
プレ男糖尿病の50代の先輩が、首すじから肩甲骨、指先がしびれるって病院に行ったら、「後縦靱帯骨化症」って言われたんだって。

メル美じん帯が骨になるって、どういうことなんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、後縦靱帯骨化症(OPLL)の話です。難病情報センターの「後縦靱帯骨化症(OPLL)」(令和6年10月更新、脊柱靭帯骨化症に関する調査研究班)をもとにまとめました。
どんな病気?
- 背骨の骨の後ろ側を上下につなぎ、背骨の中を縦に走る後縦靱帯が骨になる(骨化)病気です
- 骨化で、脊髄が入っている脊柱管が狭くなり、脊髄や神経根が押されて、感覚や運動の障害が起こります
- 骨化する場所によって、首(頚椎)、胸(胸椎)、腰(腰椎)の後縦靱帯骨化症と呼ばれます
どんな人に多い?
- 首のX線で骨化が見つかる人は1.5〜5.1%(平均3%)と報告されていますが、骨化があっても全員に症状が出るわけではありません
- 50歳前後で発症することが多く、男女比は2対1で男性に多い病気です
- 糖尿病や肥満の人に多いことがわかっています
- 原因は特定されていませんが、遺伝的な体質、糖尿病、肥満、加齢などいろいろな要因が考えられています。患者さんのきょうだいに骨化がみられる確率は約30%と報告されています
症状
- 首に起こると、最初は首すじ・肩甲骨のまわり・指先の痛みやしびれが出ます
- 進むと、しびれの範囲が広がり、足のしびれ、足が思うように動かない、手の細かい作業がしにくいなどが出ます
- 重いと、立つ・歩くのが難しくなったり、排尿・排便の障害が出たりします
- 胸に起こると足の力が入りにくい・しびれ、腰に起こると歩くときの足の痛みやしびれが出ます

プレ男糖尿病や肥満の人に多いんだ。首すじから指先のしびれは、首の後縦靱帯骨化症の最初の症状なんだね。
経過
- すべての人で悪くなるわけではなく、半数以上は数年たっても症状が変わりません
- 一部の人では神経の障害がだんだん悪くなり、手術が必要になることもあります
- 転倒などの軽いけがをきっかけに、急に手足が動かしにくくなることがあります
- 症状がない人も、定期的な画像検査が必要です
治療
- 手術をしない場合は、押されている神経を守ることが主な目的です。首では頚椎カラーで安静を保ち、首を後ろにそらす姿勢はさけます。痛み止めなどで症状がやわらぐこともあります
- 症状が重い場合は手術を行います。手術で症状がよくなっても、数年〜10年ほどで再び骨化が大きくなることがあるため、生涯にわたって定期的な画像検査がすすめられています
日常生活の注意
- 軽い力で神経の障害が急に進んだり、手足のまひになったりすることもあるので、転倒には十分注意しましょう

後縦靱帯骨化症は、50歳前後の男性や、糖尿病・肥満の人に多い病気です。半数以上は数年たっても症状が変わりませんが、転倒などの軽いけがで急に悪くなることがあるので、転倒には十分注意しましょう。

メル美首を後ろにそらさないことと、転ばないように足元に気をつけることが大事なんだね。
まとめ
- 背骨の中の後縦靱帯が骨になり、脊髄が押される病気
- 50歳前後の男性、糖尿病・肥満の人に多い
- 首では首すじ・肩甲骨・指先のしびれから。進むと歩きにくい・手の細かい作業がしにくい
- 半数以上は数年変わらないが、転倒で急に悪化することも
- 首をそらさない・転倒に注意・定期的な画像検査
参考文献
- 難病情報センター. 後縦靱帯骨化症(OPLL)(指定難病69)(情報更新日:令和6年10月、脊柱靭帯骨化症に関する調査研究班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/98 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。