禁煙すると太る?ふつうは2〜4kg増える。でもやめるメリットのほうがはるかに大きい。体重対策は「運動」から。スマホの禁煙治療用アプリも保険で使える
厚生労働省のe-ヘルスネットによると、禁煙すると基礎代謝が落ちて食欲が増えるため、ふつうは2〜4kg体重が増えますが、体重が増えても禁煙のメリットのほうがはるかに大きいとされています。体重対策は、吸いたい気持ちもやわらげる「ややきつい」運動から。食事制限は禁煙が安定してから。禁煙補助薬には使っている間の体重をおさえる効果も。2020年12月からは、スマホの禁煙治療用アプリと呼気の一酸化炭素を測る器械も、禁煙外来で保険で処方されています。

プレ男禁煙したいけど、先輩が「やめたら10kg太った」って言ってて…。モテなくなったら困るんだよね。

メル美たばこのにおいがしないほうが、ずっといいと思うけどな。太らないコツもあるんじゃない?
こんにちは、Dr. Taro です。 「メンズメディカル」の禁煙外来から、今回は禁煙と体重、そして禁煙治療用アプリの話です。厚生労働省の「e-ヘルスネット」の記事「禁煙後の体重マネジメント」(2024年3月6日更新)と「禁煙治療用アプリってどんなもの?」(2021年11月10日更新。いずれも愛知医科大学・谷口千枝教授ほか)をもとにまとめました。
禁煙すると、ふつうは2〜4kg増える
- 禁煙すると、基礎代謝が落ち、食欲が増えるため、ふつうは2〜4kg体重が増えます
- さらに、口さびしさやイライラをまぎらわすために食べすぎて、もっと増えることもあります
- でも、体重が増えても、禁煙で得られるメリットのほうがはるかに大きいといわれています
- 体重を理由に禁煙をためらったり、せっかくやめたのにまた吸いはじめたりしないよう、上手に体重をマネジメントしましょう

プレ男ふつうは2〜4kgなんだ。10kgっていうのは、食べすぎもあったのかも。
禁煙で体がどう変わるかは、禁煙すると体はどう変わる?の記事もどうぞ。
体重対策は「運動」から
- 禁煙後の体重マネジメントには運動が向いています
- 有酸素運動などは、エネルギーを使うだけでなく、禁煙後のたばこを吸いたい気持ちやイライラなどの離脱症状をやわらげ、離脱症状から来る食欲の増加をおさえる効果が報告されています。有酸素運動が禁煙の成功率を高めるという研究もあります
- 禁煙を始めると同時に、「ややきつい」と感じるくらい(中くらいの強さ)の運動を。うっすら汗ばむ早歩き、山歩き、畑仕事など
- 吸いたくなったら散歩に出るなど、吸いたい気持ちへの対処に運動を組みこむとよいでしょう
- 食事の量や中身の制限は、離脱症状の対処が難しくなることがあるので、禁煙が安定してから取り組みましょう
禁煙補助薬にも、体重をおさえる効果
- 禁煙補助薬には、使っている間、体重の増加をおさえる効果があると報告されています
- とくにニコチンパッチ・ニコチンガム(ニコチン代替療法)は、食欲をおさえる働きのあるニコチンを補うので、短期的に体重をおさえるといわれています。離脱症状もやわらぎ、禁煙が安定します
- 禁煙外来で処方されるニコチンパッチは、薬局のものよりサイズが大きく、たばこの本数が多い人に向いています
- 禁煙の薬の種類は禁煙の薬は3種類の記事にまとめています
体重マネジメントのコツ
- 1日1回、体重を測って記録する。運動・食事・間食や、禁煙の日数・吸いたい気持ちもいっしょに書くと、禁煙のやる気も上がります。支えてくれる人に見せて、ほめてもらうのも効果的(恋人や家族が禁煙を始めたら)
- 規則正しい食生活。いろいろな食材を使い、脂っこいものはひかえめに。外食は定食のように品数の多いものを。早食いは太るもとなので、ゆっくりよくかんで
- 間食を工夫する。口さびしいときは、干し昆布、梅干し、タブレット菓子、キシリトール入りのガムなどカロリーの低いものを。飲みものはお茶・水・砂糖なしのコーヒーにして、ジュースやお酒は飲みすぎない

メル美体重の記録、見せてくれたら毎日ほめるよ。一緒に早歩きしよう!

禁煙すると体重は2〜4kgほど増えることがありますが、禁煙のメリットのほうがはるかに大きいとされています。体重対策は、まず「ややきつい」くらいの運動から始めましょう。
スマホの「禁煙治療用アプリ」
- 2020年12月から、禁煙治療用アプリとCOチェッカーが、禁煙外来で保険診療として処方されるようになりました
- 自分のスマートフォンに入れるアプリと、吐く息の中の一酸化炭素(CO)の濃度を測って喫煙の状況を確かめる器械を組み合わせたものです
- アプリでは、ニコチン依存症の知識やストレス対策などをチャットや動画で学べます。毎日の行動や気持ちを日記として記録して、禁煙外来の医師に見てもらうことができます。急に吸いたくなったときはボタンを押すと、その場面に合った対処法を提案してくれます
- 自宅で毎日、息のCO濃度を確かめられるので、自分も医師も、禁煙できていることを確認できます
- 処方の条件は、吐く息のCO濃度が上がるたばこを吸っていること(10ppm以上)。ふつうは禁煙を始めるときに処方され、24週目まで使います。禁煙外来の標準的な治療は12週間ですが、その後も使い続けることで、治療が終わったあとの再喫煙を防ぐ効果があるとされています
- 臨床試験で禁煙の成功率が高まることがわかっていて、薬とちがって目立った副作用は報告されていません

プレ男アプリなら、仕事中に吸いたくなっても、すぐ対処法が見られるね。禁煙外来で聞いてみる。
- 処方には「吐く息のCO濃度が10ppm以上」という条件があるため、加熱式たばこを吸っている人が使えるかは、禁煙外来で確認しましょう
まとめ
- 禁煙すると、ふつうは2〜4kg体重が増える。でも禁煙のメリットのほうがはるかに大きい
- 体重対策は「ややきつい」運動から。食事制限は禁煙が安定してから
- 禁煙補助薬には、使っている間の体重をおさえる効果も
- 毎日体重を記録、ゆっくりよくかんで、間食は低カロリーに
- 禁煙治療用アプリとCOチェッカーは、2020年12月から保険で処方。24週まで使い、再喫煙を防ぐ
参考文献
- 厚生労働省 e-ヘルスネット. 禁煙後の体重マネジメント(2024年3月6日更新). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/tobacco/t-06-008.html (閲覧日:2026年10月4日)
- 厚生労働省 e-ヘルスネット. 禁煙治療用アプリってどんなもの?(2021年11月10日更新). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/tobacco/t-06-010.html (閲覧日:2026年10月4日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。