大人の教養An Evening of Culture

第一幕Act I — Love & Letters

泉鏡花『夜行巡査』規則どおりにしか歩かない、冷たいほど職務に忠実な巡査・八田。夜のお堀端で耳にしたのは、愛する女・お香をはなさない伯父の、ぞっとする告白。伯父が堀に落ちたとき、泳げない八田は——「職務だ」

No.1202026年10月12日

泉鏡花の短編『夜行巡査』(1895年4月『文芸倶楽部』初出)。明治27年12月の夜、麹町の英国公使館のあたりを巡回する巡査・八田義延は、股引きの破れた老車夫を叱り、赤ん坊を抱いて軒下で寝る母子を追いたてる、規則一点ばりの男。その夜、八田は堀端で、かつて結婚を申しこんで断られた女・お香と、その伯父に出会います。伯父は酒に酔って、八田との結婚を許さないほんとうの理由を語りだしました。そして、伯父が氷の張った堀に落ちたとき——。青空文庫の本文で紹介します。

目次
  1. 規則一点ばりの巡査
  2. お堀端の二人
  3. 伯父の告白
  4. 「職務だ」
  5. 「はたして仁なりや」
  6. まとめ

プレ男『夜行巡査』って、夜の見まわりのおまわりさんの話?

メル美そう。でも、ただの警察の話じゃないの。恋と、ぞっとするような執念の話なんだ。

今回は、泉鏡花の短編『夜行巡査』です。青空文庫の本文(底本:角川文庫『高野聖』)で読みました。初出は『文芸倶楽部』1895年(明治28年)4月です。本文中の「」の言葉は、青空文庫の本文からの引用です。

※この作品には、人が水に沈んで亡くなる場面があります。

規則一点ばりの巡査

お堀端の二人

プレ男断られた本人が、すぐ後ろで聞いてる…!

伯父の告白

「職務だ」

メル美自分の恋をじゃました人を、泳げないのに、職務だから助けにいく…。

「はたして仁なりや」

『夜行巡査』の八田は、「職務だ」と言って、泳げないのに氷の張った堀へ身を投げます。鏡花は、世間が八田を「仁」とたたえたことに、「はたして仁なりや」と問いかけています。

まとめ


参考文献

  1. 泉鏡花. 夜行巡査(底本:『高野聖』角川文庫、角川書店). 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/000050/card897.html (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。