
プレ男「国際連盟」って、言い出したのはアメリカの大統領なんでしょ?

メル美ウィルソン大統領の「14か条」の最後の1か条がもとなんだって。でも、そのあとが意外なの。
この記事は、米国立公文書館(National Archives)の解説ページ「President Woodrow Wilson’s 14 Points (1918)」と、そこに掲載された演説のトランスクリプトで確かめた内容です。英文の訳は、この記事で訳したものです。
1918年1月8日の演説
- 1918年1月8日、ウッドロウ・ウィルソン大統領は、議会での演説で、世界平和のための14か条の計画を示しました
- 解説によれば、この14か条は、のちに第一次世界大戦の終わりの講和交渉の土台とされました
2,000の報告書と1,200の地図
- 演説の中身は、ウィルソンの顧問で長年の友人のエドワード・ハウス大佐が組織した、約150人の政治学者や社会科学者のグループ「インクワイアリー」(調査団)の報告にもとづいていました
- 彼らは、世界のほとんどすべての地域について、連合国とアメリカの政策を調べ、講和会議で問題になりそうな経済・社会・政治の事実を分析しました
- 作業は秘密のうちにはじまり、最終的に約2,000の報告書と文書、少なくとも1,200の地図をつくりあげた、と解説は書いています
14か条から
- 第1条:「公開の場でむすばれる、公開の平和の約束。そのあとは、いかなる種類の秘密の国際的な取り決めもあってはならず、外交はつねに率直に、公衆の目の前でおこなわれなければならない」
- 第2条:平時も戦時も、領海の外での航海の絶対的な自由
- 解説によれば、ウィルソンは、戦争の原因と考えたものに直接取りくみました。秘密条約の廃止、軍備の縮小、先住の人々と植民者の双方の利益にかなう植民地の主張の調整、海の自由
- さらに、将来の平和のために、国と国のあいだの経済の障壁の撤廃、抑圧された少数者への「自決」の約束、すべての国のための集団安全保障のしくみをもつ世界の組織を提案しました
XIV. A general association of nations must be formed under specific covenants for the purpose of affording mutual guarantees of political independence and territorial integrity to great and small states alike.
- 第14条:「大国にも小国にもひとしく、政治的な独立と領土の保全をたがいに保障するために、特定の規約のもとで、国々の全般的な連合がつくられなければならない」

プレ男いちばん最初に「秘密の取り決めはなし」って書いてあるんだ。
砲弾にのせて
- 解説によれば、14か条は、同盟国側(ドイツ側)の戦意をくじき、連合国を勝利にむけて奮いたたせるためのものでもありました
- 14か条は世界じゅうに伝えられ、ロケットや砲弾で、敵の陣地のうしろにまでばらまかれました
ヴェルサイユで
- 戦争を終わらせる条約をつくるため、連合国の指導者がフランスのヴェルサイユに集まると、14か条の多くは、イギリスとフランスの指導者によってしりぞけられました
- ウィルソンは、イギリス、フランス、イタリアが、おもに、失ったものを取りもどし、ドイツを罰してさらに得ることに関心をもっているのを知って、落胆しました
国際連盟、そしてアメリカは
- けれど、集団安全保障のための世界の組織をつくるという、ウィルソンのしめくくりの1か条は、ヴェルサイユ条約に盛りこまれました。この組織が、のちの国際連盟です
- ウィルソンは、条約の承認と連盟への加盟に反対する上院を説得するため、たゆみない運動をおこないました。けれど、上院は条約を承認せず、アメリカは国際連盟に加わりませんでした
- ウィルソンはのちに、アメリカが連盟に加わらなければ、ひと世代のうちに、また世界大戦が起きるだろうと語った、と解説は書いています

メル美言い出した国が入らなかったなんて…。ウィルソンの心配は、そのとおりになってしまったんだね。

米国立公文書館によれば、ウィルソンの14か条の最後の1か条、集団安全保障のための世界の組織はヴェルサイユ条約に盛りこまれ、国際連盟になりました。けれど、アメリカの上院は条約を承認せず、アメリカは連盟に加わりませんでした。
まとめ
- 1918年1月8日、ウィルソン大統領が議会で14か条を示した
- 約150人の「インクワイアリー」の、約2,000の報告書と1,200以上の地図がもと
- 第1条「公開の平和の約束」、第2条「海の自由」、そして秘密条約の廃止、軍備縮小、自決
- 第14条「大国にも小国にもひとしく」独立を保障する「国々の全般的な連合」
- ヴェルサイユで多くはしりぞけられたが、第14条は国際連盟に。ところがアメリカは加わらなかった
- 米国の文書はツィンマーマン電報、モンロー宣言、マーシャル・プランもどうぞ
参考文献
- U.S. National Archives. President Woodrow Wilson’s 14 Points (1918). https://www.archives.gov/milestone-documents/president-woodrow-wilsons-14-points (閲覧日:2026年10月12日)
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