恋人や家族が禁煙を始めたら:いちばん強いサポーターは身近な人。とにかくほめる、たばこを遠ざける、最初の2週間のイライラは大目に。7つのコツ
厚生労働省のe-ヘルスネット(愛知医科大学・谷口千枝教授)によると、禁煙に挑戦する人にとって最も強力なサポーターは家族です。禁煙中のイライラや元気のなさは、意志の強さとは関係なく脳の神経伝達物質の影響によるもの。少しでも吸わずにいられたらほめる、たばこやライターを片づける、ガムなどの小物を用意する、ときどきごほうび、外に連れ出して気分転換、声をかける、離脱症状が強い最初の2週間は大目に見る。7つのコツをまとめました。

プレ男決めた!今日から禁煙する!

メル美応援したいけど、どうサポートしたらいいんだろう。イライラしてケンカにならないかも心配…。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、身近な人の禁煙をサポートするコツの話です。厚生労働省の「e-ヘルスネット」の記事「禁煙を開始する方のご家族へ – 上手なサポートを教えます」(愛知医科大学・谷口千枝教授、2018年9月5日最終確認)をもとにまとめました。記事は家族向けですが、恋人や友だちにも役立つ内容です。
いちばん強いサポーターは、身近な人
- 禁煙に挑戦する人にとって、最も強力なサポーターは家族です
- 禁煙中の人は、意志の強さとは関係なく、脳の神経伝達物質の影響で、一時的にイライラしたり、元気がなくなったりします
サポートの7つのコツ
- 少しでも吸わずにいられたら、とにかくほめる:ほめて損はありません。禁煙を続ける秘訣は「自信を持つこと」です
- たばこを吸いたくならない環境をつくる:たばこ・ライター・灰皿は処分して、吸っていた場所を掃除。捨てにくいなら預かってあげましょう
- 禁煙に役立つ小物を用意する:ガムや昆布など。口さびしさをまぎらわすものは、口に残る・歯ごたえがある・カロリーが低いものがおすすめです
- ときどきごほうび:一緒に目標を決めて「ここまで続いたら○○」と約束。高価なものでなくても、お祝いの気持ちを表すだけで目標達成になります
- 外に連れ出して気分転換:たばこのことを考えない時間をつくりましょう。一緒に散歩するなど、禁煙をきっかけに新しい日課をつくるのも
- できるだけ声をかける:禁煙をひとりの作業にしない。「一緒にがんばっている」チームとして支えましょう
- 大目に見る:禁煙を始めてから2週間は、離脱症状が強い時期です。イライラして当たられたり、眠くて集中できなかったりすることも。「ニコチンの離脱症状のせい」と考えて、できるだけ大目に見てあげましょう。落ち着くにつれて症状は少なくなります

メル美イライラされても「ニコチンのせい」って思えば、ケンカしないですみそう。

禁煙中のイライラは、意志の強さとは関係なく、脳の神経伝達物質の影響で起こるものです。禁煙を始めてから2週間は離脱症状が強い時期なので、できるだけ大目に見てあげてください。
自力でつらいときは「禁煙外来」
厚生労働省のe-ヘルスネット(2024年3月更新)によると、禁煙外来では、薬とアドバイスで、自力より楽に確実に禁煙できるとされています。
- たばこをやめられないのは、単なる「習慣」ではなくニコチン依存症という「病気」ととらえ、薬を中心にした治療を行います
- 次の条件をすべて満たすと、12週間に5回の禁煙治療に健康保険が使えます
- ニコチン依存症のスクリーニングテスト(TDS)で5点以上
- 35歳以上の人は、「1日の本数 × 吸った年数」(ブリンクマン指数)が200以上(35歳未満は本数や年数に関係なく対象)
- すぐに禁煙したいと思っている
- 治療の説明を受けて、文書で同意している
- 加熱式たばこを使っている人も、保険での禁煙治療の対象です(2020年度から)
- 治療では、ニコチンへの依存度の判定、吐く息の一酸化炭素の測定、依存度に合わせた貼り薬や飲み薬、禁煙のアドバイスを受けられます
- かかりつけの患者なら、5回すべてをオンライン診療で受けてよいことになっています
- 禁煙外来は予約制のところが多いので、電話などで確認してから受診しましょう

メル美ひとりでがまんするより、病院で薬を使ったほうが楽なんだね。いっしょに調べてみようか。
- パートナーは、禁煙外来の予約や通院を後押しするのも大きなサポートです
立場を入れかえても同じ
- メル美が禁煙するときは、プレ男が同じようにサポートすればOK。ほめる・環境・小物・ごほうび・気分転換・声かけ・大目に見るは、誰にでも使えます

プレ男1日吸わなかったら、ほめてくれる?

メル美もちろん!1週間続いたら、ふたりで好きなごはんを食べに行こう。
- たばことストレスの関係はたばこはストレス解消になる?、禁煙で体がどう変わるかは禁煙すると体はどう変わるの記事もどうぞ
まとめ
- 禁煙のいちばん強いサポーターは身近な人
- 自力でつらいときは禁煙外来。条件を満たせば12週間に5回、保険で治療できる
- 禁煙中のイライラは意志の弱さではなく、脳の神経伝達物質の影響
- ほめる、たばこを遠ざける、ガムなどの小物、ごほうび、気分転換、声かけ
- 最初の2週間は離脱症状が強い。大目に見る
参考文献
- 谷口千枝. 禁煙を開始する方のご家族へ – 上手なサポートを教えます. 厚生労働省 e-ヘルスネット(2018年9月5日最終確認). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/tobacco/t-06-004.html (閲覧日:2026年9月29日)
- 中村正和. 禁煙治療ってどんなもの?. 厚生労働省 e-ヘルスネット(2024年3月6日更新). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/tobacco/t-06-007.html (閲覧日:2026年9月30日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。