幽々奇譚A Nocturnal Field Guide

Ghost StoriesNo.093

遠野物語の幽霊亡くなった曾祖母が通夜の炉ばたを通ると、裾にふれた丸い炭取がくるくるとまわった(22話)。大津波で亡くした妻と、霧の渚で再会した夫(99話)——柳田國男『遠野物語』を原文で読む

柳田國男『遠野物語』(1910年)の22話は、こう語ります。佐々木氏の曾祖母が亡くなった夜、喪のあいだ火を絶やさないよう、祖母と母が囲炉裏の両側に座っていると、裏口から足音がして、亡くなったはずの老女があらわれた。腰がかがんで裾を引きずらないよう三角にとりあげて縫いつけた着物も、縞目も見覚えのあるとおり。炉のわきを通るとき、裾が炭取にさわると、丸い炭取はくるくるとまわった。99話は、明治の大津波で妻と子を失った男が、1年ほどたった夏の月夜、霧の渚で亡き妻に出会う話です。青空文庫の『遠野物語』本文で紹介します。

2026年10月12日

目次
  1. 通夜の炉ばた(22話)
  2. 門口の石の上に(23話)
  3. 霧の渚の妻(99話)
  4. まとめ

※この記事には、亡くなった家族の話と、津波で家族を亡くした人の話が出てきます。

メル美『遠野物語』には、河童や山男だけじゃなくて、亡くなった人があらわれる話もあるの。

プレ男「炭取がくるくるまわった」って、なんだか目に浮かぶような書き方だね。

この記事は、柳田國男『遠野物語』(1910年)を、青空文庫の本文(底本:岩波文庫『遠野物語・山の人生』)で読んで紹介するものです。本文中の「」の言葉と話の番号は、青空文庫の本文によります。

通夜の炉ばた(22話)

二人の女の坐れる炉の脇を通り行くとて、裾にて炭取にさわりしに、丸き炭取なればくるくるとまわりたり。

プレ男幽霊なのに、炭取が動く。それを見ていたのが、気丈なお母さんだったっていうのが、こわいね。

門口の石の上に(23話)

霧の渚の妻(99話)

メル美会えたのに、言葉をかわしたのに、いっしょには帰れなかった…。こわい話というより、さびしくて悲しい話だね。

柳田國男の『遠野物語』22話で、亡くなった老女が炉のわきを通ると、裾にふれた丸い炭取がくるくるとまわりました。99話では、津波で妻を亡くした福二が、霧の渚で妻に出会い、夜明けまで道に立って考えたと語られています。

まとめ


参考文献

  1. 柳田國男. 遠野物語(底本:『遠野物語・山の人生』岩波文庫). 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/001566/card52504.html (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

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  1. 妖怪遠野物語の「猿の経立」と「御犬の経立」松脂と砂で毛皮を固め、鉄砲の弾も通らない猿。岩の上で首を押しあげるように吠える、馬の子ほどの狼。子どもをおどす「六角牛の猿の経立が来るぞ」——柳田國男『遠野物語』36〜47話を原文で読む
  2. 妖怪遠野の河童は「顔が赤い」柳田国男『遠野物語』(1910年)に残る河童の話。川岸の足あと、馬を引きこもうとして失敗した河童、くるみの木のあいだからのぞく赤い顔
  3. 妖怪座敷わらし住む家は栄え、出ていくと家がかたむく。『遠野物語』では「12、3歳くらいの子どもの姿をした神」。紙のがさがさ、鼻を鳴らす音