
プレ男腰が痛くて痛み止めを毎日飲んでたら、みぞおちが痛くなってきた。仕事のストレスで胃潰瘍になったのかな…。

メル美「ストレスで胃に穴があく」ってよく言うけど、ほんとうなのかな?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、胃潰瘍・十二指腸潰瘍(消化性潰瘍)の話です。日本消化器病学会の「患者さんとご家族のための消化性潰瘍ガイド2023」をもとにまとめました。
どんな病気?
- 食べ物を分解する胃酸や消化酵素が、胃や十二指腸の壁を深く傷つけて起こる病気です。粘膜が削れて、穴があきそうな状態になったのが潰瘍です
- 患者数は推定で胃潰瘍が約2万人、十二指腸潰瘍が約3,300人(厚生労働省の2017年度の調査)。いちばん多かった1984年ごろの、胃潰瘍は約5分の1、十二指腸潰瘍は約10分の1に減っています
- それでも、出血や穿孔(壁に穴があくこと)などで、2017年には2,513人が亡くなっています
原因:ピロリ菌と痛み止め
- 原因の多くはピロリ菌の感染、次に多いのが痛み止めの薬(非ステロイド性抗炎症薬)です
- 非ステロイド性抗炎症薬は、熱を下げる、痛みや炎症を抑えるのに使われる薬で、胃の粘膜を守る力を弱めます。脳卒中や心筋梗塞の再発予防に使われるアスピリンもこの仲間です
- 高齢化で、こうした薬を飲む人がふえ、薬による潰瘍の割合が高まっています。また、薬もピロリ菌も関係しない潰瘍も約1割にふえていると考えられています
ストレスや喫煙は?
- 大きな災害のときなどの強いストレスで潰瘍が起きた報告はありますが、ふつうの生活のストレスや喫煙が潰瘍の原因になるという根拠はありません
- ただし、ピロリ菌に感染している人では、喫煙やストレスで潰瘍になりやすくなることがわかっています

メル美「ストレスだけで胃に穴」じゃなくて、主な原因はピロリ菌と痛み止めなんだ。
症状:黒い便・吐血は出血のサイン
- みぞおちやおなかの上の鈍い痛み、吐き気、胸やけなど。胃潰瘍は食後に、十二指腸潰瘍は夜に痛むこともあります。症状がまったくないこともあります
- 潰瘍から出血すると、血がまじった黒い便が出たり、大量のときは血を吐いたり(吐血)します。少しずつの出血が続くと貧血になることがあります(健診の貧血と鉄)
- 傷が深くなって穴があくと、激しい痛みとともに腹膜炎を起こし、手術など緊急の処置が必要になります
- 出血や穿孔は命にかかわるため、早急な処置が必要です。吐血は、多くの場合内視鏡で止血できます

胃潰瘍・十二指腸潰瘍から出血すると、黒い便や吐血が出ます。出血や穴があくことは命にかかわるので、早急に処置を受ける必要があります。
検査と治療
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胃カメラ(内視鏡)やバリウム検査で潰瘍を確かめます。出血が疑われるときは緊急に内視鏡を行い、必要に応じて止血します
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治療の基本は飲み薬(胃酸を抑える薬、粘膜を守る薬)で、ふつうは6〜8週間で治ります。暴飲暴食を避ける、たばこやお酒を控える、ストレスをためないなど、生活の見直しも大切です
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ピロリ菌がいると、潰瘍が治っても再発しやすく、がんの原因にもなります。見つかったら除菌治療を。除菌に成功すると、潰瘍の再発が防げます(胃がんとピロリ菌)
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ほかの病気で痛み止めやアスピリンを飲んでいる人は、主治医とよく相談しましょう(自分の判断でやめない)
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胃カメラで異常がないのに胃の不調が続くときは機能性ディスペプシアの記事もどうぞ

プレ男痛み止めを毎日飲んでることを、ちゃんとお医者さんに伝えて相談するよ。
まとめ
- 消化性潰瘍の原因はピロリ菌と痛み止め(非ステロイド性抗炎症薬・アスピリン)
- ふつうのストレスや喫煙だけが原因という根拠はない(ピロリ菌がいる人ではなりやすく)
- 黒い便・吐血は出血のサイン。出血・穿孔は命にかかわる
- 薬で6〜8週間で治る。ピロリ菌の除菌で再発を防ぐ
- 痛み止め・アスピリンを飲んでいる人は主治医に相談
参考文献
- 日本消化器病学会(協力:日本消化管学会、日本消化器内視鏡学会). 患者さんとご家族のための消化性潰瘍ガイド2023. https://www.jsge.or.jp/committees/guideline/disease/pdf/kaiyou_2023.pdf (閲覧日:2026年10月5日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。