
プレ男お正月に実家に帰ると、じいちゃんが熱いお風呂に長く入るのと、お餅を大きいまま食べるのが心配なんだよね。

メル美冬のお風呂とお餅の事故って、よく聞くよね。どう気をつければいいんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、冬の高齢者の事故、とくにお風呂での溺水とお餅による窒息の話です。消費者庁の「子ども安全メール コラムVol.12」(2024年12月)をもとにまとめました。帰省したときに、家族で見直してほしいことです。
高齢者の不慮の事故、約4割は溺水と窒息
- 厚生労働省の人口動態統計によると、2023年に不慮の事故で亡くなった人は44,440人。そのうち65歳以上が39,016人(87.8%)でした
- 65歳以上では、不慮の溺死・溺水が8,270人、不慮の窒息が7,779人で、あわせて約4割。交通事故(2,116人)より多いのです
- どちらも12月・1月の冬に多くなっています
お風呂:浴槽での死亡は6,541人
- 65歳以上の溺死・溺水8,270人のうち、浴槽での事故は6,541人(うち家や施設の浴槽で6,073人)。約8割が入浴中に亡くなっています
- 原因としては、暖かい部屋と寒い脱衣所・浴室の温度差による急な血圧の変化や、熱いお湯に長くつかって体温が上がることによる意識障害があげられています
入浴前
- 脱衣所や浴室を暖めて、温度差を減らす(温度計で見える化)
- 入浴前に水分補給(入浴中もこまめに)
- 食後すぐ、お酒を飲んだあと、薬を飲んだあとの入浴は避ける
- 家族に「今からお風呂に入る」と一声かける
入浴中
- お湯は41度以下、つかるのは10分までを目安に(温度計やタイマーを使う)
- 浴槽から急に立ち上がらない
- 家族はこまめに声をかけて様子を確認
- 浴槽で意識がもうろうとしたら、気を失う前にお湯を抜く

メル美41度以下で10分まで。タイマーを使うのはいいアイデアだね。
お餅:半数近くは1月、とくに正月三が日
- 65歳以上で窒息で亡くなった7,779人のうち、食べ物をのどに詰まらせた事故は4,215人と、5割以上を占めています
- 年をとると、口の中やのどの変化で、食べ物を詰まらせやすくなります
- 消費者庁の分析(2018〜2019年)では、高齢者の餅による窒息死亡事故の半数近くは1月に起こり、とくに正月三が日に多く、男性は女性の2.6倍でした
お餅を食べるときは
- 小さく切って、食べやすい大きさに
- 一度に口に入れる量は、無理なく食べられるくらいに
- 食べる前に、お茶や汁物でのどをうるおす
- ゆっくりよくかんでから飲みこむ
- 周りの人は、食事の様子を見守る

冬のお風呂は、脱衣所を暖め、お湯は41度以下・10分までを目安に。お餅は小さく切ってゆっくりよくかむこと。帰省したときに、家族で見直してみましょう。
のどに詰まらせたら
- 食べ物を口に入れたあと、苦しそう、顔色が悪い、声が出せない、のどをつかむしぐさ(チョークサイン)があれば、窒息が疑われます。すぐに取り除くことが必要です
- 背部叩打法:手のひらの付け根で、左右の肩甲骨のあいだを、数回以上力強くたたく
- 子どもの場合の応急手当は子どもの食べ物による窒息の記事もどうぞ

プレ男今年の正月は、脱衣所にヒーターを置いて、お餅は小さく切って出すよ。
まとめ
- 2023年、65歳以上の溺死・溺水8,270人のうち浴槽で6,541人。冬に多い
- 脱衣所を暖める、お湯は41度以下・10分まで、急に立ち上がらない、飲酒後・食後すぐは入らない
- 食べ物の窒息死は4,215人。餅の事故の半数近くは1月、とくに三が日
- 餅は小さく切る、のどをうるおす、ゆっくりよくかむ、見守る
- 詰まったら背部叩打法で取り除く
参考文献
- 消費者庁. 子ども安全メール コラムVol.12 高齢者の事故 ―冬の入浴中の溺水や食物での窒息に注意―(2024年12月19日). https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20241219/ (閲覧日:2026年9月29日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。