幽々奇譚A Nocturnal Field Guide

YōkaiNo.144

日本の妖怪手長足長足の長い人が、手の長い人を背負って海で魚をとる。福島・新地の「手長明神」は、山の上から長い手をのばして海の貝を食べ、その殻が貝塚になった——じつは国の史跡に名前が残る巨人

手の長い「手長」と、足の長い「足長」。足長が手長を背負って海に入り、魚をとる姿は、根付や絵にもなりました。歴史学者・喜田貞吉の「手長と足長」(1919年、青空文庫)によると、福島県新地町の手長明神は、山から長い手をのばして海の貝を食べ、その殻が貝塚になったと伝えられます。この貝塚は1930年に「新地貝塚 附 手長明神社跡」として国の史跡に。『常陸国風土記』の大串貝塚の巨人の話とあわせて紹介します。

2026年10月22日

足の長い男が、手の長い男を背負って立つ木彫りの根付。手長の長い腕の先にタコがからみついている
「足長と手長とタコの根付(Netsuke of Ashinaga and Tenaga with an Octopus)」18世紀、木。メトロポリタン美術館蔵(10.211.2348、オープンアクセス・パブリックドメイン)
目次
  1. プロフィール(喜田貞吉「手長と足長」ほかより)
  2. もとは、遠い海の国の人たち
  3. 福島・新地の「手長明神」
  4. 『常陸国風土記』の巨人と、大串貝塚
  5. 諏訪にも、壱岐にも
  6. マジレス:喜田貞吉の説は「臆説」
  7. まとめ

プレ男手長足長(てながあしなが)って、手がすごく長いのと、足がすごく長いのの2人組なんでしょ?

メル美どこに伝わっている妖怪なんだろう。こわいの?

こんにちは、Dr. Taro です。 日本の妖怪、今回は手長足長です。歴史学者・喜田貞吉(きた さだきち)が1919年(大正8年)に書いた「手長と足長」(青空文庫)と、文化庁・農林水産省の資料を読んでみました。

プロフィール(喜田貞吉「手長と足長」ほかより)

名前 手長(てなが)・足長(あしなが)
姿 手がとても長い人と、足がとても長い人
得意技 足長が手長を背負って海に入り、魚をとる(『三才図会』の長脚国・長臂国)
神さまとして 「手長明神」「足長大明神」として、各地にまつられている
ゆかりの場所 福島県新地町の「新地貝塚 附 手長明神社跡」(国の史跡)

足の長い男が、手の長い男を背負って立つ木彫りの根付。手長の長い腕の先にタコがからみついている

「足長と手長とタコの根付(Netsuke of Ashinaga and Tenaga with an Octopus)」18世紀、木。メトロポリタン美術館蔵(10.211.2348、オープンアクセス・パブリックドメイン)

もとは、遠い海の国の人たち

メル美足が長い人は深い海に入れて、手が長い人は魚をつかまえられる。2人で協力してるんだね。

福島・新地の「手長明神」

プレ男妖怪の名前が、国の史跡の名前に入ってるんだ!

『常陸国風土記』の巨人と、大串貝塚

諏訪にも、壱岐にも

マジレス:喜田貞吉の説は「臆説」

福島県新地町の手長明神は、山から長い手をのばして海の貝を食べ、その殻が貝塚になったと伝えられています。この貝塚は1930年に「新地貝塚 附 手長明神社跡」として国の史跡に指定されています。

まとめ


参考文献

  1. 喜田貞吉. 手長と足長 土蜘蛛研究(初出:民族と歴史 第一巻第四号、1919年。底本:先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選、河出書房新社、2008年). 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/001344/card49815.html (閲覧日:2026年10月22日)
  2. 文化庁. 文化遺産オンライン「新地貝塚 附 手長明神社跡」(国指定文化財等データベース). https://online.bunka.go.jp/heritages/detail/201106 (閲覧日:2026年10月22日)
  3. 農林水産省関東農政局. 那珂川沿岸農業水利事業所「農と歴史」+a さらに詳しく 大串貝塚と巨人伝説. https://www.maff.go.jp/kanto/nouson/sekkei/kokuei/nakagawa/rekishi/001plus.html (閲覧日:2026年10月22日)
  4. メトロポリタン美術館. Netsuke of Ashinaga and Tenaga with an Octopus, 18th century(10.211.2348、パブリックドメイン). https://www.metmuseum.org/art/collection/search/59399 (閲覧日:2026年10月22日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

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