ガジェット2026年10月7日

【テクノロジー解説】硤合(そあい)反応ってなに?「右手型と左手型」のほんのわずかなかたよりを、自分で自分をふやして99.5%以上に。生き物のアミノ酸が「左手型」ばかりなのはなぜか、という謎にせまる日本発の反応

わたしたちの体のアミノ酸は、鏡にうつしたような「右手型」と「左手型」のうち、ほとんど「左手型」だけでできています。なぜ片方だけなのかは、生命の起源の大きな謎です。東京理科大学の硤合(そあい)さんらが1995年に見つけた「硤合反応(ソアイ反応)」は、できた分子が自分と同じ型の分子をつくる手助けをする「不斉自己触媒反応」で、約0.00005%というほんのわずかな型のかたよりを、99.5%以上にまで増幅します。ふつうの方法では区別できない、炭素の重さのちがいによるわずかな「型」まで見分けられ、隕石の分子や生命の起源の研究にも役立つと期待されています。

目次
  1. まず「右手型」と「左手型」
  2. 生き物は、なぜか片方だけ
  3. 硤合反応:自分で自分をふやす反応
  4. 何に役立っているの?
  5. 科学のつながり
  6. まとめ

プレ男「硤合反応」って、日本の人の名前がついた化学反応なんだって?むずかしそうだけど、何がすごいの?

メル美生命の起源の謎にかかわる反応らしいよ。

こんにちは、Dr. Taro です。 「テクノロジー解説」、今回は硤合反応(そあいはんのう、ソアイ反応)です。発見者の硤合さん(Kenso Soai、東京理科大学)らの総説論文と研究論文をもとに、高校生にもわかるようにまとめました。

まず「右手型」と「左手型」

生き物は、なぜか片方だけ

プレ男ふつうは半分ずつできるのに、生き物は左手型ばっかり。たしかに不思議!

硤合反応:自分で自分をふやす反応

ほんのわずかなかたよりを、99.5%以上に

硤合反応は、できた分子が自分と同じ型の分子をつくる手助けをする反応です。約0.00005%というほんのわずかな型のかたよりを、99.5%以上にまで増幅できます。

何に役立っているの?

1. 生命の起源の謎を調べる

研究チームは、硤合反応を使って、「最初のわずかなかたより」がどこから来たのかを調べています。

2. 超高感度の「型の見分け機」

科学のつながり

プレ男「少し多い側が雪だるま式に勝つ」って、生命の始まりの話にまでつながるのか。

メル美自分の体のアミノ酸がぜんぶ左手型って、そこから不思議だね。

右手型・左手型の片方だけをつくり分ける触媒の話は、「右手型」だけをつくり分ける触媒へ。

まとめ


参考文献

  1. Soai K. Asymmetric autocatalysis. Chiral symmetry breaking and the origins of homochirality of organic molecules. Proc Jpn Acad Ser B Phys Biol Sci. 2019;95(3):89-110. https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjab/95/3/95_PJA9503B-01/_html/-char/en (閲覧日:2026年10月7日)
  2. Soai K, Kawasaki T, Matsumoto A. Asymmetric autocatalysis of pyrimidyl alkanol and its application to the study on the origin of homochirality. Acc Chem Res. 2014;47(12):3643-54. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25511374/ (閲覧日:2026年10月7日)
  3. Kawasaki T, Matsumura Y, Tsutsumi T, et al. Asymmetric autocatalysis triggered by carbon isotope (13C/12C) chirality. Science. 2009;324(5926):492-5. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19325079/ (閲覧日:2026年10月7日)
  4. Soai K, Shibata T, Morioka H, Choji K. Asymmetric autocatalysis and amplification of enantiomeric excess of a chiral molecule. Nature. 1995;378:767-768.(上記1の総説の参考文献として確認)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。