
プレ男オヤジが来年65歳なんだけど、「65歳になると受けられるワクチンがある」って本当?

メル美うちの母も今年65歳。帯状疱疹のお知らせが来てたよ。ほかにもあるのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、65歳以上の人が受けられる定期接種の話です。厚生労働省の「65歳以上に実施している予防接種」のページをもとにまとめました。
65歳以上の定期接種は4つ
| ワクチン | 対象 | 回数 |
|---|---|---|
| 肺炎球菌 | 65歳の人 | 1回 |
| 帯状疱疹 | 65歳の人(2029年度までは、その年度に70・75・80・85・90・95・100歳になる人も) | 生ワクチン1回、または組換えワクチン2回 |
| インフルエンザ | 65歳以上の人 | 毎年1回(秋冬) |
| 新型コロナ | 65歳以上の人 | 毎年1回 |
- 60〜64歳でも、HIVによる免疫の機能の障害で日常生活がほとんどできない人は、肺炎球菌・帯状疱疹・インフルエンザの対象です。肺炎球菌とインフルエンザは、心臓・腎臓・呼吸器の機能の障害で身の回りの生活が極度に制限される人も対象です(新型コロナは「一定の基礎疾患がある人」とされています)
- 定期接種の実施主体は市町村です。受けられる場所、期間、費用は、住んでいる市町村に問い合わせましょう

メル美肺炎球菌と帯状疱疹は「65歳のとき」なんだ。うっかりしてると、対象の年が過ぎちゃうね。
肺炎球菌ワクチン:2026年度から新しいワクチンに
-
肺炎球菌は、せきやくしゃみでうつる細菌です。高齢者の約5〜10%は、鼻やのどの奥にこの菌を持っているとされ、菌が増えて気管支炎、肺炎、敗血症などの重い病気を起こすことがあります
-
2026年度から、定期接種で使うワクチンが、23価ワクチン(PPSV23)から20価の結合型ワクチン(PCV20)に変わりました。筋肉内に1回接種します
-
肺炎球菌には100種類以上の型があり、PCV20が対象とする20種類の型は、大人の重い肺炎球菌感染症(侵襲性感染症)の原因の約5〜6割を占めるという研究結果があります
-
PCV20は、型にかかわらず、侵襲性肺炎球菌感染症全体の3〜4割程度を予防する効果があるという研究結果があります
-
過去に肺炎や肺炎球菌感染症にかかったことがある人も、定期接種の対象です
-
主な副反応(臨床試験):注射した部位の痛み(59.6%)、筋肉痛(38.2%)、疲労(30.3%)、頭痛(21.7%)、関節痛(11.6%)など
-
すでに肺炎球菌ワクチン(23価や結合型)を受けたことがある人は、定期接種の対象外です(日本呼吸器学会・日本感染症学会・日本ワクチン学会の合同委員会の「考え方」第8版、新宿区の案内)。この場合は、前の接種から1年以上あけて、PCV20などを任意接種で受けることができるとされています
-
自分の接種歴がわからないときは、住んでいる市町村に相談しましょう
帯状疱疹ワクチン
- 水ぼうそうのウイルスが再び活動して起こる病気で、70代で最も多く、治ったあとも痛みが残る帯状疱疹後神経痛が起こることもあります
- 生ワクチン(1回)と組換えワクチン(2回)の2種類があり、効果の持続や副反応がちがいます。くわしくは帯状疱疹ワクチンの記事をどうぞ
インフルエンザワクチン(毎年)
- 日本では、例年12月〜3月が流行シーズン。高齢の人では、二次性の肺炎などで重くなることがあります
- 国内の研究では、高齢者施設に入所している65歳以上の人で、発病を34〜55%、死亡を82%防ぐ効果があったとされています
- 「接種すれば絶対にかからない」ワクチンではありませんが、発病や、重症化・死亡を防ぐことに一定の効果があるとされています
- 副反応は、注射した部位の赤み・はれ・痛みが10〜20%、発熱・頭痛・寒気・だるさが5〜10%。どちらも通常2〜3日で消えます
新型コロナワクチン(毎年)
- 新型コロナワクチンは、入院や死亡などの重症化を防ぐ効果が認められたと報告されています
- 厚生労働省によると、2026年10月から、市町村による定期接種が行われます。対象は65歳以上の人と、60〜64歳で心臓・腎臓・呼吸器の機能やHIVによる免疫の機能に重い障害がある人です。費用は原則有料(自己負担の額は市町村で確認を)

