
メル美歯医者さんで「8020」ってポスターを見たよ。どういう意味なんだろう?

プレ男じいちゃんは入れ歯だけど、ばあちゃんはまだ自分の歯がたくさんあるって自慢してたな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、8020(ハチマルニイマル)運動の話です。厚生労働省の「e-ヘルスネット」の記事「8020運動とは」(国立保健医療科学院・安藤雄一氏、2020年7月28日更新)と、厚生労働省の「令和4年歯科疾患実態調査」をもとにまとめました。
8020運動とは
- 「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という運動です
- 愛知県での調査の結果などをふまえて、1989年(平成元年)に、厚生省(当時)と日本歯科医師会が提唱して始まりました
- それまでの「一生自分の歯で食べよう」という標語を、数値目標にしたものといえます
- 「80」は、提唱当時の男女をあわせた平均寿命にあたる数字でした。いまは平均寿命が80歳を大きく上回っているので、「80がゴール」というより、より健康な高齢期を過ごすための運動という意味合いに変わりつつあります
なぜ「20本」?
- 「20」は、「自分の歯で食べられる」ために必要な歯の数です
- これまでの調査で、だいたい20本以上の歯が残っていれば、かたい食べものでもほぼ満足にかめることが科学的に明らかになっています

プレ男20本あれば、何でもかめるってことか。
達成者は51.6%に
厚生労働省の歯科疾患実態調査で、80歳で20本以上の歯がある人の割合(75〜84歳の割合から推計)は、次のように増えてきました。
| 調査年 | 8020達成者の割合 |
|---|---|
| 1993年 | 10.9% |
| 1999年 | 15.3% |
| 2005年 | 24.1% |
| 2011年 | 38.3% |
| 2016年 | 51.2% |
| 2022年 | 51.6% |
- 運動が始まったころは10人に1人ほどでしたが、いまは2人に1人が達成しています。2022年は、前回(2016年)とほぼ同じでした
- 65歳以上では、20本以上の歯がある人の割合も、1人あたりの歯の数も、女性のほうが高くなっていました
- いっぽう、高齢者の人数そのものが増えているので、8020を達成していない高齢者の数は多い状況が続いています

80歳で自分の歯が20本以上ある人は、1993年の10.9%から、2022年には51.6%まで増えました。20本以上あれば、かたい食べものもほぼ満足にかめるとされています。
入れ歯の人も、あせらなくて大丈夫
- 「8020」は、社会全体や集団としての目標で、一人ひとりの治療の目標ではありません。歯を20本残したほうがよい場合も、そうでない場合もあります
- 入れ歯でも、ある程度かむ力は回復できます。入れ歯でもきちんとかめている人は健康状態がよいという調査結果もあります
歯を失わないために
- 歯を失う主な原因は、むし歯と歯周病です。20代後半から増える歯周病については歯周病、歯と全身の病気の関係は口の健康と全身の健康の記事もどうぞ
- むし歯の予防にはフッ素入り歯みがき剤も

メル美20代のいまから、1本1本を大事にしないとね。
まとめ
- 8020運動:80歳で自分の歯を20本以上。1989年に始まった
- 20本以上あれば、かたい食べものもほぼ満足にかめる
- 達成者は1993年の10.9% → 2022年の51.6%
- 「8020」は集団の目標。入れ歯でもしっかりかめていればOK
- 歯を守るには、むし歯と歯周病の予防を若いうちから
参考文献
- 安藤雄一. 8020運動とは. 厚生労働省 e-ヘルスネット(2020年7月28日更新). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-01-003.html (閲覧日:2026年9月29日)
- 厚生労働省. 令和4年 歯科疾患実態調査結果の概要(表15 20本以上の歯を有する者の割合の年次推移). https://www.mhlw.go.jp/content/10804000/001112405.pdf (閲覧日:2026年9月29日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。