
プレ男父が、夜中に肩がズキズキして眠れないって言うんだ。腕は上がるけど力が入らないらしい。五十肩かな?

メル美肩の痛みって、全部「五十肩」なのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、肩の痛みの話です。日本整形外科学会の「症状・病気をしらべる」の「五十肩(肩関節周囲炎)」「肩腱板断裂」「石灰沈着性腱板炎」をもとにまとめました。肩の痛みは五十肩だけでなく、ほかの病気のこともあり、X線(レントゲン)、MRI、超音波などの検査で区別します。
3つのちがい
| 五十肩(肩関節周囲炎) | 肩腱板断裂 | 石灰沈着性腱板炎 | |
|---|---|---|---|
| 多い人 | 中年以降、とくに50歳代 | 40歳以上の男性(男62%・女38%)、右肩。ピークは60歳代 | 40〜50歳代の女性 |
| 痛み方 | 動かすときの痛み、夜中のズキズキ | 動かすときの痛み、夜の痛みで眠れないのが受診のいちばんの理由 | 夜に突然、激しく痛むことが多い |
| 動き | 動かさないでいると固くなる(拘縮・凍結肩) | 多くの人は腕を上げられる。固くなることは少ない。上げるときに力が入らない、ジョリジョリ音がすることも | 痛みで動かせなくなる |
| 原因 | 骨・軟骨・じん帯・腱の老化で、肩のまわりに炎症 | 腱板(肩を動かす腱)の老化。けががきっかけは半分、残りは日常の動作で | 腱板にたまったリン酸カルシウムの結晶による炎症 |

プレ男腕は上がるのに力が入らなくて、夜に痛くて眠れない…父の症状は、腱板断裂のほうに近いのかもしれないんだ。
五十肩(肩関節周囲炎)
- 髪を整えたり、服を着替えたりするのが不自由になることがあります
- 自然に治ることもありますが、放っておくと、日常生活が不自由になるだけでなく、関節が癒着して動かなくなることもあります
- 痛みが強い時期は、三角巾などで安静にし、痛み止めの飲み薬や注射を使います。その時期を過ぎたら、温める治療(ホットパック・入浴など)や、固まるのを防ぐ運動療法などのリハビリを行います。よくならないときは手術を勧めることもあります
肩腱板断裂
- 切れた腱板は自然にはつながりませんが、70%は手術をしない治療(保存療法)でよくなります。注射と、残っている腱板の働きを高める訓練を行います
- よくならないときは手術を行い、手術後は約4週間の固定と2〜3か月の訓練が必要です
石灰沈着性腱板炎
- 石灰は、はじめは濃いミルク状で、時間とともに練り歯みがき状、石こう状と固くなります。腱板から破れ出るときに激痛になります
- 激しい痛みを早くとるため、針を刺して石灰を吸い出す方法がよく行われます。安静、痛み止めの飲み薬、注射なども効果があります
- ほとんどは手術をしない治療でよくなりますが、痛みがくり返したり続いたりするときは、手術で取り出すこともあります

肩の痛みには、五十肩のほかに、腱板断裂や石灰沈着性腱板炎などがあり、検査で区別します。腱板断裂は、五十肩とちがって関節が固くなることが少なく、多くの人は腕を上げられます。

メル美五十肩だと決めつけないで、一度整形外科で調べてもらうのがよさそうだね。
まとめ
- 肩の痛みは五十肩だけではない。検査で区別する
- 五十肩は50歳代に多く、動きが固くなる。放っておくと動かなくなることも
- 腱板断裂は60歳代の男性の右肩に多い。腕は上がるが力が入らない。70%は手術なしでよくなる
- 石灰沈着性腱板炎は40〜50歳代の女性に多く、夜に突然激痛
- 痛みが強い時期は安静と薬、そのあとリハビリ
参考文献
- 日本整形外科学会. 症状・病気をしらべる「五十肩(肩関節周囲炎)」. https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/frozen_shoulder.html (閲覧日:2026年10月12日)
- 日本整形外科学会. 症状・病気をしらべる「肩腱板断裂」. https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/rotator_cuff_tear.html (閲覧日:2026年10月12日)
- 日本整形外科学会. 症状・病気をしらべる「石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)」. https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/calcific_tendinitis.html (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。