
プレ男燭龍って、ろうそくの竜? 名前がかっこいい!

メル美目をあけると昼、とじると夜になるんだって。スケールが大きすぎる神さまなの。
こんにちは、Dr. Taro です。 幻獣の解説、今回は中国の燭龍(しょくりゅう)です。『山海経(せんがいきょう)』海外北経・大荒北経と、屈原の作とされる『楚辞』天問の原文(ウィキソース)を読みました。中国神話の全体は中国神話の入門へ。

「燭龍神図」(『古今図書集成』神異典より)18世紀前半、中国・清。版画。ウィキメディア・コモンズ(パブリックドメイン)
プロフィール
| 燭陰(海外北経) | 燭龍(大荒北経) | |
|---|---|---|
| すみか | 鍾山のふもと | 西北の海の外、赤水の北の章尾山 |
| すがた | 人の顔、蛇の体、赤い色 | 人の顔、蛇の体で赤い |
| 目 | 目をあけると昼、とじると夜 | 目をとじると暗く、あけると明るい |
| ふしぎな力 | 吹けば冬、吐けば夏。息をすると風になる | 風雨をよぶ |
| 体の長さ | 千里 | — |
| 食べもの・ねむり | 飲まず、食べず、息をしない | 食べず、ねむらず、息をしない |
1. 鍾山の神・燭陰
『山海経』海外北経です。
- 「鍾山の神を、燭陰という」
- 「目をあけると昼になり、目をとじると夜になる。息を吹くと冬になり、息を吐くと夏になる」
- 「飲まず、食べず、息をしない。息をすると、それが風になる。体の長さは千里」
- 「そのすがたは、人の顔に蛇の体で、赤い色をしている。鍾山のふもとにすむ」

メル美まばたきで昼と夜、息で冬と夏…。1つの神さまが、時間も季節もうごかしてるんだ!
2. 九陰を照らす燭龍
『山海経』大荒北経です。
- 「西北の海の外、赤水の北に、章尾山がある。そこに神がいる。人の顔に蛇の体で、赤い」
- 「目はまっすぐたてについていて、その目をとじると暗くなり、目をあけると明るくなる」
- 「食べず、ねむらず、息をしない。風や雨をよびよせる」
- 「これが九陰を照らす。これを燭龍という」——「燭」はともしびのことです
3. 屈原の問い
- 戦国時代の楚の詩人屈原の作とされる『楚辞』天問は、天地のふしぎを、次々に問いかける詩です
- その中に、こんな一節があります。「日はどこへ行けばとどかないのか。燭龍は、どこを照らすのか」
- 太陽の光がとどかない場所があって、そこを燭龍が照らしている——そんな言い伝えを、屈原が知っていたことがわかります

プレ男太陽がとどかない北の闇を、竜が照らしてるって、なんかロマンがあるね。

『山海経』海外北経では、燭陰は目をあけると昼、とじると夜になり、息を吹くと冬、吐くと夏になるとされています。
まとめ
- 燭龍(燭陰)は、人の顔に、赤い蛇の体の神
- 海外北経では、鍾山の神・燭陰。目をあけると昼、とじると夜、吹けば冬、吐けば夏、体の長さは千里
- 大荒北経では、章尾山の神で、九陰を照らすので燭龍とよばれる
- 屈原の『楚辞』天問も、「燭龍はどこを照らすのか」と問いかけている
- 同じ『山海経』の顔のない神渾沌と帝江、雷の声の一本足の獣夔、九尾の狐、中国神話の入門もどうぞ
参考文献
- 『山海經』海外北經(鍾山之神 燭陰). ウィキソース. https://zh.wikisource.org/wiki/山海經/海外北經 (閲覧日:2026年10月10日)
- 『山海經』大荒北經(章尾山 燭龍). ウィキソース. https://zh.wikisource.org/wiki/山海經/大荒北經 (閲覧日:2026年10月10日)
- 屈原(とされる)『楚辭』天問. ウィキソース. https://zh.wikisource.org/wiki/天問 (閲覧日:2026年10月10日)
- ウィキメディア・コモンズ. Imperial Encyclopaedia - Spirits and the Supernatural - pic75 - 燭龍神圖(『古今圖書集成』神異典、陳夢雷ら編、1700〜1725年ごろ、パブリックドメイン). https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Imperial_Encyclopaedia_-_Spirits_and_the_Supernatural_-_pic75_-_燭龍神圖.png (閲覧日:2026年10月10日)
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