
メル美卵巣がんで抗がん剤の治療を始める叔母が、「髪が抜けるのがいちばんつらい」って言ってるの。どうしたらいいんだろう。

プレ男いつごろから抜けて、いつ生えてくるのかがわかるだけでも、少し安心できるかもしれないね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、抗がん剤の治療で髪が抜けるときの話です。日本産婦人科医会の研修ノート「No.105 女性のがん サポーティブケア」(医師向け)の「脱毛、アピアランス」をもとにまとめました。
いつ抜けて、いつ生える?
研修ノートによると、
- 抗がん剤による脱毛は、治療を始めて約2〜3週間(早いと10日ほど)で始まります(薬や治療法によってちがいます)
- 頭の髪だけでなく、まつ毛、眉毛、鼻毛、わき毛、陰毛などにも起こります
- 抗がん剤による脱毛は一時的で、治療が終わって1〜3か月で生えはじめ、1年ほどで回復します
- 生えてきた髪は、色や質が前とちがう(かたい、やわらかい、ちぢれる、白髪など)ことがありますが、約2年で元の髪質に戻るといわれています
- ただし、十分に回復しない場合もあります

抗がん剤による脱毛は一時的で、治療が終わって1〜3か月で生えはじめ、1年ほどで回復するとされています。見た目の悩みは、遠慮せずに医療スタッフに相談してください。
準備とケア
研修ノートによると、脱毛を予防することや止めることはできないため、次のような準備やケアをすすめています。
- 前もって髪を短くしておく(抜ける量が少なく、ショックも軽い。手入れも楽)
- シャンプーは中性のものを、週2回ほどに。強くブラッシングしない、パーマはかけない
- 爪を短く切り、シャンプーはよく泡立てて、頭皮をやさしく洗ってよくすすぐ
- 抜けた髪が散るのを防いだり、頭を守ったり温めたりするために、帽子やバンダナを用意する
頭皮を冷やして脱毛を減らす方法(頭皮冷却)もありますが、日本人を対象にした明確な根拠はないとされています。

プレ男前もって髪を短くしておくと、ショックが軽くなるんだね。
見た目の悩みを支える「アピアランスケア」
研修ノートによると、
- 治療の成績が上がり、治療中も仕事や社会生活を続けたい人がふえるなかで、見た目の変化による苦痛が問題になっています
- 「自分らしくない」という気持ちや、がんであることを人に知られて関係が変わるのではという不安などがあります
- がんの人の見た目に関するケアを「アピアランスケア」といい、スキンケア、化粧、ヘアスタイルなどの整容的な支援と、見た目の変化を受け入れ、自分らしいスタイルで人と関われるようにする心理社会的な支援があります
- 病院の中に、アピアランスケアの研修を受けたスタッフがいるか、病院の外で使える支援があるかを確かめるとしています
家族にできること
- 「髪くらい」と軽く言わずに、つらさを受けとめる
- 帽子やウィッグを一緒に選ぶなど、準備を手伝う
婦人科のがんの治療のあとのむくみについては婦人科がんの手術のあとの足のむくみ(リンパ浮腫)、将来の妊娠についてはがん治療の前に知っておきたい「妊孕性温存」を見てください。
(更新)東京都の例では、東京都がんポータルサイトの「アピアランスケア支援事業(ウィッグ購入費等助成)」(2026年8月17日更新)によると、東京都は、がんなどの治療にともなう脱毛や乳房の切除など外見の変化に悩む患者さんに対し、ウィッグなどの購入費を助成する区市町村の取組を支援しています。助成の内容は区市町村ごとにちがうため、住んでいる区市町村に問い合わせるよう案内されていて、ページには実施している区市町村と問い合わせ窓口の一覧が載っています。東京都以外の状況は確認していません。
まとめ
- 脱毛は、治療開始から約2〜3週間で始まる。まつ毛・眉毛などにも
- 一時的で、治療が終わって1〜3か月で生えはじめ、1年ほどで回復
- 生えた髪の色や質がちがうことも。約2年で元に
- 髪を短くしておく、やさしく洗う、帽子やバンダナを用意
- 見た目の悩みは、アピアランスケアで支えてもらえる
参考文献
- 公益社団法人日本産婦人科医会. 研修ノート No.105 女性のがん サポーティブケア「11.脱毛、アピアランス」. https://www.jaog.or.jp/notes/note12656/ (閲覧日:2026年10月12日)
- 東京都保健医療局 東京都がんポータルサイト. アピアランスケア支援事業(ウィッグ購入費等助成)(2026年8月17日更新). https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/iryo_hoken/gan_portal/chiryou/apiaranncecare/apiaranncesiennjigyou (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。