
メル美『ロミオとジュリエット』って、だれでも名前は知ってるけど、ちゃんと読んだことはないかも。

プレ男バルコニーの場面くらいしか知らない…。どうして二人とも死んじゃうんだっけ?
今回は、シェイクスピアの悲劇『ロミオとジュリエット』です。Project Gutenberg の英語の原文で読みました。本文中の「」の言葉は、原文をこの記事で日本語にしたものです。
※この作品には、決闘での死と、若い二人が自ら命を絶つ結末がえがかれています。
「星にさからわれた恋人たち」
- 舞台は、イタリアのヴェローナ(第5幕の一部はマントヴァ)。モンタギュー家とキャピュレット家は、昔からいがみあい、町なかでも召使いどうしが斬りあいをくりかえしています
- 劇のはじめの口上(プロローグ)が、もう結末を告げています。二つの家の宿命の胎から、「星にさからわれた恋人たち」が生まれ、命を絶つ。その死だけが、親たちの争いを葬ることになる、と
仮面の宴で
- モンタギューの息子ロミオは、はじめ、つれないロザラインへの片思いに沈んでいました。友人たちにさそわれ、ロザラインも来るというキャピュレット家の宴に、仮面をつけてしのびこみます
- そこでロミオが目をうばわれたのは、キャピュレット家の娘ジュリエットでした。二人はことばをかわし、口づけをします
- あとで相手がだれかを知ったジュリエットは言います。「ただ一つの恋が、ただ一つの憎しみから生まれるなんて!」
- キャピュレット夫人の甥ティボルトは、宴にロミオがいると気づいて怒りますが、キャピュレットに止められます
バルコニーの夜
- 宴のあと、ロミオはキャピュレット家の庭にしのびこみます。窓辺にあらわれたジュリエットは、ロミオがいるとは知らずにつぶやきます。「ああロミオ、ロミオ、どうしてあなたはロミオなの?」
- 「名前に何があるというの。バラとよぶ花は、ほかのどんな名でよんでも、同じように甘く香るでしょう」。モンタギューという名を捨てて、と
- 二人はその場で愛をちかい、ジュリエットは、本気なら明日、結婚の使いをよこして、と言います。「おやすみ、おやすみ。別れはこんなにも甘い悲しみ」

プレ男出会ったその夜に、もう結婚の話をしてるんだね。
ひそかな結婚と、町の決闘
- 翌日、ロミオがたよったのはロレンス神父。神父は、この結婚が両家の憎しみを愛に変えるかもしれないと考え、二人をひそかに結婚させます
- その日の午後、町でティボルトがロミオに決闘をいどみます。ジュリエットのいとこにあたる相手と、ロミオは戦おうとしません。かわりに剣をぬいた親友マキューシオが、止めに入ったロミオの腕の下からティボルトに刺されます
- マキューシオは「両方の家に疫病がとりつけばいい」と言いのこして死にます。怒りにかられたロミオは、ティボルトを討ってしまいました
- ヴェローナの大公は、ロミオを追放にします
四十二時間の眠り
- ロミオは神父のはからいでジュリエットのもとで別れの夜をすごし、夜明けにマントヴァへ旅立ちます
- そのころキャピュレット家では、ジュリエットと、大公の親族の青年パリスとの結婚が決まっていました。式の日どりは木曜日と決められます(のちに水曜日にくりあげられます)。ジュリエットがこばむと、父ははげしく怒ります
- 追いつめられたジュリエットに、神父は薬をわたします。飲めば死んだようになり、「四十二時間」たつと、心地よい眠りからさめるように目をさます。そのあいだに家の墓所に運ばれるだろう。手紙でロミオに知らせ、目ざめるころに迎えにこさせる、と
- ジュリエットは薬を飲み、家の人々は、婚礼の朝、死んだように眠る彼女を見つけて嘆き、墓所にほうむります
とどかなかった手紙
- 神父の手紙を運ぶはずだったジョン修道士は、出かける前に、病人を見舞っていた仲間をたずねます。ところが町の役人が、二人のいた家を「伝染する疫病がはびこっていた家」とうたがって戸を封じたため、マントヴァへ行けませんでした
- 何も知らないロミオのもとに、ジュリエットが死んで墓所にほうむられたという知らせがとどきます。ロミオは、貧しい薬屋から毒を買い、ヴェローナへもどります

メル美疫病で戸が閉ざされて、手紙一通がとどかなかった。それだけで…。
墓所で
- 夜の墓所の前で、花をそなえにきていたパリスと鉢あわせになり、ロミオは剣をまじえてパリスを討ちます
- 墓所の中で、眠るジュリエットを見たロミオは、別れの口づけをして毒をあおります。「薬屋よ、おまえの薬はよくきく。こうして口づけをしながら、わたしは死ぬ」
- まもなくジュリエットが目をさまします。かけつけた神父は、外に人が来る気配におびえて、逃げようとうながしますが、ジュリエットは残ります。そばのロミオの短剣を手にとって、「ああ、うれしい短剣」と言い、自らを刺しました
和解
- 大公と両家の人々が墓所に集まり、神父がすべてを語ります。大公は両家に言います。「ごらんなさい、あなたがたの憎しみに、どんな災いがくだされたか」
- キャピュレットはモンタギューに手をさしだし、モンタギューは、ヴェローナがその名で知られるかぎり、真実で誠実なジュリエットの純金の像を建てよう、と言います。キャピュレットも、ロミオの像をそのそばに、と答えます
- 劇は、大公のことばで終わります。「ジュリエットとそのロミオの物語ほど、悲しい物語はなかったのだから」

『ロミオとジュリエット』では、二人の計画を知らせる手紙が、疫病をうたがわれて戸を封じられたためにとどきませんでした。その一通がとどいていれば、という思いが、最後の墓所の場面につながっています。
まとめ
- 『ロミオとジュリエット』は、シェイクスピアの悲劇。舞台はイタリアのヴェローナ
- いがみあうモンタギュー家の息子ロミオと、キャピュレット家の娘ジュリエットが、仮面の宴で恋をする
- バルコニーで愛をちかい、翌日ひそかに結婚。その日、ロミオはティボルトを討って追放になる
- 望まない結婚からのがれるため、ジュリエットは「四十二時間」眠る薬を飲む。知らせの手紙は疫病のせいでとどかなかった
- 墓所で二人とも命を絶ち、両家はようやく和解する
- シェイクスピアの嫉妬の悲劇は『オセロー』、心中の実話は『曽根崎心中』は実話だった、引きさかれた初恋は伊藤左千夫『野菊の墓』もどうぞ
つらい気持ちのときは
- 作品には、自ら命を絶つ場面が出てきます。もし今、死にたい気持ちや、ひとりで抱えきれない悩みがあるときは、厚生労働省の「まもろうよ こころ」で、電話やSNSの相談窓口を探せます(つらいときの相談先)
参考文献
- William Shakespeare. Romeo and Juliet. Project Gutenberg. https://www.gutenberg.org/ebooks/1513 (閲覧日:2026年10月22日)
- 厚生労働省. まもろうよ こころ. https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/ (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。