
プレ男手のひらと足の裏に、黄色っぽい小さなうみのぶつぶつがいっぱい出てきた…。水虫かと思って市販薬を塗ってるけど、ぜんぜん治らないんだ。

メル美手のひらにも出てるなら、水虫じゃないかもよ。皮膚科で見てもらった?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)の話です。日本皮膚科学会の「皮膚科Q&A 掌蹠膿疱症」をもとにまとめました。
どんな病気?
- 手のひら(掌)や足の裏(蹠)に、うみがたまったぶつぶつ(膿疱)がたくさん出て、良くなったり悪くなったりをくり返す病気です
- 小さな水ぶくれができ、だんだんうみに変わり、かさぶたになって、皮膚がはがれ落ちます。これらがまじった状態になります
- 出はじめは、よくかゆくなります
- 重い人では、すねやひざ、まれに体にも赤いぶつぶつが出ることがあります
うみがあるけど、うつらない
- このうみの中には、細菌やカビなどの菌はいません。手足からほかの場所にうつることも、ほかの人にうつることもありません
- ただし、うみを針や爪ようじで自分で出そうとすると、そこから細菌がふえてはれて痛くなることがあるので、さわらないようにしましょう
- 家族で出ることもまれです
水虫とまちがえやすい
- 足のぶつぶつは水虫によく似ています。皮膚の表面を少しとって顕微鏡で調べ、水虫のカビ(白癬菌)がいるかどうかを確かめる必要があります(水虫(足白癬))
- ほかに、かぶれや乾癬などとも、まちがえやすい病気です

プレ男水虫の薬を塗ってたのは、見当ちがいだったのかも…。
引き金になるもの
- 扁桃腺、歯、鼻などに細菌による慢性の炎症があると、掌蹠膿疱症が出ることがあります(病巣感染)。自覚症状がなくても、耳鼻科や歯科の診察ではじめて見つかることもあります
- 日本では、歯科金属(パラジウムなど)のアレルギーが引き金になった例が報告されています。治りにくいときや金属アレルギーが疑われるときは、パッチテストを受け、陽性なら歯科と相談して歯科金属の交換を考えます(金属かぶれ)
- 患者さんの2〜3割は、病巣感染や金属アレルギーがかかわっていて、検査して治療すれば治ることが期待できます
患者さんの約80%が喫煙者
- 学会の Q&A によると、掌蹠膿疱症の患者さんの約80%が喫煙者です
- 禁煙しても、多くの場合それで掌蹠膿疱症が治るわけではありませんが、「この際ですから、健康を考え禁煙あるいは節煙してはどうでしょうか」としています。禁煙で体がどう変わるかは禁煙すると体はどう変わる?へ

手のひらや足の裏のうみのぶつぶつは、掌蹠膿疱症のことがあります。人にはうつりません。足の裏は水虫とまちがえやすいので、皮膚科で調べてもらいましょう。
胸の中央が痛むことも
- 患者さんの約10%で、関節や骨に炎症が起きて痛むことがあります。いちばん多いのは胸骨と鎖骨、肋軟骨のつなぎ目(胸の中央)で、首や腰が痛むこともあります。肺や心臓の異常ではありません。ひどいときは整形外科と相談して治療します
- 因果関係ははっきりしていませんが、糖尿病や甲状腺の病気をあわせもつことがあるので、長引くときは検査を受けましょう
治療と見通し
- 悪化させる原因(病巣感染、金属アレルギーなど)があれば、取りのぞきます
- 原因が見つからないときは、塗り薬(ステロイドの塗り薬、活性型ビタミンD3の塗り薬など)で症状を抑えます。頑固なときは紫外線療法などを行うこともあります
- 患者さんの7〜8割は、検査しても原因がわかりません。でも、長く経過を見た研究では、ほとんどが自然に治ることがわかっていて、治るまでの期間は平均3〜7年とされています。それまでは、治療で症状を軽くして、生活に支障がないようにコントロールしていきます

プレ男皮膚科に行って、ついでに歯医者と耳鼻科も。タバコも、これを機にやめてみる。

メル美うつらないってわかって、ちょっと安心したね。
まとめ
- 手のひら・足の裏にうみのぶつぶつ、良くなったり悪くなったりをくり返す
- うみに菌はいない。うつらない。自分でつぶさない
- 足は水虫とまちがえやすい。皮膚科で顕微鏡の検査を
- 扁桃・歯・鼻の慢性炎症、歯科金属のアレルギーが引き金のことも。患者の約80%が喫煙者
- 胸の中央が痛むことも。多くは平均3〜7年で自然に治る
参考文献
- 公益社団法人日本皮膚科学会. 皮膚科Q&A 掌蹠膿疱症(概要、Q1〜Q5、Q7〜Q11). https://qa.dermatol.or.jp/qa27/index.html (閲覧日:2026年10月5日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。