プレ男肺炎球菌と帯状疱疹は65歳で1回、インフルとコロナは毎年。オヤジのカレンダーに書いておこう。
受ける前に
- 熱があるとき、重い急な病気にかかっているときは受けられません。治ってから受けましょう
- 心臓・腎臓・肝臓・血液の病気などの持病がある人、以前に予防接種のあとに熱や発疹が出た人、けいれんを起こしたことがある人、免疫不全と診断されている人などは、事前に医師に相談しましょう
- ワクチン同士の間隔:厚生労働省は、2020年10月1日から、注射の生ワクチンどうしは27日以上あける決まりは残したうえで、それ以外の組み合わせ(不活化ワクチンなど)は、一律の日数の制限をなくしました。肺炎球菌・インフルエンザ・新型コロナのワクチンや、組換えの帯状疱疹ワクチンは生ワクチンではありません
- ただし、接種から数日は熱やはれが出ることがあります。決まりの上では受けられる時期でも、熱やはれがなく体調がよいことを確かめて、かかりつけ医に相談してから受けましょう
- 同じ種類のワクチンを何回か受けるとき(組換えの帯状疱疹ワクチンの2回目など)は、ワクチンごとに決められた間隔を守ります
- 冬に実家へ帰ったときは、お風呂とお餅の事故にも気をつけてあげましょう

65歳の人は、肺炎球菌と帯状疱疹のワクチンを1回、インフルエンザと新型コロナのワクチンを毎年、定期接種として受けられます。肺炎球菌ワクチンは2026年度から新しいワクチンになりました。市町村の案内を確認しましょう。
まとめ
- 65歳以上の定期接種は肺炎球菌・帯状疱疹・インフルエンザ・新型コロナの4つ
- 肺炎球菌と帯状疱疹は65歳で(帯状疱疹は2029年度まで70歳・75歳…の人も)。インフルと新型コロナは毎年
- 肺炎球菌ワクチンは2026年度からPCV20(1回)に
- 新型コロナの2026年度の詳細は未定(9月29日時点)
- 場所・期間・費用は市町村に確認。持病がある人は医師に相談
参考文献
- 厚生労働省. 65歳以上に実施している予防接種. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/yobou-sesshu/vaccine/years-65.html (閲覧日:2026年9月29日)
- 厚生労働省. 高齢者の肺炎球菌ワクチン. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/yobou-sesshu/vaccine/pneumococcus-senior/index.html (閲覧日:2026年9月29日)
- 厚生労働省. インフルエンザワクチン(季節性). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/yobou-sesshu/vaccine/influenza/index.html (閲覧日:2026年9月29日)
- 厚生労働省. 新型コロナワクチンについて. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_00184.html (閲覧日:2026年9月30日)
- 厚生労働省. 帯状疱疹ワクチン. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/yobou-sesshu/vaccine/shingles/index.html (閲覧日:2026年9月29日)
- 日本呼吸器学会・日本感染症学会・日本ワクチン学会 合同委員会. 65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第8版 2026年4月1日). https://www.jrs.or.jp/activities/guidelines/file/65yrs_vaccine_ver8_20260401u.pdf (閲覧日:2026年9月30日)
- 新宿区. 高齢者用肺炎球菌予防接種(2026年9月1日更新). https://www.city.shinjuku.lg.jp/fukushi/yobo01_001194.html (閲覧日:2026年9月30日)
- 厚生労働省. ワクチンの接種間隔の規定変更に関するお知らせ. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou03/rota_index_00003.html (閲覧日:2026年9月30日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。