幽々奇譚A Nocturnal Field Guide

YōkaiNo.137

日本の妖怪安達ヶ原の鬼婆福島・二本松に伝わる「いわて」の話。都の姫を救いたい一心で奥州へ下った乳母は、知らずにわが娘を手にかけ、鬼になった。もとをたどると、平安時代の1首の「からかいの歌」に行きつく?

福島県二本松市の安達ヶ原に伝わる鬼婆の話。二本松市の公式サイト「二本松の民話」によると、京の都で姫の世話をしていた老女「いわて」が、姫の病を治すために奥州へ下り、旅人をおそうようになります。ところがある晩、知らずに自分の娘を手にかけてしまい、鬼婆になったといいます。最後は熊野の僧・祐慶が如意輪観音の力で助かります。歴史学者の喜田貞吉は、話の「火元」は平兼盛の歌だと書きました。市の資料と青空文庫をもとに紹介します。

2026年10月22日

白い髪をふり乱し、杖にもたれて立つ老婆の姿。背後にすすきと川
勝川春英「七代目片岡仁左衛門の安達ヶ原の黒塚婆」1795年(寛政7年)11月、錦絵(三枚続の中央)。メトロポリタン美術館蔵(JP334、オープンアクセス・パブリックドメイン)。歌舞伎で鬼婆を演じた役者の絵です
目次
  1. プロフィール(二本松市「安達ヶ原物語」より)
  2. 姫を救いたい一心で
  3. 晩秋の夜、宿をたのんだ若い夫婦
  4. 「ここを開けてはいけないよ」
  5. お札が山に、谷に、川に
  6. マジレス:話の「火元」は1首の歌?
  7. 能の「黒塚」と、いまの安達ヶ原
  8. まとめ

メル美「安達ヶ原の鬼婆」って、旅人をおそう、こわいおばあさんの話だよね。

プレ男でも、なんで鬼になったんだろう。最初から鬼だったの?

こんにちは、Dr. Taro です。 日本の妖怪、今回は安達ヶ原(あだちがはら)の鬼婆(おにばば)です。舞台は今の福島県二本松市。二本松市の公式サイトにある民話「安達ヶ原物語」と、青空文庫にある歴史学者・喜田貞吉の文章を読んでみました。

※この記事には、人が命を落とす場面が出てきます。民話のすじを伝える程度にとどめています。

プロフィール(二本松市「安達ヶ原物語」より)

名前 安達ヶ原の鬼婆。もとは「いわて」という名の老女
もとの身分 京の都で、お姫様のお世話をしていた
すみか 奥州、阿武隈川のほとりの一軒家
鬼になった理由 知らずに自分の娘を手にかけてしまい、苦しみの末に
最後 僧・祐慶(ゆうけい)を追ううち、如意輪観音の矢に射られる

白い髪をふり乱し、杖にもたれて立つ老婆の姿。背後にすすきと川

勝川春英「七代目片岡仁左衛門の安達ヶ原の黒塚婆」1795年(寛政7年)11月、錦絵(三枚続の中央)。メトロポリタン美術館蔵(JP334、オープンアクセス・パブリックドメイン)。歌舞伎で鬼婆を演じた役者の絵です

姫を救いたい一心で

プレ男最初は、姫を助けたかっただけなんだ…。

晩秋の夜、宿をたのんだ若い夫婦

メル美娘は、お母さんをさがして旅をしていたんだね…。悲しすぎる。

「ここを開けてはいけないよ」

お札が山に、谷に、川に

マジレス:話の「火元」は1首の歌?

プレ男からかいの歌が、こんな悲しい話に?話って、伝わるうちに変わっていくんだね。

能の「黒塚」と、いまの安達ヶ原

二本松市に伝わる民話では、鬼婆はもともと姫の世話をしていた老女「いわて」。知らずにわが娘の命をうばってしまい、苦しみの末に鬼になったと語られています。

まとめ


参考文献

  1. 二本松市. 二本松の民話「安達ヶ原物語」. https://www.city.nihonmatsu.lg.jp/bunka_sports_syo/bunka_rekishi/minwa/page001329.html (閲覧日:2026年10月22日)
  2. 二本松市. 指定文化財「史跡・名称・記念物など」. https://www.city.nihonmatsu.lg.jp/bunka_sports_syo/bunka_rekishi/shitei_bunka/page001109.html (閲覧日:2026年10月22日)
  3. 二本松市. 広報にほんまつ 2013年1月号「鬼ばば伝説の地で薪能「黒塚」を鑑賞」. https://www.city.nihonmatsu.lg.jp/data/doc/1509097962_doc_13_8.pdf (閲覧日:2026年10月22日)
  4. 喜田貞吉. 安達ヶ原の鬼婆々(余白録)(底本:東北文化研究 第一巻第一号、史誌出版社、1928年). 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/001344/card55415.html (閲覧日:2026年10月22日)
  5. メトロポリタン美術館. Katsukawa Shun’ei, The Actor Kataoka Nizaemon VII as the Old Beggar Woman Kurozuka Babā at Adachigahara, 1795(JP334、パブリックドメイン). https://www.metmuseum.org/art/collection/search/36802 (閲覧日:2026年10月22日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

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