幽々奇譚A Nocturnal Field Guide

YōkaiNo.146

遠野物語ヤマハハ(山姥)留守番の娘の家に「開けろ、開けないなら蹴やぶるぞ」。柴の束、萱の束、沼にうつった影、そして木の唐櫃——逃げる娘と追うヤマハハの昔話。柳田國男は『山の人生』で「山姥を妖怪なりとも考えがたきこと」と書いた

柳田國男『遠野物語』(1910年)の115〜117話には、遠野の「昔々」(昔話)にいちばん多いという「ヤマハハ」の話が2つ記されています。柳田は「ヤマハハは山姥のことなるべし」と書いています。留守番の娘を追いかけ、柴や萱の束ごと山から滑り落ち、沼にうつった影に飛びこむヤマハハ。娘になりすまして嫁入りの馬に乗ったヤマハハを見やぶったのは、家の鶏の鳴き声でした。『山の人生』(1925年)の山姥の章とあわせて、原文から紹介します。

2026年10月22日

目次
  1. プロフィール(『遠野物語』115〜117話より)
  2. 115話:遠野の昔話には、ヤマハハが多い
  3. 116話:逃げる娘と、追うヤマハハ
  4. 石の唐櫃か、木の唐櫃か
  5. 117話:娘になりすましたヤマハハと、鶏の声
  6. 柳田國男『山の人生』:「山姥を妖怪なりとも考えがたきこと」
  7. まとめ

プレ男山姥(やまんば)って、山にすむこわいおばあさんだよね。『遠野物語』にも出てくるの?

メル美遠野では「ヤマハハ」って呼ぶんだって。しかも、昔話の中にいちばん多く出てくるらしいよ。

こんにちは、Dr. Taro です。 柳田國男『遠野物語』(1910年)の妖怪、今回はヤマハハです。115〜117話の原文を青空文庫で読み、柳田がのちに書いた『山の人生』(1925年)の山姥の章もあわせて見ていきます。

プロフィール(『遠野物語』115〜117話より)

名前 ヤマハハ(柳田は「山姥のことなるべし」と書く)
出てくるところ 遠野の昔々(昔話)。柳田は「ヤマハハの話最も多くあり」と書く
ねらうもの 親が町へ出かけて留守番をしている娘
弱いところ 柴や萱の束を抱えたまま山から滑り落ちる。沼にうつった影を本物と思って飛びこむ
見やぶったもの 家の鶏の鳴き声(117話)

115話:遠野の昔話には、ヤマハハが多い

116話:逃げる娘と、追うヤマハハ

メル美「開けないなら蹴やぶる」って言われたら、開けるしかないよね…。

プレ男柴で1回、萱で1回、影でまた1回。ヤマハハ、こわいけどちょっとうっかりしてる…!

石の唐櫃か、木の唐櫃か

117話:娘になりすましたヤマハハと、鶏の声

メル美116話は娘が逃げきる話なのに、117話は助からない…。気づいたのが鶏だけだった、っていうのがこわいね。

柳田國男『山の人生』:「山姥を妖怪なりとも考えがたきこと」

『遠野物語』115話で柳田國男は、遠野の昔話にはヤマハハの話がいちばん多く、「ヤマハハは山姥のことなるべし」と書いています。116話・117話は、留守番の娘をねらうヤマハハの昔話です。

まとめ


参考文献

  1. 柳田国男. 遠野物語(初出:1910年6月14日。底本:新版 遠野物語 付・遠野物語拾遺、角川文庫、2004年新版). 115・116・117話. 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/001566/card52454.html (閲覧日:2026年10月22日)
  2. 柳田国男. 山の人生(初出:アサヒグラフ 第4巻第2号〜第5巻第7号、朝日新聞社、1925年。底本:遠野物語・山の人生、岩波文庫、1976年). 二一「山姥を妖怪なりとも考えがたきこと」. 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/001566/card52505.html (閲覧日:2026年10月22日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

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