目次

プレ男人を見るとねころがる動物って、なにそれ、かわいい!

メル美『山海経』の北の山々には、そんなちょっとゆかいな生きものが、たくさん出てくるんだって。
こんにちは、Dr. Taro です。 幻獣の解説、今回は中国の『山海経(せんがいきょう)』北山経のふしぎな生きものです。『山海経』の3番目の篇「北山経」の原文(ウィキソース)を読みました。南と西の山々の生きものは南山経のふしぎな生きものと西山経のふしぎな生きものへ。

蒋応鎬(しょうおうこう)の『山海経図絵全像』より「耳鼠」。中国・明代。ウィキメディア・コモンズ(パブリックドメイン)
プロフィール
| 名前 | すむところ | すがた | ふしぎなこと |
|---|---|---|---|
| 䑏疏 | 帯山 | 馬のようで、角が1本 | 火をふせぐことができる |
| 儵魚 | 帯山の川 | ニワトリのようで赤い毛、尾が3つ、足が6本、頭が4つ | 食べるとうれいが消える |
| 何羅の魚 | 譙明の山の川 | 頭1つに体が10 | 声は犬がほえるよう |
| 鰼鰼の魚 | 涿光の山の川 | カササギのようで翼が10枚、うろこは羽の先に | 火をふせぐことができる |
| 耳鼠 | 丹熏の山 | ネズミのようで、ウサギの頭にシカの体 | しっぽで飛ぶ。百の毒をふせぐ |
| 幽鴳 | 辺春の山 | 禺(サルのなかま)のようで、体にもよう | よく笑い、人を見るとねころがる |
| 諸犍 | 単張の山 | ヒョウのようで長い尾、人の頭に牛の耳、目が1つ | 歩くときは自分の尾をくわえる |
| 天馬 | 馬成の山 | 白い犬のようで、頭が黒い | 人を見ると飛ぶ |
1. 火をふせぐ獣と、うれいを消す魚
- 北山経の帯山には、こんな獣がいます。「すがたは馬のようで、角が1本あり、錯(さく)がある。名を䑏疏(かんそ)という。火をふせぐことができる」
- 帯山から流れる川には、こんな魚がいます。「儵魚(ゆうぎょ)が多い。すがたはニワトリのようで赤い毛、尾が3つ、足が6本、頭が4つ。声はカササギのよう。これを食べると、うれいがなくなる」

メル美魚なのに、ニワトリみたいで頭が4つ…。でも食べるとうれいが消えるなら、ちょっと気になるね。
2. 頭が1つで体が10の魚、翼が10枚の魚
- 譙明(しょうめい)の山から流れる川には、「何羅(から)の魚が多い。頭が1つで、体が10ある。声は犬がほえるよう」と書かれています。同じ山には、貆(かん)のようで赤い毛の獣・孟槐(もうかい)がいて、「わざわいをふせぐことができる」とされます
- 涿光(たくこう)の山から流れる川には、「鰼鰼(しゅうしゅう)の魚が多い。すがたはカササギのようで、翼が10枚。うろこはみな羽の先にある。声はカササギのよう。火をふせぐことができる」
3. しっぽで飛ぶ耳鼠
- 丹熏(たんくん)の山には、こんな獣がいます。「すがたはネズミのようで、ウサギの頭にシカの体。声は犬がほえるよう。しっぽで飛ぶ。名を耳鼠(じそ)という。これを食べると「䐆」にならず、また百の毒をふせぐことができる」

プレ男しっぽをプロペラみたいにして飛ぶのかな!?
4. よく笑う幽鴳、尾をくわえる諸犍
- 辺春(へんしゅん)の山には、ネギやニラ、モモやスモモが多く、こんな獣がいます。「すがたは禺のようで、体にもようがある。よく笑い、人を見るとねころがる。名を幽鴳(ゆうあん)という。その鳴き声は、自分の名前をよぶ」
- 単張(たんちょう)の山には、こんな獣がいます。「すがたはヒョウのようで長い尾、人の頭に牛の耳、目が1つ。名を諸犍(しょけん)という。よくさけぶ。歩くときは、その尾をくわえ、いるときは、その尾をまるめておく」
5. 人を見ると飛ぶ「天馬」
- 馬成(ばせい)の山には、こんな獣がいます。「すがたは白い犬のようで、頭が黒い。人を見ると飛ぶ。名を天馬という。その鳴き声は、自分の名前をよぶ」
- 同じ山の鳥・鶌鶋(くつきょ)は、「すがたはカラスのようで、頭が白く体が青く、足が黄色い。これを食べると、飢えない」と書かれています

メル美「天馬」なのに、すがたは白い犬なんだね。名前とすがたがちがうのも、おもしろい!
6. 北山経の神と、精衛
- 北山経のはじめの連なりは、単狐の山から隄山まで、25の山、5490里。「その神は、みな人の顔にヘビの体」と書かれています
- 北山経には、東の海でおぼれた炎帝の娘が鳥になり、木や石をくわえて海をうめようとする精衛の話も出てきます(くわしくは精衛と夸父)

『山海経』北山経では、耳鼠はネズミのようでウサギの頭にシカの体、しっぽで飛び、百の毒をふせぐことができる、と書かれています。
まとめ
- 『山海経』北山経には、北の山々のふしぎな生きものがならんでいる
- 䑏疏と鰼鰼の魚は火をふせぎ、儵魚を食べるとうれいが消える
- 耳鼠はしっぽで飛び、百の毒をふせぐ
- 幽鴳はよく笑い、人を見るとねころがる。諸犍は歩くとき自分の尾をくわえる
- 白い犬のような天馬は、人を見ると飛ぶ
- 東の山の東山経のふしぎな生きもの、南の山の南山経のふしぎな生きもの、西の山の西山経のふしぎな生きもの、北山経の鳥精衛と夸父もどうぞ
参考文献
- 『山海經』北山經. ウィキソース. https://zh.wikisource.org/wiki/山海經/北山經 (閲覧日:2026年10月12日)
- ウィキメディア・コモンズ. 耳鼠(蒋應鎬『山海經圖繪全像』、明代、パブリックドメイン). https://commons.wikimedia.org/wiki/File:耳鼠.jpg (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。



