幽々奇譚A Nocturnal Field Guide

Ghost StoriesNo.177

岡本綺堂「くろん坊」幕末の美濃の山奥、谷のそばの一軒家。若い僧が夜ふけに出ていったあと、闇の中から聞こえてきたのは、乾いた物が打ちあうような「からから」という笑い声——谷の木の枝にかかった、ひとつの髑髏の因縁話

岡本綺堂「くろん坊」(初出『文藝倶楽部』1925年7月)。文久2年の秋、隠密の役目で美濃の大垣に入った語り手の叔父は、正体を怪しまれて山越えで越前へ逃げる途中、谷のそばの一軒家に泊めてもらいます。夜ふけに表へ出ていった若い僧と、谷から聞こえる冷たい笑い声。翌朝、下大須の村の老人が語ったのは、山に棲む「黒ん坊」と杣の一家の話でした。青空文庫の本文で、あらすじと読みどころを紹介します。

2026年10月22日

目次
  1. どんな話?
  2. きっかけは『享和雑記』
  3. 隠密の山越え
  4. 谷のそばの一軒家
  5. 「何事があっても、お気にかけられぬように」
  6. 谷に向かって合掌する僧
  7. 老人の長い話
  8. 枝にかかった髑髏
  9. 「あの髑髏が朽ちて落ちるまでは」
  10. 読みどころ
  11. まとめ

※この作品には、怪物を斧で殺す場面と、娘と母親が自ら谷へ身を投げる場面が出てきます。題名と作中の「黒ん坊」は、いまでは差別的な言葉ですが、作品の題名と作中の呼び名なので、原文のまま使っています。

プレ男山奥の一軒家に泊めてもらう話って、だいたい何か出るよね。

メル美今回は「笑い声」なんだって。それも、人の声じゃないの。

今回は、岡本綺堂の「くろん坊」です。青空文庫の本文(底本:『鷲』光文社文庫、1990年。底本の親本:『異妖新篇―綺堂読物集第六巻』春陽堂、1933年)で読みました。初出は『文藝倶楽部』1925年(大正14年)7月です。

どんな話?

題名 くろん坊
作者 岡本綺堂
初出 『文藝倶楽部』1925年(大正14年)7月
語り 「わたし」が、若いころ叔父から聞いた話を思い出して語る
舞台 文久2年(江戸末期)の秋、美濃の山奥。下大須の村の手前の一軒家
主な人物 語り手の叔父(当時26歳)/一軒家の若い僧/下大須の老人/杣の源兵衛の一家

きっかけは『享和雑記』

隠密の山越え

谷のそばの一軒家

「何事があっても、お気にかけられぬように」

メル美こわいのに、泊めてくれた人に気をつかって知らないふりをするんだね。

谷に向かって合掌する僧

老人の長い話

枝にかかった髑髏

源兵衛は、髑髏の音は乾いた骨が山風にあおられて枝を打つだけだと言いました。それでも一家は、その「からから」という音のなかで、ひとりずつ谷へ消えていきます。

「あの髑髏が朽ちて落ちるまでは」

読みどころ

まとめ


参考文献

  1. 岡本綺堂. くろん坊(底本:『鷲』光文社文庫、光文社、1990年。底本の親本:『異妖新篇―綺堂読物集第六巻』春陽堂、1933年。初出:『文藝倶楽部』1925年7月). 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/000082/card45485.html (閲覧日:2026年10月22日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

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