
メル美母が「閉経したのに少し出血した」って。年だからかなって言ってたけど、大丈夫かな…。

プレ男閉経後の出血って、病院に行ったほうがいいのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、子宮体がんの話です。日本産科婦人科学会の一般向け情報と、国立がん研究センターの統計をもとにまとめました。
子宮体がんってどんながん?
- 子宮は、赤ちゃんを育てる子宮体部と、出口の子宮頸部に分かれます。子宮体部にできるのが子宮体がんです
- ほとんどが子宮内膜から発生するため、子宮内膜がんとも呼ばれます
- 学会によると、婦人科のがんで最も多いのが子宮体がんで、今も年々増えています
- 国立がん研究センターの統計では、診断された人は19,945例(2023年)、亡くなった人は3,136人(2024年)、5年相対生存率は81.1%(2018年診断例)です
子宮頸がん検診では見つからない
- 子宮頸がんと子宮体がんは、できる場所も原因もちがうがんです。子宮体がんは、子宮の奥の内膜を調べる検査が必要です(子宮頸がん検診)
なりやすい人
- 子宮体がんには、2つの女性ホルモン(内膜を厚くするエストロゲンと、それをおさえるプロゲステロン)が深く関わっています。バランスが乱れて内膜の細胞が増え続けると、子宮内膜増殖症をへて、がんになると考えられています
- リスクが高いとされるのは、
- 出産したことがない
- 肥満
- 月経不順がある
- エストロゲンだけの薬を飲み続けている
- 女性ホルモンと関係なく起こるタイプもあり、高齢の人に多く、がんに関わる遺伝子の異常が原因とされます。高血圧や糖尿病がある、家族に乳がんや大腸がんの人がいる場合も、リスクが高いとされています

メル美月経不順や肥満も、リスクに関係するんだ。
いちばんのサインは「不正出血」
- 子宮体がんで最も多い自覚症状は、不正な性器出血(異常子宮出血)です
- 子宮頸がんより高い年代でかかりやすいため、とくに更年期や閉経後の不正出血は、産婦人科を受診してください(閉経後の出血)
- 閉経前でも、もともと月経不順の人、乳がんになったことがある人は注意が必要です(不正出血)

プレ男「年だから」ですませないで、母さんには産婦人科に行ってもらおう。
検査
- 外来で受けられます。子宮の中に細い器具を入れて、細胞をとる(子宮内膜細胞診)、組織をとる(子宮内膜吸引組織診)のが一般的です
- 子宮体がんでは内膜が厚くなることが多いため、超音波検査も役立ちますが、初期のがんは見つからないこともあります
- 学会は、検査に特別な準備はいらず、わりと簡単に受けられるとしています
治療
- 進み具合によりますが、子宮、卵巣・卵管、リンパ節をとる手術が一般的です。腹腔鏡手術やロボット手術も保険診療で行われています
- 手術で取りきれない場合や、再発のリスクが高い場合は、抗がん剤や放射線治療。免疫チェックポイント阻害薬などの新しい選択肢も増えています
- 若い人で子宮を残したい場合、ごく初期の決まったタイプに限って、ホルモン剤で治療することもあります
早く見つければ治りやすい
- 学会によると、子宮体がんは治りにくいタイプのがんではなく、病気が子宮にとどまっていれば80%以上が治癒します
- 不正出血という初期症状を見逃さないことが大切です

子宮体がんのいちばんのサインは不正出血です。とくに更年期や閉経後の出血は、「年のせい」にせず産婦人科を受診しましょう。
まとめ
- 子宮体がんは婦人科のがんで最も多く、増加中(2023年に19,945例)
- なりやすいのは、出産経験がない、肥満、月経不順、エストロゲンだけの薬、高血圧・糖尿病、家族に乳がん・大腸がん
- いちばんのサインは不正出血。更年期・閉経後の出血は受診を
- 検査は外来で簡単。子宮にとどまれば80%以上が治る
参考文献
- 公益社団法人日本産科婦人科学会. 子宮体がん(2025年1月30日更新). https://www.jsog.or.jp/citizen/5714/ (閲覧日:2026年9月29日)
- 国立がん研究センター がん情報サービス. がん種別統計情報 子宮体部. https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/18_corpus_uteri.html (閲覧日:2026年9月29日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。