ガジェット2026年10月10日

【テクノロジー解説】遺伝子の「スイッチを切る」RNA干渉:赤くしたかったペチュニアの花が白くなったなぞ。2本鎖のRNAが、同じ暗号のmRNAだけを分解する。ウイルスから身を守るしくみでもあり、研究の道具に(2006年ノーベル生理学・医学賞)

1990年ごろ、ペチュニアの花の色をこくしようと、赤い色素をつくる遺伝子を入れたら、花が真っ白になってしまいました。このなぞを解いたのが、2006年のノーベル生理学・医学賞を受けたファイアー博士とメロー博士です。1998年、線虫の実験で、2本鎖のRNAを入れると、同じ暗号をもつmRNAが分解され、その遺伝子が働かなくなる「RNA干渉」を発見しました。RNA干渉は植物にも動物にも人にもあり、ウイルスや動く遺伝子から遺伝情報を守り、マイクロRNAによる遺伝子の調節にも使われています。遺伝子の働きを調べる研究の道具として広く使われています。

目次
  1. 遺伝情報の流れ
  2. 白くなったペチュニアのなぞ
  3. 線虫でわかった「2本鎖RNA」の力
  4. RNA干渉のしくみ
  5. 体の中での役割
  6. 研究の道具として
  7. つながるテクノロジー
  8. まとめ

プレ男花を赤くしたかったのに、白くなっちゃった?どういうこと?

メル美遺伝子の「スイッチを切る」しくみが働いてたんだって。

こんにちは、Dr. Taro です。 「テクノロジー解説」、今回はRNA干渉です。2006年のノーベル生理学・医学賞の発表をもとにまとめました。

遺伝情報の流れ

白くなったペチュニアのなぞ

線虫でわかった「2本鎖RNA」の力

プレ男同じ暗号のmRNAだけをねらって消すのか!

RNA干渉のしくみ

  1. 2本鎖のRNAに「ダイサー」というタンパク質がくっつき、短く切る
  2. 短いRNAは「RISC」というタンパク質の集まりにくっつき、1本だけが残って「さがし役」になる
  3. その暗号とぴったり合うmRNAがつかまり、切られて分解される
  4. そのmRNAの遺伝子は働かなくなる(タンパク質がつくられない)

体の中での役割

研究の道具として

RNA干渉は、2本鎖のRNAが、同じ暗号をもつmRNAだけを分解して、遺伝子のスイッチを切るしくみです。ウイルスや動く遺伝子から遺伝情報を守り、研究の道具としても使われています。

つながるテクノロジー

プレ男白いペチュニアのなぞが、こんな大発見につながるなんて。

メル美「失敗」に見えた結果が、ヒントだったんだね。

ねらった遺伝子を働かなくしたマウスをつくる技術は、ねらった遺伝子を1つだけ「ノックアウト」したマウスへ。

まとめ


参考文献

  1. The Nobel Assembly at Karolinska Institutet. Press release: The Nobel Prize in Physiology or Medicine 2006. NobelPrize.org. https://www.nobelprize.org/prizes/medicine/2006/press-release/ (閲覧日:2026年10月10日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。