
プレ男母が、ここ半年で坂道や階段がすごく息苦しくなって、すぐ疲れるって。年のせいかと思っていたら、先日、駅で一瞬気を失ったんだ。

メル美息苦しさと失神…肺か心臓の病気なのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、肺動脈性肺高血圧症(PAH)の話です。難病情報センターの「肺動脈性肺高血圧症」(令和8年1月更新、難治性呼吸器疾患・肺高血圧症に関する調査研究班)をもとにまとめました。
どんな病気?
- 心臓から肺へ血液を送る血管を肺動脈といいます。この肺動脈の圧(血圧)が異常に上がる病気です
- 肺の細い血管が異常に狭く、硬くなって血液が流れにくくなり、心臓が無理に血液を流そうとするために圧が上がります。心臓に大きな負担がかかり、全身に酸素がうまく届かなくなります
- なぜ起こるのかは解明されていません。原因のわからないもの(特発性)のほか、遺伝性、食欲を抑える薬などの薬によるもの、膠原病、HIV感染症、肝臓の病気、生まれつきの心臓の病気にともなうものなどがあります
- 診断(最初の認定)には、心臓に細い管を入れて圧を測る右心カテーテル検査が必要です
どんな人に多い?
- 患者数は4,682人(2023年度)です
- 10年前は、若い〜中年の女性が男性の2倍以上でしたが、最近は70歳以上で診断される男性が増えています。年齢では75歳以上がいちばん多くなっています。60歳代までは女性が多く、70〜80歳代では男女ほぼ同じです
症状
- この病気だけに特別な症状はありません
- 初期は、安静にしているときの症状はありません
- ある程度進むと、体を動かすときに息苦しい、すぐに疲れる、だるい、意識がなくなる(失神)などの症状が現れます
- さらに進むと、心臓の働きが落ちて、足がむくむ、少し体を動かしただけでも息苦しいなどの症状が出ます

プレ男年のせいの息切れだと思っていたけど、高齢で診断される人が増えている病気なんだ。失神もあるし、早く調べてもらおう。
治療
- 主に、肺の血管を広げて血液の流れをよくする治療が中心です
- 完全に治るわけではありませんが、3つのタイプの薬を組み合わせることで、病気の進行を遅らせることができます
- 専門医の適切な治療で、体を動かすときの息苦しさがよくなるなど、症状の改善が得られる場合があります

肺動脈性肺高血圧症は、初期には安静時の症状がなく、進むと体を動かすときの息苦しさや疲れやすさ、失神などが出ます。最近は75歳以上で診断される人がいちばん多くなっています。専門医の治療で症状がよくなる場合があります。

メル美年のせいと決めつけないで、失神したことも伝えて早めに病院に行こうね。
まとめ
- 肺動脈の圧が異常に上がる病気。肺の細い血管が狭く硬くなる
- 患者数4,682人。いまは75歳以上がいちばん多い
- 初期は安静時の症状なし。進むと動くと息苦しい・すぐ疲れる・失神
- さらに進むと足のむくみ・少し動いただけで息苦しい
- 肺の血管を広げる薬の組み合わせで進行を遅らせる。症状がよくなる場合も
参考文献
- 難病情報センター. 肺動脈性肺高血圧症(指定難病86)(情報更新日:令和8年1月、難治性呼吸器疾患・肺高血圧症に関する調査研究班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/171 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。