性欲が落ちた、勃起しにくい…原因が下垂体の腫瘍「プロラクチノーマ」のことも:プロラクチンというホルモンが出すぎる良性の腫瘍。男性は少ないが、大きな腫瘍で見つかることが多く、頭痛や視野の障害も。治療の第一選択は飲み薬
難病情報センター「下垂体性PRL分泌亢進症」(令和7年10月更新、間脳下垂体機能障害に関する調査研究班)によると、プロラクチノーマは乳汁を出す作用のあるホルモン、プロラクチンが出すぎる下垂体の腫瘍です。男女比は1対3.6で男性には少ないものの、男性では大きな腫瘍で見つかることが多く、発症年齢は20〜60歳に均一に分布しています。男性では性欲低下、インポテンス(ED)、不妊、まれに女性化乳房や乳汁の分泌がみられ、腫瘍が大きいと頭痛や視力・視野の障害が出ます。治療の第一選択は飲み薬(ドパミン作動薬)で、治療成績は良好で、血中プロラクチンが速やかに下がり、腫瘍も小さくなります。薬を自己判断でやめると腫瘍が大きくなることがあり、副作用として、吐き気や立ちくらみのほか、賭けごとや買い物がやめられないなど衝動を抑えられない症状が出ることもあるため、定期的な受診が必要です。

プレ男30代の先輩が、性欲が落ちて勃起もしにくくなったから泌尿器科に行ったら、血液検査で「プロラクチンが高い」って言われて、頭のMRIをとることになったんだって。

メル美EDの原因で、頭のMRI?どういうことなんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、男性の性欲低下やEDの原因になることがある下垂体の腫瘍「プロラクチノーマ」の話です。難病情報センターの「下垂体性PRL分泌亢進症」(令和7年10月更新、間脳下垂体機能障害に関する調査研究班)をもとにまとめました。
どんな病気?
- プロラクチノーマは、乳汁を出す作用のあるホルモンプロラクチンが出すぎる、下垂体(目の奥にある小さな器官)の腫瘍です
- プロラクチンが多くなる(高プロラクチン血症)ことで、さまざまな症状が出ます
- 原因は一部を除いてまだ十分にわかっていません。大多数は遺伝と関係ありません
どんな人に?
- 1998年の推定では、プロラクチノーマを含むプロラクチンが出すぎる病気の患者さんは12,400人でした
- 男女比は1対3.6で男性には少ない病気ですが、男性では大きな腫瘍で見つかることが多いのが特徴です
- 発症年齢は、女性では21〜40歳に多く、男性では20〜60歳に均一に分布しています
男性の症状
- 性欲の低下
- インポテンス(ED)
- 不妊
- まれに女性化乳房や乳汁の分泌
- 腫瘍が大きい場合は、まわりを圧迫して頭痛や視力・視野の障害が出ます
(女性では、月経不順、無月経、不妊、乳汁の分泌などがみられます)

プレ男性欲低下やEDの原因が、下垂体の腫瘍のこともあるんだ。男性は大きくなってから見つかりやすいんだね。
治療
- 治療の第一選択は飲み薬(ドパミン作動薬)です
- 薬による治療成績は良好で、治療を始めると速やかに血液中のプロラクチンが正常の範囲に下がり、腫瘍も小さくなります
- 薬が効かない一部の腫瘍や、副作用で薬を続けられない場合は、手術を行います。一定の条件を満たせば、熟練した脳神経外科専門医の手術で治ることが期待できます
治療中の注意
- 自己判断で薬をやめると、腫瘍が大きくなることがあります。指示された飲み方を守り、定期的に受診しましょう
- 2年以上薬を続けて、プロラクチンが正常になり、MRIで腫瘍が消えた場合に、薬をやめることを検討できます
- 薬の副作用として、吐き気、嘔吐、立ちくらみのほか、衝動を抑えられない症状(賭けごとがやめられない、買い物がやめられない、むやみにたくさん食べてしまうなど)が出ることがあり、薬を減らしたりやめたりする必要がある場合があります。気になる変化があれば主治医に伝えましょう
- 一部の薬を多い量で長く飲む場合は、心臓の弁の検査(心エコーなど)が必要です

男性では、プロラクチノーマで性欲低下やEDが起こることがあり、男性は大きな腫瘍で見つかることが多いとされています。治療の第一選択は飲み薬で、治療成績は良好です。
- 男性ホルモンの検査はテストステロンの血液検査、男性の胸のふくらみは女性化乳房の記事もどうぞ

メル美原因がわかれば、薬でよくなることが多いんだね。恥ずかしがらずに相談してよかったね。
まとめ
- プロラクチンが出すぎる下垂体の腫瘍
- 男性は少ないが、大きな腫瘍で見つかることが多い。20〜60歳に均一に
- 男性の症状は性欲低下・ED・不妊、まれに女性化乳房。大きいと頭痛・視野の障害
- 治療の第一選択は飲み薬。治療成績は良好
- 自己判断でやめない。衝動を抑えられない副作用にも注意。定期的な受診を
参考文献
- 難病情報センター. 下垂体性PRL分泌亢進症(指定難病74)(情報更新日:令和7年10月、間脳下垂体機能障害に関する調査研究班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/4045 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。