幽々奇譚A Nocturnal Field Guide

YōkaiNo.158

日本の妖怪天狗礫(てんぐつぶて)夜な夜な、どこからともなく家に小石が降ってくる。狐が後ろ足で石をけとばすのか、天狗が投げるのか——明治の妖怪学者・井上円了が新聞記事を集めて調べた「投石の怪」の正体は、いつも人だった

夜中に石が降ってきて人を驚かす怪しい出来事は、昔から狐狸のしわざとも、天狗が投げる「天狗礫(てんぐつぶて)」ともいわれてきました。井上円了は『おばけの正体』(大正3年)で、京都・仙台・佐賀などの新聞にのった投石の騒ぎを集め、どれも人のしわざだったことを示しています。『迷信解』(明治37年)には、狐のいる川岸で釣りをする漁師に石を投げて、鮎をせしめた少年の話も。青空文庫の本文で紹介します。

2026年10月22日

目次
  1. プロフィール(井上円了『おばけの正体』『迷信解』より)
  2. 「狐が後ろ足でけとばす」
  3. 京都の「小石の雨」
  4. 仙台:石を「拾う」人の袂
  5. 佐賀:天から降った薪
  6. 漁師と少年と鮎
  7. この妖怪の読みどころ
  8. まとめ

プレ男家に石が降ってくるって、海外のホラー映画みたい!

メル美日本では「天狗のしわざ」って言われてきたんだって。明治の学者がその正体を調べているよ。

日本の妖怪、今回は天狗礫(てんぐつぶて)です。妖怪を研究した井上円了の『おばけの正体』(緒言は大正3年)と『迷信解』(明治37年)で、青空文庫の本文を読みました。円了は、新聞記事や各地からの報告を集めて、妖怪の正体を一つずつ説明しようとしました。

プロフィール(井上円了『おばけの正体』『迷信解』より)

名前 天狗礫(てんぐつぶて)。「投石の怪事」
すること 夜中、どこからともなく家に石を投げて、人を驚かす
言い伝えの正体 狐狸(狐が後ろ足で石をけとばす)、または天狗が投げる
円了が集めた例の正体 どれも人のしわざ

「狐が後ろ足でけとばす」

京都の「小石の雨」

メル美主人が「狐のしわざだ」って思いこんだから、続いちゃったんだね。

仙台:石を「拾う」人の袂

佐賀:天から降った薪

漁師と少年と鮎

プレ男漁師さん、狐にやさしすぎる!でも、ちょっと笑っちゃうね。

井上円了が集めた投石の騒ぎでは、京都でも仙台でも佐賀でも、石や薪を投げていたのは人でした。仙台の例では、降ってきた石はいつも同じ人に拾われ、その人の袂には石が入っていました。

この妖怪の読みどころ

まとめ


参考文献

  1. 井上円了. おばけの正体「第三八項 投石の怪事」「第三九項 仙台の投石事件」「第四二項 佐賀の怪事」「第四三項 高崎の投石事件」. 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/001021/card49355.html (閲覧日:2026年10月22日)
  2. 井上円了. 迷信解「第二段 狐狸のこと 付人狐、犬神のこと」「第三段 狐惑、狐憑きのこと」. 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/001021/card49373.html (閲覧日:2026年10月22日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

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