
メル美子宮頸がんは、ワクチンと検診で「なくせるがん」って聞いたの。ほんと?

プレ男がんを「なくす」って、すごい目標だね。世界ではどうなってるんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、世界の子宮頸がんの話です。世界保健機関(WHO)のファクトシート「Cervical cancer」(2026年7月3日)をもとにまとめました。子宮頸がんの基本は、子宮頸がんを見てください。
2024年、約60万4,000人が診断
WHOによると、
- 子宮頸がんは、世界の女性で5番目に多く診断されるがんで、2024年には約60万4,000人が新たに診断され、約28万人が亡くなりました
- 低・中所得国で、かかる人も亡くなる人も多く、ワクチン・検診・治療を受けにくいことが背景にあるとしています
- HIVとともに生きる女性は、そうでない女性にくらべて6倍子宮頸がんになりやすいとしています
HPVが長く感染し続けることで起こる
WHOによると、
- 子宮頸がんのほとんどは、発がん性のあるHPVの感染で起こります。HPVは、性的な経験のあるほとんどの人が一度は感染する、ありふれた性感染症で、多くは体が自然にウイルスを排除します
- 発がん性のあるHPVが長く感染し続けると、異常な細胞ができ、がんになることがあります。ふつうは15〜20年かかりますが、治療していないHIVなどで免疫が弱いと5〜10年と速くなることがあります
- たばこは、がんへ進むリスクを上げる要因の1つです

前がん病変はほとんど症状がないので、HPVワクチンを接種した人も、定期的な子宮頸がん検診が大切です。
防ぐ方法
WHOによると、
- 9〜14歳の女の子へのHPVワクチンは、感染や子宮頸がんを防ぐのに高い効果があります。現在のワクチンはすべて、子宮頸がんの約76%の原因となるHPV16型と18型を防ぎます
- 30歳から、精度の高い検査で5〜10年ごとに検診を受けるようすすめています(HIVとともに生きる女性は25歳から3〜5年ごと)
- 前がん病変はほとんど症状がないため、ワクチンを接種した人も定期的な検診が大切です
- HPV検査の自己採取は、医療者が採取したものと同じくらい信頼できるとしています
- たばこを吸わない・やめること、コンドームを使うことなども、リスクを下げる方法としてあげています

プレ男ワクチンを打っていても、検診は受けたほうがいいんだね。
「90-70-90」の目標
WHOによると、世界の国々は、子宮頸がんの排除に向けて、次の目標を進めています。
- 15歳までに女の子の90%がHPVワクチンを完了
- 35歳と45歳までに女性の70%が検診を受ける
- 前がん病変やがんのある女性の90%が適切な治療を受ける
また、2025年の世界保健総会の決議(WHA78.8)で、毎年11月17日が「世界子宮頸がん排除の日」になりました。
こんな症状は受診を
WHOによると、生理以外・閉経後・性交後の出血、おりものがふえた・においが強い、腰・脚・骨盤の続く痛み、体重減少やだるさ、脚のむくみなどがあれば、医療者に相談するようすすめています。早く見つけて治療すれば、治すことができます。
日本のHPVワクチンはHPVワクチン、日本の検診は子宮頸がん検診は20歳からを見てください。男性のがんもふくめたHPVとがんの話は、HPVが原因のがんは、世界で年69万件(WHO)にまとめています。
(更新)厚生労働省の同じ指針では、市町村の子宮頸がん検診は、細胞診なら20歳以上で原則2年に1回、HPV検査単独法なら30歳以上で原則5年に1回(30歳から5歳きざみの年齢)とされています。
まとめ
- 2024年、世界で約60万4,000人が診断、約28万人が死亡
- ほとんどはHPVの持続感染が原因。がんになるまでふつう15〜20年
- HPVワクチンと検診、前がん病変の治療で多くを防げる
- ワクチンを打った人も検診を
- 世界は「90-70-90」で子宮頸がんの排除をめざす
参考文献
- World Health Organization. Cervical cancer(Fact sheet, 3 July 2026). https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/cervical-cancer (閲覧日:2026年10月12日)
- World Health Organization. Countries and partners call for stronger, accountable systems to eliminate cervical cancer(12 June 2026). https://www.who.int/news/item/12-06-2026-countries-and-partners-call-for-stronger-accountable-systems-to-eliminate-cervical-cancer (閲覧日:2026年10月12日)
- 厚生労働省. がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針. https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001471911.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。