026年9月15日更新). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-02-004.html (閲覧日:2026年9月29日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。